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'''飛び込み出産'''（とびこみしゅっさん）とは、[[妊娠]]しているにもかかわらず、[[産科学|産科]]・[[助産所]]への定期受診を行わず、かかりつけ医を持たない人妊婦（「野良妊婦」<ref>{{Cite web|title=菅田将暉の父親の「家族本」でどうしても看過できない野良妊婦問題|url=https://wezz-y.com/archives/53499/2|website=wezzy｜ウェジー|accessdate=2021-08-20|language=ja}}</ref><ref>{{Cite|和書|author=[[鈴ノ木ユウ]]|title=コウノドリ 1|date=2013-06|publisher=講談社|ref=harv}}</ref>）が、産気づいたときに初めて医療機関に受診し出産する事をいう。飛び込み分娩は、産科的リスクや医療従事者の危険・精神的ストレス、病院経営の面からもリスクの大きい分娩である<ref>{{Cite journal|和書|author=北村真理,岩間憲之,岡村智佳子,安井友春,五十嵐司,渡辺正,渡辺孝紀|date=2008|title=当院における飛び込み分娩症例の検討|url=https://hospital.city.sendai.jp/pdf/p015-019%2028.pdf|journal=仙台市立病院医誌|volume=28|pages=15-19|publisher=仙台市立病院|ref=harv}}</ref>。
<!--信頼性のある出典は期待できない用語と思います→ 「強産」とも表現される。-->
 
== 概要 ==
日本において妊娠した際、もしくは妊娠の可能性がある際に、産科・助産院での検診を受ける場合がほとんどである。その後出産まで、定期的な妊婦検診を行う。その際[[母具体]]や[[胎児]]的に異常は、子宮がないかをん検診・血液検査・エコー診断・尿検査を継続して行い、母子の健康状態を把握する<ref name=":2">{{Cite web|title=妊婦健診はなぜ必要？ 飛び込み出産が危険なわけ|url=https://allabout.co.jp/gm/gc/372271/|website=[女性の健康] All About|accessdate=2021-08-20|language=ja}}</ref>。その際、もしも何らかの異常が見つかった際には場合、その治療や対処、分娩時に想定される最大の準備を行う。妊婦検診は周産期の異常への対処を行い、[[周産期死亡率]]の改善を担う側面がある。
 
しかし、次のような理由で、出産直前に至るまで、医療機関に受診をしない者が増えている。
このような定期健診により周産期の異常への対処を行い、[[周産期死亡率]]の改善を図っている。
 
* 妊婦検診の検査費用を惜しむ、または払えない<ref name=":1">[http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20071119-OYT8T00200.htm 飛び込み出産 病院悲鳴] - 『読売新聞』 2007年11月19日 東京夕刊19面</ref>。（経済的な問題を抱えている場合、飛び込み出産を前提とした確信犯がほとんどである<ref name=":0">{{Cite journal|和書|author=北村真理,岩間憲之,岡村智佳子,安井友春,五十嵐司,渡辺正,渡辺孝紀|date=2008|url=https://hospital.city.sendai.jp/pdf/p015-019%2028.pdf|journal=仙台市立病院医誌|volume=28|pages=15-19|publisher=仙台市立病院|ref=harv}}</ref>。）
しかしながら、
*<!--読売新聞記事第2-4パラグラフ（Web記事第3-5パラグラフ）に記載--> 検診が必要な事に気づかなかった、又または検健診自体が不要と考える<ref name=":1" />。▼
*<!--読売新聞記事第1パラグラフ（Web記事第2パラグラフ）に記載-->その検査費用を惜しむ又は払えない
* 妊娠への対応がわからなかった<ref name=":1" />。
▲*<!--読売新聞記事第2-4パラグラフ（Web記事第3-5パラグラフ）に記載-->検診が必要な事に気づかなかった、又は検診自体が不要と考える
* 検診にいけない事由がある（[[不法滞在]]者など）<ref name=":1" />
*<!--読売新聞記事第9パラグラフ（Web記事第10パラグラフ）に【パターン1】として記載-->妊娠への対応がわからなかった
*<!--読売新聞記事第9パラグラフ（Web記事第10パラグラフ）に【パターン3】として記載-->検診にいけない事由がある（[[不法滞在]]者など）
等を理由<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20071119-OYT8T00200.htm 飛び込み出産 病院悲鳴] - 『読売新聞』 2007年11月19日 東京夕刊19面</ref>とし、出産直前に至るまで医療機関に受診をしない人たちが増えている。[[母子健康手帳|母子手帳]]を持っていないケースもある。
 
大阪産婦人科医会の調査では、妊婦健診を受けなかった主な理由は、未婚などの家庭事情・妊娠事実の受容困難（32％）、経済的な理由（30％）、知識の欠如・認識の甘さが（17％）、社会的孤立（12％）などであった<ref>{{Cite web|title=未受診や飛び込みによる出産等実態調査報告書|url=https://www.pref.osaka.lg.jp/attach/3964/00098618/mijyusinchousa2010.pdf|publisher=大阪産婦人科医会|author=大阪産婦人科医会|accessdate=2011-03}}</ref>。
このような行為は、周産期異常の把握が出来ず出産時に初めてその異常を認知し処置しなければならず、事前にその異常が分かり対処するよりも、その処置が遅れる可能性がある。そのため[[出産]]時の[[リスク]]が高く、母子が危険にさらされるケースも多々ある<ref name="tokyo_np">[http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007100702054547.html 『飛び込み出産』増加　死産など高リスク　搬送拒否要因にも]</ref><ref name="mainichi_jp">[http://mainichi.jp/life/edu/news/20091205k0000e040048000c.html 飛び込み出産：8カ月で106件 経済的理由3割] 毎日新聞 2009年12月5日</ref>。▼
 
▲こ妊婦検診を受けていない場合、出産に対応する病院側が母子のよう状態を把握できな行為はい<ref name=":2" />。そのため、周産期異常の把握が出来ず出産時に初めてその異常を認知し処置しなければならできず、事前にその異常が分かり対処するよりも、その処置が遅れる可能性がある<ref name=":2" />。そのため、飛び込み出産は[[出産]]時の[[リスク]]が通常より高く、母子が危険にさらされるケースも多々ある<ref name="tokyo_np">[http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007100702054547.html 『飛び込み出産』増加　死産など高リスク　搬送拒否要因にも]</ref><ref name="mainichi_jp">[http://mainichi.jp/life/edu/news/20091205k0000e040048000c.html 飛び込み出産：8カ月で106件 経済的理由3割] 毎日新聞 2009年12月5日</ref>。
[[2009年]]には[[大阪府]]が、全国の[[都道府県]]としては初めて、飛び込み出産について都道府県レベルでの実態調査を行っている。調査をまとめた医療センターは「出産とは本来危険なものであることを認識すべきだ」と警告を発している<ref name="mainichi_jp" />。▼
 
▲[[2009年]]には、[[大阪府]]が、全国の[[都道府県]]としては初めて、飛び込み出産について都道府県レベルでの実態調査を行っているった<ref name="mainichi_jp" />。調査をまとめた医療センターは「出産とは本来危険なものであることを認識すべきだ」と警告を発している<ref name="mainichi_jp" />。
== 影響 ==▼
生活に困窮し、受診しなかったケースにおいては、出産費用を踏み倒すことも多く、病院の経営を圧迫させる要因のひとつにもなっている<ref name="tokyo_np" /><ref>[http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/abc/newword/070918_18th/index1.html 日経BPnet記事,時代を読む新語辞典]</ref>。▼
 
なお、妊娠に気付いているにもかか関わらず、産科の検診などを受けずにないた場合、[[母子保健法]]違反となるが。（ただし罰則はない。）▼
飛び込み出産に来た者が何らか感染症を持っていた場合、他の母子に感染症を移す可能性があり、[[院内感染]]源になりうる。
来院した際に検査はするが、結果が出るまでの間は感染者として扱うことになる。そのため特別に部屋を用意する等、物品や人手が必要となり、通常分娩の人へしわ寄せがいくケースがある<ref name="mainichi_jp" />。
 
妊娠期間中に必要な処置を行わず、周産期に何らかの問題が起き、不幸な運命をたどる場合もある<ref name="mainichi_jp" />。その際裁判になるケースもあり、病院側・医師側に時間的・経済的圧迫をもたらす場合がある。▼
 
このような状態から、かかりつけではない妊婦の救急搬送を断る病院も増えている。
 
また、飛び込み出産は、子供への愛着が薄い傾向があり、児童虐待との関連性が指摘されている<ref name="osakamatui">[http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/130510/wlf13051011380012-n2.htm 「飛び込み出産」が過去最多　生活苦が背景に　虐待へ発展を警戒　大阪府。msn west 産経ニュース　2013.5.10 11:29 ｗｅｓｔライフ]</ref>。このため大阪府では2013年度より、児童虐待予防の一環として対策を強化するなど<ref name="osakamatui" />、行政側も問題視している。▼
 
== 関連法規より ==
▲妊娠に気付いているにもかかわらず産科の検診などを受けずにいた場合、母子保健法違反となるが罰則はない。
 
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第15条 妊娠した者は、厚生労働省令で定める事項につき、速やかに、保健所を設置する市又は特別区においては保健所長を経て市長又は区長に、その他の市町村においては市町村長に妊娠の届出をするようにしなければならない。
|[[母子保健法]]}}
 
== 問題点 ==
 
▲=== 影響妊婦 ===
 
* 飛び込み出産の妊婦は、生活水準や経済レベルが低く、通常の社会生活を営んでおらず、公的扶助から漏れていると指摘される<ref name=":3">{{Cite journal|和書|author=井上寿美|date=2010-09|title=飛び込み分娩をめぐる研究の動向と課題 周産期医療を組み込んだ子育てハイリスク群支援ネットワークの実践モデル構築に向けて|url=http://id.nii.ac.jp/1068/00000066/|journal=関西福祉大学社会福祉学部研究紀要|volume=14|issue=1|pages=17-23|publisher=関西福祉大学社会福祉学部研究会|ref=harv}}</ref>。学校教育や保健指導などを活用する意思や能力も有しておらず<ref name=":3" />、周産期医療を組み込んだ支援ネットワークが必要とされる<ref name=":3" />。
▲また、* 飛び込み出産は、子供への愛着が薄い傾向があり、児童虐待との関連性が指摘されている<ref name="osakamatui">[http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/130510/wlf13051011380012-n2.htm 「飛び込み出産」が過去最多　生活苦が背景に　虐待へ発展を警戒　大阪府。msn west 産経ニュース　2013.5.10 11:29 ｗｅｓｔライフ]</ref>。このため大阪府では2013年度より、から児童虐待予防の一環として対策を強化するなど<ref name="osakamatui" />、行政側も問題視している。
 
=== 病院 ===
 
▲生活に困窮し、受診しなかったケースにおいて* 飛び込み出産では、妊婦が出産にかかった費用を踏み倒すことも多く、病院の経営を圧迫させる要因のひとつにもなっている<ref name="tokyo_np" /><ref>[http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/abc/newword/070918_18th/index1.html 日経BPnet記事,時代を読む新語辞典]</ref><ref name=":4">{{Cite web|title=なぜ産科医は患者を断るのか 出産費用踏み倒しに「置き去り」|url=https://www.j-cast.com/2007/08/31010860.html|website=J-CAST ニュース|date=2007-08-31|accessdate=2021-08-20|language=ja}}</ref>。
 
* 飛び込み分娩では、[[梅毒]]や[[肝炎]]、[[ヒト免疫不全ウイルス|HIV]]といった感染症のウイルス保有者が多く、医療従事者が感染する可能性が高くなるリスクがある<ref name=":3" />。また、飛び込み出産の場合、感染症罹患の有無に関わらず、妊婦を感染症患者として扱う必要があるため、必要以上のコストや人員が必要となる<ref name=":3" />。そのため、通常分娩の人へしわ寄せがいくケースがある<ref name="mainichi_jp" />。
▲* 妊娠期間中に必要な処置を行わず、周産期に何らかの問題が起き、不幸な運命をたどる場合もある<ref name="mainichi_jp" />。その際裁判になるケースもあり、病院側・医師側に時間的・経済的圧迫をもたらす場合がある。
 
このようなトラブルを避けるため、飛び込み出産の救急搬送を断る病院が急増している<ref name=":4" /><ref>{{Cite web|title=飛び込み出産、搬送拒否、２年で４倍|url=https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20071119-OYTEW5573/|website=ヨミドクター(読売新聞)|accessdate=2021-08-20|language=ja}}</ref>。
 
== 脚注 ==
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