「メタルポジション」の版間の差分

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== 概要 ==
[[File:TDK MA-R90 Compact Audio Cassette.jpg|thumb|メタルポジション用カセットテープの例<br/> (TDK MA-R)]]
[[1968年]]秋に[[アメリカ合衆国|米国]]で先行発売された東京電気化学工業(現・[[TDK]])の音楽録音専用[[ノーマルポジション]]用カセットテープ「SD」<ref>[[1969年]]春には日本でも発売された。</ref>が商業的に大成功を収めた事を発端に、[[1971年]]頃から本格的に音楽録音用記録メディアとして[[コンパクトカセット]]が使われ始め、クロムポジション(後の[[ハイポジション]])や[[フェリクロムポジション]]も順次ラインナップされた。しかし、ノーマルポジションでは、高い高音が出力できないほか、ハイポジションでは、重低音等が困難であった。それを解消するために、低音、高音も出力可能なテープとして、[[1978年]]秋に米国[[3M]]社(記録用メディア事業部。現・[[グラスブリッジ・エンタープライゼス]])より、scotch(スコッチ)のブランドとして、メタルテープ「METAFINE」(メタファイン)が発売。翌年には、[[TDK]](記録メディア事業部。現・イメーション)や[[ソニー]]、日立マクセル(現・[[マクセルホールディングス]])、[[富士フルム]]、[[日本コロムビア]](音響製品事業部。現・[[ディーアンドエムホールディングス]])など大手メーカーがメタルテープの生産を始める。そのため、[[1979年]]はメタルテープ元年とも言われている。この年のメタルラインナップは11モデルであった。対応[[テープレコーダー|カセットデッキ]]、およびラジオカセットレコーダー([[ラジカセ]])は日本メーカーでは[[日本ビクター]](現・[[JVCケンウッド]])が先行開発し、1978年冬に国産初にして世界初のメタルポジション録再対応カセットデッキ「KD-A6」を、更に1979年秋には同じく国産初にして世界初のメタルポジション録再対応ステレオラジオカセットレコーダー「RC-M70」をそれぞれ発売した。
 
余談ではあるが、一時期メタルテープを使用した高音質[[コンパクトカセット|ミュージックテープ]]が[[レコード会社]]から市販されていた<ref>一例としては、ビクター音楽産業(現・[[JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント]])、および[[BMG JAPAN|RVC]](現・[[ソニー・ミュージックレーベルズ]] [[アリオラジャパン]])からリリースされていた「メタルミュージックカセット」やCBS・ソニー(現・ソニー・ミュージックレーベルズ [[ソニー・ミュージックレコーズ]])からリリースされていた「メタルマスターサウンド」、日本コロムビアからリリースされていた「メタルダイナミックサウンド」などが該当。</ref>。
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ちなみに、このころの、ソニーAHF46分は550円、同ソニーJHFは600円、同ソニーDUADは800円と、メタルテープは非常に高価であることを示していた。[[1979年]]3月には、TDKがアルミダイキャストを採用した、メタルテープのMA-R(後にMA-XGに改称)が登場。カセットテープ自体の共振や[[摩擦損失]]、変調ノイズなどを抑える役割をしている。
 
また、MA(TDK)やMETALLC(ソニー)、MX(日立マクセル)、Super Range(富士フルム)、DXM([[デノン|DENON]]/日本コロムビア)などのテープも登場。しかし値段は46分(ただしDXMのみ50分)であっても1,000円以上と高かった。
 
しかし、[[1980年代]]末期からメタル、ハイポジションテープの低価格化が始まり、特に'''[[1986年]]夏に発売を開始した[[AXIA]]([[富士フイルム|富士マグネテープ]]→[[AXIA|富士フイルム アクシア]])の標準クラスのメタルテープである「XD-Master」がメタルテープ低価格化の発端'''となり、メタルテープが幾分ではあるものの、手軽に買えるようになった。理由として、カセットハーフのスケルトン(透明)ハーフ化、およびカセットハーフの部品点数の簡略化や超音波溶着などによる製造コストの引き下げを中心としたメタルの生産が手軽になったことがあげられる。その結果、価格は46分用テープで500円台まで下がり、当初とは比べ物にならない程の値段となっていた。しかし、TDKの「MA-XG」などのアルミダイキャスト複合型カセットハーフ(カセットシェル)を採用したテープは絶版になるまで一貫して高かった。ソニーが最初で最後の最高級メタルテープとして[[1993年]]に「Super Metal Master」を発売。発売当時の希望小売価格(標準価格)は、'''46分用テープで[[消費税]]別2,300円と、この当時の同社の[[DAT]]用の120分用テープ「DT-120RN」の希望小売価格(消費税別1,600円)、および[[ミニディスク|MD]]用の74分用ディスク「MDW-74」の希望小売価格(消費税別1,700円)よりも更に高価であった。'''
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;ソニー(初の二層塗布タイプMetal-ES、最エントリークラス(最低価格帯)のメタルテープ普及のきっかけを作ったMETAL-XR、およびCDixIVなど他社への影響は大きい)
:METALLIC、Metal-ES、Metal-S、[[SONY Master|Metal-Master]]、METAL-XR、ES-IV、X-IV、CDixIV、[[SONY Master|SuperMetalMaster]]、Metal-XRS、ES Metal
;富士フルム・AXIA(AXIAブランド発足以降、低価格帯が充実)
:Super Range、SR、FR-METAL、XD-Master、PS-IVx、Metal slim、AU-IVx、K-METAL、PS-METAL、J'z-METAL
;日本コロムビア・DENON(基本的に1グレードだが、末期に高級品MG-Xを発売)