「辺境警備」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
26行目:
: 本作の主人公。兵法の教科書に載るほどの切れ者だったが、親友ロレアンの多情な妻シルフィンの腹いせに北西国境部のドレングへ左遷されてしまう。「不良中年」を自称し、身を慎む様子も無く遊び歩き、ひっきりなしに「都へ帰りたい」とグチを漏らすが、本質的には達観した人物。若い頃は、現在からは想像も付かないほどの美形だった。30代半ばだが、ヒゲのせいか老けて見られがち。王都での神官さんとヴォルグの事件後、背高さんの正体と事情を知らされた。終盤、旧友と共に国境沿いで起こった紛争に派遣されて辺境を去る。15歳しか違わない神官さんに「父親のように思っていた」と言われ、ショックを受ける。
: 最終章で東方諸国の内紛に介入して岩砂漠を飛び回っていたが、東の果てに留まらなければならなかった。部下たちを愚痴の巻き添えにしていたが、イドラグールに取材旅行に向かう画家モレスの道案内を引き受け、カイルや背高さんと再会し、冥王の復活を阻止する戦いに協力することになる。
: 『虚妄の女王~辺境警備外伝~』でルウム王国軍軍団長としてエアドロム王国の新女王セオドラ(フィアンナ)とドライド王子に対面する。
; “神官さん”ジェニアス・ローサイ
: 3年前に、ドレング神殿に赴任してきた美青年。頭がいいが生真面目で融通のきかないところがあり、隊長さんの言動にいちいち説教をする。自身の美貌を称賛すると怒る。しかし、懲りない性格なので後見人である背高さんに心配される。生まれてすぐ背高さんに拾われドル・ドナ老師に預けられて神殿で育った孤児。辺境への赴任の裏には何らかの事情があったようだが、その点に関しては何も語らない。一度はドル・ドナ老師によって王都へ呼び戻されるも、因縁の傭兵ヴォルグとの再会を経て、再び辺境へ戻った。実はかつて親友エルフリードから義母イヴリンを紹介されたことが切っ掛けで、父アベルが婚約者だったイヴリンを裏切って母エルウィングと結婚し、その息子「エステル・シルヴァスタイン」として生を受けたことを知る。しかしイヴリンの愛人だったヴォルグの陰謀により、イヴリンとエルフレードが死を遂げ、自身も心身ともに傷ついたことが明らかになる。女性と見られるのを嫌がりながら髪を伸ばしているのも、村の少女ジュディスの恋心に応えられぬことに苦悩したのも、婚約者を裏切った実父を許せず、自身が同じ過ちを犯さないよう女性を遠ざけるためだった。
31 ⟶ 32行目:
; カイル
: レナンディの街に住んでいた黒呪術師(ドラティア)。神官さんとの喧嘩がきっかけでドレングの郊外に庵を構えることになり、辺境の人々からは“先生(マスター)”と呼ばれる。意地っ張りで天邪鬼だが、慈悲や友情をまったく解さないわけでもない。背高さん曰く「愛情を注がれ、自身もまた誰かに愛情を注ぐ人間。」である。呪術の師でもあった祖父を尊敬しており、黒呪術を批判する神官さんには強い反発を示す。他人に勝手なあだ名をつける癖があるが、これは「呪術師はうかつに他人の本名を呼んではいけない」という祖父の教えを無意識に守っているから。唯一、ドル・ドナ老師だけは尊敬を抱く。イドラグールで盲目の少女シアを助ける。
: 『逃げる少女~ルウム復活暦1002年~』の第4話「幻惑」に登場し、主人公セスの元同僚チャルクに追われた「地震を引き起こす“何か”に狙われる」少女ジェスベルを助けた。ジェスベルと彼女を追う「何か」が引き起こす地震の謎を解くため、ジェスベルに「夢見(むけん)の術」をかけて彼女の意識下に潜るが、何故か歪んだ空間に入り込んでしまう。そのさ中、問題の地震に襲われ、深い地割れに飲み込まれる。それ以降、行方不明となる。やがてジェスベルを追う謎の力は異世界から迷い込んだ異物を排除しようとする、世界そのものの力だと悟りセスと共にジェスベルを元の世界に戻す
: 『虚妄の女王~辺境警備外伝~』で侵略だと誤解したエアドロム王国のカルライグ伯と会談し、セスと共に事情を説明する。
; “背高さん”
: 神官さんが王都に栄転した際、後任の神官として現れた謎の人物。古びた黒ずくめの軍服に大剣を帯びた長身の男で、神官だけでなく軍人や賢者としての肩書きも持っているという。自称「名もなき賢者」だが、昔はエクサイラ(放浪者)やマクロビアン(不老不死者)と呼ばれていた。兵隊さんたちからつけられた「背高さん」という可憐な呼び名を気に入っている。神官さんが子供の頃からの後見人であり、辺境の人々が彼を慕っていることに喜びを示す。隊長さんより年上のはずだが、見た目は20代半ば程度。
51 ⟶ 53行目:
: 旧家ヘルム家の第十九代当主。神官さんの親友。ヘルム家の財産を狙う叔父の1人であるヴェイグ公の依頼により、義母イヴリンの愛人だったヴォルグに殺されてしまう。
; イヴリン・ヘルム
: エルフレードの義母。旧姓は「フェイマ」。少女時代、お見合いした神官さんの父アベル・シルヴァスタインに一目惚れして彼に相応しい女性になろうと努力したが、彼が初恋の女性エルウィングに心変わりして結婚したため、エルウィングを毒殺しようとして誤ってアベルを殺してしまう。エルフードに紹介された神官さんの正体に気づき殺そうとするが、2度もアベルを殺せないと絶望して窓から投身自殺した。
; アベル・シルヴァスタイン
: 神官さんの実父。少年時代にエルウィングに恋をし、婚約したイヴリンとの交際中に再会したエルウィングと結婚したため、ヘルム家の事件の発端となってしまう。エルウィングを殺してよりを戻そうとしたイヴリンに誤って毒殺された。