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『'''西湖佳話'''』(せいこかわ)は、[[西湖 (杭州市)|西湖]]をめぐる過去の様々な西湖にまつわる人物の伝奇、説話、物語を題材とした<ref>序に、この本の編纂方針として「そこで史伝志集をしらべ、老師・宿儒にたずね、その蹟の最も著しいもの、事の最も佳いものを取りあげて、これを記した」と記している。原文は「因考之史傳志集、徴諸老師宿儒、取其蹟之最著、事之最佳者而紀之」。(古勝正義『西湖佳話と陳淏』北九州大学外国語学部紀要 (89), 1-22, 1997-03 、p.3)[
作者は古呉墨浪子(こごぼくろうし)と題し、序の日付は[[清]]の[[康熙]]十二年(1673年)と記されている。古勝正義<ref>こがちせいぎ、北九州市立大学教授(当時)。</ref>は中国最初の実践的な園芸書『[[花鏡 (陳コウ子)|花鏡]]』の著者[[陳淏子|陳淏]]と同一人物であると推定している<ref>古勝正義『湖上扶搖子陳淏』北九州大学外国語学部紀要,(開学五十周年記念号),1-23 (1997-03) [
{{wikisourcelang|zh|西湖佳話}}
== 目録と概要 ==
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:卷之七 岳墳忠蹟:宋代の名将[[岳飛]]の物語。現存する長編:『説岳全伝』は1870年刊の2種<ref>渡辺宏明『説岳全伝』と『水滸伝』[http://repo.lib.hosei.ac.jp/handle/10114/3677 法政大学教養部紀要]、p.169,p.179 。</ref>であるが、この作品がそれらの摘録である可能性はない。
:卷之八 三台夢蹟:明代[[于謙]]の物語。明の孫高亮 『于小保萃忠全伝』を要約したもの。
:卷之九 南屏醉蹟:南宋の破戒僧道済([[済公]])の物語。済公に関する小説はいくつもの刊本があるが、古勝正義は20回本に関しては西湖墨浪子偶拈『済顛大師酔菩提全伝』が原刻本であり、この西湖墨浪子は古呉墨浪子と同一人物であり<ref >古勝正義『酔菩提とその作者』北九州大学外国語学部紀要 (90), 1-30, 1997-08 [
:卷之十 虎溪笑蹟:宋代の僧辨才と蘇軾との交情の故事。
:卷之十一 斷橋情蹟:文世高と劉秀英の才子佳人小説風の物語であるが、先行作品が見当たらないため、古勝正義はこの作品を墨浪子の創作と見なしている<ref>『西湖佳話と陳淏』 p.3 。</ref>。
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