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→‎義足エンジニアとして: 「OTOTAKE PROJECT」成果発表会について加筆。→‎主な著作: 追記。→‎参考文献: 追記。→‎外部リンク: Template:DBLP追記。「OTOTAKE PROJECT」成果発表会の動画を追加。など
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=== 義足エンジニアとして ===
2012年、学位を取得した遠藤は[[ソニーコンピュータサイエンス研究所]](以下、SonyCSL)の研究員に就任。ロボット義足の実用化に向け、足首のばねを使用して軽量化した義足の開発を続ける。一方、途上国[[義肢]]の開発・普及を行うD-leg{{Efn2|name="D-leg"}}の代表{{R|あした2013a}}も務め、See-Dコンテストでも代表に就任している{{Sfn|瀬戸|2013|p=4}}{{R|あした2013b}}。2013年{{R|あした2013b}}頃から、「義足エンジニア」と呼ばれるようになる{{R|TEDx|BS1|FM}}。
 
[[File:Oscar_Pistorius_2_Daegu_2011.jpg|thumb|200px|義足のブレードランナーと呼ばれた[[オスカー・ピストリウス|オスカー・レオナルド・カール・ピストリウス]]{{R|WIRED2012}}(写真は2011年)。遠藤はオスカーの走りを目の当たりにし、影響を受けた{{R|大橋2019}}。オスカーも{{仮リンク|オズール|en|Össur}}社製の義足をしているが{{R|大橋2019}}、同社製は体重に応じて使い分けるだけのため、遠藤は身長や筋量なども含めた個人に合わせた競技用義足の開発を志向している{{Sfn|遠藤ほか|2014}}。]]
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さらに[[東京都立産業技術研究センター]]の「障害者スポーツ研究開発推進事業」で[[東レ]]などとも連携した共同研究に取り組み、2018年8月に「Xiborg ν」{{Efn2|name="ν"}}の受注生産を開始{{R|HERO_X}}。Xiborgの所属義足ランナーの解析結果を基づく[[アスリート]]向けで、同年9月の日本パラ陸上競技選手権大会では佐藤圭太が優勝を果たしている(T-64クラスの100m、200m){{R|HERO_X|カンパラ2018}}。同年11月には前年に引き続き、義足アスリートによる「渋谷シティゲーム」を開催した{{R|田原2017|渋谷2018|大橋2019}}。
 
一方、ロボット義足では独自のトルクセンサや小型能動膝継手を開発{{Sfn|遠藤|2019|pp=109-110}}。さらに2016年からSonyCSLとXiborgの共同プロジェクトとして「SHOEBILL」を開発を進める{{R|Xiborg2016}}。平成29年度には[[落合陽一]]が代表を務める[[科学技術振興機構]](JST)のCREST「計算機によって多様性を実現する社会に向けた超AI基盤に基づく空間視聴触覚技術の社会実装」に参画{{R|H29_JST}}。[[2018年]]には「SHOEBILL - ototake model」{{R|exiii}}を[[乙武洋匡]]に装着してもらい、立位や歩行を実現させる「OTOTAKE PROJECT」{{Efn2|name="OTOTAKE"}}を実施開始した{{R|川口2018|岸2018}}。
 
2020年には[[東レ]]、[[トヨタ]]などの企業や[[地方自治体]]の支援を得て[[静岡県]]で「Blade for All」プロジェクトを立ち上げ、子供たちに競技用義足の無料貸し出しなどを行った{{Sfn|高樹|2021}}。2021年9月、「OTOTAKE PROJECT」の成果発表会を[[日本科学未来館]]で開催。乙武は50メートル以上の歩行を披露し、その後のシンポジウムではスロープや2.5cm程度の段差一段でも歩けていることが明かされた{{R|時事2021}}{{Sfn|森山|2021}}。
 
== 経歴 ==
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*{{Wikicite|ref={{Sfnref|遠藤|2007}} |reference=遠藤謙「[https://doi.org/10.1299/jsmemag.110.1063_448 MITのIAPとロボット研究への試み]」『日本機械学会誌』第110巻第1063号、2007年6月、 448-449頁。}}
*{{Wikicite|ref={{Sfnref|遠藤・土谷・陸|2010}} |reference=遠藤謙、土谷大、陸翔 (2010年7月27日). “[http://www.unforum.org/teigen/28.html 日本の大学にも適正技術教育の導入を]”. 私の提言 第28回. [[国連フォーラム]]. 2015年1月19日閲覧。}}
* 遠藤謙「[http://id.nii.ac.jp/1001/00092564/ 障害者への気配り]」『情報処理』第54巻第7号、2013年、巻頭、{{NAID|110009579880}}。
*{{Wikicite|ref={{Sfnref|遠藤ほか|2014}} |reference=遠藤謙、菅原祥平、北野智士「[https://doi.org/10.7210/jrsj.32.855 義足足部開発の動向]」『日本ロボット学会誌』第32巻第10号、2014年12月、 855-858頁。}}
* 遠藤謙 (2016年9月8日).“[https://tech.nikkeibp.co.jp/dm/atcl/column/15/110200016/090800045/ テクノロジーで高速化するパラ100m走]”. ''SPORTS INNOVATERS''. [[日経BP社]]. 2018年10月5日閲覧。
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=== 出典 ===
{{Reflist|230em|refs=
<!-- name指定のアルファベット順 -->
 
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<ref name="競技結果2017">“[https://jaafd.org/wp-content/uploads/2017/07/2017londonsaisyuu.pdf London 2017 World Para Athletics Championships 競技結果一覧 大会10日目(7月23日)]”日本パラ陸上競技連盟. 2017年9月17日閲覧。</ref>
<ref name="講談社2019">“[https://gendai.ismedia.jp/articles/-/65777 「乙武義足ブロジェクト」の発表と母の涙 乙武義足プロジェクトの挑戦⑮]”. ''FLaU''. [[講談社]] (2019年7月14日) 2019年10月24日閲覧。</ref>
<ref name="時事2021">“[https://www.jiji.com/jc/article?k=2021092801194 50メートル超を義足歩行 作家の乙武さん「胸いっぱい」]”. ''[[時事ドットコムニュース]]'' (2021年9月28日) 2021年9月30日(UTC)閲覧。</ref>
<ref name="渋谷2018">ソニー株式会社 (2018年11月4日).“[https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000024857.html ソニーが今年も協賛、世界最速に挑戦する1日限定のレース「渋谷シティゲーム ~世界最速への挑戦~」]”(プレスリリース). PRタイムス. 2019年5月2日閲覧。</ref>
<ref name="鈴木2006">鈴木一義 (2006年6月28日). “[https://scienceportal.jst.go.jp/archives/reports/robot/20060628_01.html 江戸時代からの古き技術と現代のロボット研究『からくり人形とロボット』 第4回「人間型ロボットの開発意図は?製作者が語る!」]. ''サイエンスポータル''. [[科学技術振興機構]]. 2017年9月17日閲覧。</ref>
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* {{Wikicite|ref={{Sfnref|高樹|2021}} |reference=高樹ミナ「[https://www.jpower.co.jp/ge/65/opinion/index02.html 義足テクノロジーがもたらす誰もが走れる共生社会]」『GLOBAL EDGE』第65号、2021年4月、[[電源開発]]、2021年8月28日(UTC)閲覧。}}
* {{Wikicite|ref={{Sfnref|林|2018}} |reference=林公代 (2018年6月21日).“[https://www.discoverychannel.jp/0000020049/ 【ボーダーを超えていけ】第1回:ボルトより速く! 義足アスリートが「世界最速」になる瞬間を自分たちの手で]”. ''Discovery''. 2018年10月5日閲覧。}}
* {{Wikicite|ref={{Sfnref|森山|2021}} |reference=森山和道 (2021年9月29日). “[https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1354318.html 乙武氏、ロボット義足で歩く。ソニー「OTOTAKE PROJECT」]”. ''[[Impress Watch]]''. [[インプレス]]. 2021年9月30日(UTC)閲覧。}}
* [[米良はるか]] (2014年). “遠藤謙(ソニーCSL)”. ''米良はるかの「つながる未来」対談''. [[朝日新聞社|朝日新聞DIGITAL]]. 2015年1月6日閲覧。
*: {{Wikicite|ref={{Sfnref|米良|2014a}} |reference=[http://archive.fo/fv1rd (上)(2014年7月16日)]. 2016年1月12日時点の[http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20140711/407268/ オリジナル]よりアーカイブ。}}、{{Wikicite|ref={{Sfnref|米良|2014b}} |reference=[https://web.archive.org/web/20150110092532/http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20140718/408226/?rt=nocnt (下)(2014年7月24日)]. [http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20140718/408226/?rt=nocnt オリジナル]よりアーカイブ。}}
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* [https://www.sonycsl.co.jp/member/tokyo/199/ メンバー紹介 遠藤 謙 東京] - [[ソニーコンピュータサイエンス研究所]]
**“[https://www.sony.co.jp/SonyInfo/diversity/people/09.html 技術の力で「障害」はきっとなくなる。遠藤謙]”. ''ダイバーシティなヒト Vol.09''. [[ソニー|SONY]]
* {{DBLP|77/6409|Ken Endo}}
(関連組織・プロジェクト)
* [http://xiborg.jp/home/ Xiborg] - 遠藤が代表取締役を務めるベンチャー企業。
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* xDiversity (2018年11月13日). {{Youtube|KV0_BgS-h-w|超福祉展 シンポジウム「JST CREST xDiversity」 @渋谷ヒカリエ8階 8/ COURT}}
* Nature Architects Inc. (2021年4月2日). {{YouTube|GNwVqoEZ2xA|OpenNA #006 / 遠藤謙}}
* xDiversity (2021年9月28日). {{YouTube|xu6thseZsZA|JST CREST #xDiversity 第10回 シンポジウム「OTOTAKE PROJECT 成果発表会」 2021/09/28 @日本科学未来館}}
 
{{Normdaten}}