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== 概要 ==
作者の荷風が[[横浜正金銀行]]員として[[アメリカ合衆国]][[ニューヨーク]]に在勤していた間に、執筆し、[[フランス]]にわたったのち後に、[[リヨン]]の下宿でまとめ、日本に寄せたものである<ref>{{Cite book|和書|title=荷風随筆集 下|year=1986|publisher=[[岩波書店]]|editor=[[野口冨士男]]|author=永井荷風|chapter=書かでもの記|page=84|date=}}</ref>。[[自然主義文学|自然主義]]がとな唱えられはじめさか盛んであったとき時期に、外国での生活をえがいた本書は、題材的に清新にうつり<ref>{{Cite book|和書|title=国史大辞典|date=|year=|publisher=[[小学館]]|chapter=永井荷風|author=[[竹盛天雄]]}}</ref>、当時のいわゆる平面描写ふう風の作品に対して、若々しい詩情にあふ溢れた、感覚的でリズミカルな香り高い文章は、ひとびと人々を魅了させずにはおかなかった。
[[谷崎潤一郎]]の『青春物語』によれば、彼が文壇に進出することができず悩んでいた時期に読んで、感銘を受けた本であり<ref>{{Cite book|和書|title=青春物語|date=|year=1938|publisher=中央公論社|author=谷崎潤一郎|page=29}}</ref>、谷崎が荷風を私淑するきっかけとなった本とされる。
== 脚注 ==
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