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'''イアンブリコス'''、あるいは'''カルキスのイアンブリコス'''({{lang-grc-short|Ἰάμβλιχος}}, {{ラテン翻字|el|Iamblichos}}, {{lang-en-short|Iamblichus}}; おそらく[[シリア語]]もしくは[[アラム語]]で ''ya-mlku'', "彼は王である"を意味する、[[245年]] - [[325年]])は、[[歴史的シリア|シリア人]]<ref>{{仮リンク|ジョージ・サートン|en|George Sarton|label=George Sarton}} (1936). "The Unity and Diversity of the Mediterranean World", ''Osiris'' '''2''', pp. 406–463 [430]; {{仮リンク|パウリ-ヴィソワ|de|Pauly-Wissowa|label=Brill's New Pauly}}, "Iamblichus", 2.</ref><ref name="ShawShaw1971">{{citation|last1=Shaw|first1=Gregory|last2=Shaw|first2=George|title=Theurgy and the Soul: The Neoplatonism of Iamblichus|url=http://books.google.com/books?id=Bhyoy4GQo8gC|accessdate=4 June 2010|date=1971-09-01|publisher=Penn State Press|isbn=9780271023229}}</ref>の[[ネオプラトニズム]]哲学者で、後期ネオプラトニズム哲学のとった方向性を決定づけた。彼は[[ピタゴラス主義|ピュタゴラス主義]]哲学を要約したことで最もよく知られているだろう。
 
== イアンブリコスの生涯・人物 ==
イアンブリコスは[[歴史的シリア|シリア]]で最も代表的なネオプラトニストであり<ref name=ShawShaw1971/><ref>Dudley, Charles. ''Library of the World's Best Literature, Ancient and Modern'' (1899).</ref>、彼の影響は古代世界の広範な範囲に広がった。彼の生涯に起こったことや彼の宗教的な信念は完全には知られてはいないが、彼の信じた主要な教義は彼の現存する著作から浮かび上がってくる。[[スーダ辞典]]や、彼の伝記を書いたエウナピオスによれば、彼はシリアのカルキスの生まれである。彼は裕福で名の知れた家に生まれ、エメサ王家の祭司王の子孫と言われていた。彼は最初{{仮リンク|ラオディケアのアナトリオス|en|Anatolius of Laodicea}}の下に学び、続いて、ネオプラトニズムの創始者[[プロティノス]]の弟子である[[テュロスのポルピュリオス]]の下に学んだ。カルキスのイアンブリコスはポルピュリオスにテウルギア(神働術)の実践を反対されたことで知られる。その批判に対してイアンブリコスは自身の著作「[[エジプト秘儀論|エジプト人の秘儀について]]」 (''De Mysteriis Aegyptiorum'') で応答している。
 
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== イアンブリコスの宇宙論 ==
 
彼の体系の頂点に、イアンブリコスは超越的で言表不可能な「[[プロティノス#一者|一者]]」、「モナス」を据えた。一者の第一の原理は知的にとらえられる「[[ヌース]]」である。絶対的な一者のすぐ後に、イアンブリコスは、一者自体と、知性を生むものとしての「多」、つまり魂「プシュケー」との間にある二次的な超存在的「一者」を紹介した。これが「δυαδ(二性、複数性)」の始まりである。最初にして最高の一者(ヌース)を、プロティノスは(外界的な)存在と(主体的な)生命と(実現した)知性の三つの段階のもとに述べた。しかし、イアンブリコスは知性の対象である宇宙と知性によって引き起こされる宇宙を区別し、後者の宇宙は思考の領域で、前者は思考の対象であるとした。この三つの存在、つまり「プシュケー」と、「ヌース」を二つに分けた知性の対象である宇宙と知性によって引き起こされる宇宙は「三つ組み」をなす。
 
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== イアンブリコスの時間論 ==
 
イアンブリコスは、古典期のピュタゴラス哲学の復興を目指し、プロティノスのものとは異なる時間論を打ち立てた。彼以降のネオプラトニズム後期に属する哲学者は基本的にこの潮流の下で思索した。
 
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* {{1911|wstitle=Iamblichus (philosopher)|display=Iamblichus|volume=14|page=213-214}}
 
== 外部リンク ==
{{Wikiquote|en:Iamblichus|カルキスのイアンブリコス}}
{{wikisource author|Iamblichus}}
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* Lucas Siorvanes, [http://www.muslimphilosophy.com/ip/rep/A062.htm "Iamblichus"]
* [https://web.archive.org/web/20080611065643/http://www.theandros.com/iamblichus.html "Deification Doctrine in Iamblichus and Three Church Fathers" in ''Theandros'' Vol. 3, No. 1, (Fall 2005)]
* {{kotobank|イアンブリコス}}
* {{kotobank|ヤンブリコス}}
 
{{Platonists}}
{{Normdaten}}
 
{{DEFAULTSORT:いあんふりこす かるきす}}
[[Category:3世紀の哲学者]]