「アウトメドーン」の版間の差分

アウトメドーンはギリシア軍の窮状を見かねたパトロクロスがアキレウスの武具をまとって出陣する際、アキレウスの不死の馬[[クサントス (ギリシア神話)|クサントス]]と[[バリオス]]、および[[ペーダソス]]を戦車につないだ<ref>『イーリアス』16巻145行-154行。</ref>。そしてパトロクロスの戦車の御者として出陣し、パトロクロスの数々の戦功を支えた。パトロクロスが[[ヘクトール]]に討たれた後は不死の馬を御することができずに、馬たちが走るままに戦列を離れたが、そのおかげで追いすがるヘクトールから逃れることができた<ref>『イーリアス』16巻862行-867行。</ref>。アウトメドーンはアキレウスが討たれたと思って悲しむ馬たちをなかなかなだめることができずにいたが、大神[[ゼウス]]が馬たちに力を吹き込んだため、再び戦列に加わって戦った。しかし馬を御しながら槍を振るわなければならなかったため、敵を討つことができなかった。そこにミュルミドーン勢の同僚の[[アルキメドーン]]が現れたため、彼に手綱を預けて自ら槍を振るって戦った。ヘクトールと[[アイネイアース]]がアキレウスの不死の馬に気づいて奪わんとしたときは、[[メネラーオス]]と[[大アイアース]]、[[小アイアース]]に呼びかけて守ってもらいつつ、アトレスを討ち取り、ヘクトールの投じた槍を躱してアレトスの武具を奪った<ref>『イーリアス』17巻474行以下。</ref>。パトロクロス死後、アウトメドーンは[[アルキモス (ギリシア神話)|アルキモス]]とともにアキレウスによって特に重用された<ref name=IL24>『イーリアス』24巻575行。</ref>。アキレウスの死後は[[ネオプトレモス]]の御者を務めた<ref name="辞典10a" />。