「第95回東京箱根間往復大学駅伝競走」の版間の差分

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駒大・[[片西景]]は9秒差の7位で鶴見中継所に飛び込んだが、2区の山下一貴がリレーゾーンに現れず、タスキリレーができないまま10数秒ほどタイムをロスするアクシデントが発生した。
 
大東大・新井は、14kmから左足首の状態が悪化しさらにペースが落ちたものの最後まで走り切り、8分40秒差でタスキを渡し、繰り上げスタートもなんとか回避した。
 
==== 2区 ====
エントリー変更は東洋大・早大・山梨学大の3チーム。
 
先頭は東洋大・[[山本修二 (陸上選手)|山本修二]]と中大・堀尾謙介が激しく競り合う。その後ろでは9位でタスキを受けた国士大のライモイ・ヴィンセントが、5km手前で6人を抜いて3位に浮上。すぐに先頭に追いつくものと思われたが、区間上位のペースで競り合う2人との差はなかなか縮まらず、終盤まで10秒前後の差で推移する。
 
先頭争いは18.8kmで山本が仕掛けて堀尾を引き離し始めたが、その後ろからヴィンセントがロングスパートをかけ、22.3kmで山本を逆転。ヴィンセントが国士大史上46年ぶりに戸塚中継所をトップでタスキリレー。2位に5秒差で山本が襷リレー続いた
 
日大のパトリック・マゼンゲ・ワンブィが、区間記録にあと14秒に迫る歴代2位のタイムで区間賞を獲得し、13人を抜いて4位に浮上した。また、順大・[[塩尻和也]]も快走を見せ、[[第75回東京箱根間往復大学駅伝競走|第75回大会]]で順大の先輩[[三代直樹]]が記録した日本人最高記録を1秒更新する快走で、10人を抜き9位に浮上。
 
一方、早大・太田智樹は区間21位とブレーキ。14人に抜かれて、18位まで後退した。
 
大東大は1区での遅れが影響し、繰り上げスタートとなった。戸塚中継所での繰り上げスタートは全体では[[第90回東京箱根間往復大学駅伝競走|第90回大会]]以来5年ぶり、大東大にとっては[[第71回東京箱根間往復大学駅伝競走|第71回大会]]以来24年ぶりの出来事だった。
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エントリー変更は青学大・拓大・明大の3チーム。
 
2位で襷を受けた東洋大・[[吉川洋次]]は、5秒前を行く国士大・多喜端夕貴を700m手前で抜いてかわしトップに立つ。
 
8位でタスキを受けた青学大は、当日変更でエントリーされた主将・[[森田歩希]]が快走。戸塚中継所では東洋大と1分05秒差だったが、徐々に縮め、残り1km地点で𠮷川をかわして首位に浮上。そのまま2年ぶりに平塚中継所をトップでタスキリレー。森田は[[第88回東京箱根間往復大学駅伝競走|第88回大会]]に山梨学大のオンディバ・コスマスが記録した区間記録を12秒する更新する1時間01分26秒の区間新記録を樹立した2位東洋大との差吉川は8秒差の2位でタスキリレー
 
後方では帝京大の1年生・遠藤大地が区間3位の走りで8人を抜き6位に浮上。一方、多喜端は区間18位とブレーキし、振るわず11位まで順位を落とした。また、日大・野田啓太は区間20位に沈み、4位から16位に転落した。
 
==== 4区 ====
エントリー変更は東洋大・日体大・東海大・帝京大・日大・順大・大東大・国士大・学生連合の9チーム。
 
東洋大・[[相澤晃]]は1.9km付近で青学大・[[岩見秀哉]]を捉え、しばらく並走した後、2.5km付近で岩見を突き放すと一気に差を広げ始める。
 
相澤は、[[第94回東京箱根間往復大学駅伝競走|前回大会]]で神奈川大の大塚倭が記録した区間記録を1分以上も上回る区間新記録を樹立する快走で、2年連続で往路・小田原中継所をトップでタスキリレー。一方、岩見は区間15位とブレーキし振るわず、18.5km地点では、東海大・[[館澤亨次]]にもわされトップ東洋大と3分30秒差の3位に後退した。
 
なお、今大会から往路の平塚・小田原での繰り上げスタートがトップ通過から15分に改正され、山梨学大は繰り上げまであと3秒というところで辛くもタスキリレーするが、関東学生連合は間に合わず繰り上げスタートとなった。往路・小田原中継所での繰り上げスタートは、途中棄権(山梨学大・神奈川大)のあった[[第72回東京箱根間往復大学駅伝競走|第72回大会]]以来23年ぶり。
 
==== 5区 ====
エントリー変更は駒大の1チームのみ。
 
2位東海大と2分48秒差で襷のリード受け取もらった東洋大・田中龍誠は、東海大・西田壮志の猛追を振り切り、2年連続の往路優勝を果たした。西田は法大・[[青木涼真]]の区間記録を26秒も上回る好タイムを叩き出し、1分14秒差の2位でフィニッシュ
 
前回区間賞の法上位争いでは、國學院大・[[浦野雄平]]が激走。青木涼真]]は、7人抜きを果たし前回打ち立てた区間記録を更新す50秒も上回るタイムでゴールしたが走りぬき國學院大・[[浦野雄平]]が距離が変更された[[第93回東京箱根間往復大学駅伝競走|第93回大会]]以降では初となる1時間10分台のタイムを記録し、区間賞・区間新記録を獲得した。浦野が3人をかわした國學院大は往路の大学史上過去最高成績となる3位となった。また、東海大・西田も前回の青木を上回る区間2位のタイム走り切り、トップ東洋大との差を1分14秒まで縮めたゴール
 
法大・青木は12位でタスキを受けると7人を抜いて5位まで順位を押し上げ、自身の区間記録を上回る快走を見せたが、浦野・西田には及ばず区間3位であった。
前回この区間5位だった青学大・[[竹石尚人]]は序盤からペースが上がらず、駒大、國學院大、法大、拓大、順大に抜かれてしまう。その後下りで一気にペースを上げ、拓大と順大を抜き返すも竹石は区間13位と振るわず、トップ東洋大と5分30秒差の6位となり、5連覇に黄色信号が灯った。
 
また、前回この区間5位だった青学大・[[竹石尚人]]は序盤からペースが上がらず、駒大、國學院大、法大、拓大、順大に抜かれてし芦之湯の定点では8位で後退その後下りで一気にペースを上げ、立て直し拓大と順大を抜き返した竹石は区間13のの6と振るわず、でフィニッシュ。トップ東洋大と5分30秒の6位となりがつき、5連覇に黄色信号が灯った。
 
シード権争いでは、9位帝京大から12位中大まで1分56秒差となった。
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トップ東洋大は2年連続の山下りとなる[[今西駿介]]、2位東海大は3年連続で[[中島怜利]]、6位青学大は4年連続で[[小野田勇次]]がエントリー。3者とも序盤から快調なペースで下り、函嶺洞門の時点では前述の3人と法大・坪井慧が区間記録を上回るペースで通過。
 
東洋大が5年ぶりに復路・小田原中継所をトップでタスキリレー。今西は前回のタイムを1分20秒近く縮める好タイムで区間3位。東海大の中島も前回のタイムを更新する区間2位の快走であったが、その差は1分08秒と僅かに縮めた程度だった。小野田は57分57秒で、現在のコースとしては史上初となる57分台のタイムで区間新記録を達成するが、東洋大・東海大の快走もあり、東洋大との差は僅か15秒しか縮まらなかった。
 
また今大会では、区間5位だった帝京大・島貫温太までが58分台を記録するハイレベルな区間賞争いであった。
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エントリー変更は國學院大・順大・中央学大・中大・東国大・城西大・上武大の7チーム。
 
先頭の東洋大・[[小笹椋]]は落ち着いた走りを見せるが、2位東海大・[[阪口竜平]]が二宮の定点からハイペースで小笹を追いかけ、大磯では19秒差、平塚中継所1km手前では7秒差となり、平塚中継所でタスキリレーした時には、トップ東洋大と2位東海大との差が僅か4秒に縮まる接戦となった。阪口は区間2位。小笹は区間3位。
 
逆転の5連覇へ向けて差を縮めていきたい青学大は、前年7区で区間新記録をマークした[[林奎介]]が自身の持つ区間記録にあと2秒に迫る走りで、國學院大と駒大を抜いて3位に浮上しトップ東洋大との差を3分48秒差に縮めた。
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平塚中継所から300m付近で小松が鈴木の後ろに付くと、小松が横に並んで鈴木の様子を見た後に再び後ろに付く動作を繰り返す。小松は14.6kmで鈴木をかわしてトップに立つと、差を徐々に広げ始める。
 
小松は[[第73回東京箱根間往復大学駅伝競走|第73回大会]]に山梨学大・[[古田哲弘]]が作った区間記録を22年ぶりに更新する快走で、大学史上初めて復路・平塚中継所をトップでタスキリレー。2位東洋大との差は50秒。
 
青学大は1年生の[[飯田貴之]]が当日変更でエントリーされたが、遊行寺坂からトップ東海大との差が開き始める。飯田は区間2位の好走だったものの、トップ東海大との差が4分29秒に広がり、5連覇が絶望的となった。
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エントリー変更は東海大・法大・國學院大・中央学大・明大・日大・上武大・学生連合の8チーム。
 
初の総合優勝に向け、東海大は主将の湊谷春紀が当日変更でエントリー。終始安定したペースを維持し、区間2位の走りで大学史上初めて復路・鶴見中継所をトップでタスキリレー。
 
一方再逆転を狙った東洋大だったが、中村拳梧が区間19位とブレーキし、青学大の[[吉田圭太]]が区間賞の快走だったため、鶴見中継所では2位東洋大と3位青学大との差が僅か8秒に縮まった。
 
シード権争いは、10位拓大から14位日体大までが1分28秒の間にひしめく混戦模様でアンカーへ襷リレー
 
復路・鶴見中継所では、城西大と上武大が戸塚に続いての繰り上げ、国士大と山梨学大が3年連続となる鶴見繰り上げとなった。東国大は大学史上初めて、中継所ゴールま一本繰り上げ無しで最後まで襷リレータスキ行った繋いだ
 
==== 10区 ====
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予選会1位通過で出場した駒大は4位で2年ぶりのシード獲得。前述したこの区間区間賞の帝京大は[[全日本大学駅伝対校選手権大会|全日本]]、[[出雲全日本大学選抜駅伝競走|出雲]]に続いての5位。法大は2年連続の6位。國學院大は総合7位で大学史上最高成績を更新。順大は8位で2年ぶりのシード権獲得。拓大は9位で、大学史上初の2年連続シード獲得。10位には前回と同じく中央学大が入り、中央学大の連続シード権記録が5年に更新された。
 
10位拓大と28秒差の11位でタスキを受けた明大・坂口裕之が区間最下位のブレーキで総合17位に大きく順位を落とし、4年ぶりのシード獲得とはならなかった。早大は2区でのブレーキが最後まで響き総合12位に沈み、[[第82回東京箱根間往復大学駅伝競走|第82回大会]]以来13年ぶり、日体大は[[第91回東京箱根間往復大学駅伝競走|第91回大会]]以来4年ぶりのシード落ちとなり、城西大は総合20位で初の2年連続シード獲得はならなかった。
 
また、優勝した東海大から3位東洋大までが総合タイム10時間50分台となり、史上初めて3校が10時間50分台でのゴールとなった。さらに、上位10校の大学が総合タイム11時間10分を切るのも史上初となった。