「ポルトガル第一共和政」の版間の差分

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[[Image:Portuguese Provisional Government, 1910.jpg|thumb|170px|right|共和党の臨時政府(1910年撮影)]]
[[Image:PRT025.JPG|thumb|150px|right|1917年に発行された4エスクード硬貨]]
臨時政府は[[パリ・コミューン]]と同じ性質の自治勢力の出現を不安視し、海軍に属する[[カルボナリ|カルボナリ党員]]、急進的なリスボン市民を政権の中枢から排除する<ref>金七紀男『ポルトガル史』増補版、201頁</ref>。[[テオフィロ・ブラガ]]が臨時大統領に選出され、[[アントニオ・ジョゼ・アルメイダ]]と[[アフォンソ・コスタ]]がブラガを補佐する体制が作られた。政権を樹立したばかりの共和党は旧政権との断絶を示すため、[[ポルトガルの国旗|国旗]]の変更、{{仮リンク|ポルトガル・レイス|en|Portuguese real|label=レイス}}に代わる新通貨[[ポルトガル・エスクード|エスクード]]の発行などの政策を打ち出した<ref name="akai266">赤井「ポルトガル」『スペイン・ポルトガル現代史』2版、266頁</ref>。王政時代の[[国歌]]である『{{仮リンク|イーノ・ダ・カルタ|en|Hino da Carta}}』に代えて、1890年の最後通牒の際に歌われた『[[ア・ポルトゥゲーザ]]』が国歌に採用され、1911年6月30日以降には従来の青と白の国旗に代わる緑と赤の国旗が採用され、国旗から王冠は外されて国の成り立ちを示す[[天球儀]]が残された<ref>市之瀬『ポルトガル 震災と独裁、そして近代へ』、166-170頁</ref>。
 
また、ポルトガルで主要な地位を占めていた[[コインブラ大学]]に対して、[[リスボン大学]]、[[ポルト大学]]が設置される<ref name="akai266"/>。共和党は[[ナショナリズム]]とともに[[反教権主義]]を掲げており、[[イエズス会]]をはじめとするすべての修道会が廃止され、教会財産が没収された。[[1911年]]には政教分離法が施行され、ポルトガルと[[ローマ教皇庁]]との関係は断絶する<ref name="kinshichi2011-97"/>。しかし、反教権主義は保守的な北部地域をはじめとする、人工の8割を占める農村部では受容されなかった<ref name="goda443">合田「現代のポルトガル」『スペイン・ポルトガル史』、443頁</ref>。