「徳武定祐」の版間の差分

高校卒業後は{{by|1957年}}に[[早稲田大学野球部|早稲田大学]][[商学部]]へ入学し、[[東京六大学野球連盟|東京六大学野球リーグ]]では在学中2度の優勝に貢献したほか、3年次の{{by|1959年}}には[[全日本大学野球選手権大会|大学日本選手権]]決勝で[[関西学院大学硬式野球部|関学大]]を降して優勝を経験。早大では主に三塁を守り、4年次の{{by|1960年}}には主将を務めて秋季の[[早慶六連戦]]でも活躍。1学年下の[[安藤元博]]とともに優勝の原動力となり、[[11月8日]]の3戦目には本塁への激しい突入プレーで紛糾の主役となった。1回戦は早大、2回戦は慶大が勝利を収め、1勝1敗で迎えた一戦であったが、優勝に王手をかける慶大は清沢を、何とか食い下がりたい早大は安藤を先発のマウンドに送った。初回に早大は先頭の伊田保夫が死球で出塁すると、末次義久がきっちりと犠打を決め、3番の石黒行彦が安打で繋いで1死一、三塁の好機で4番の徳武を迎えた。ここで徳武の打球はセンターへのやや浅い飛球であったが、伊田はタッチアップで本塁を狙いクロスプレーとなり、その衝撃で相手捕手の[[大橋勲]]のミットからボールがこぼれて早大は幸先よく先制点を手にした。その後は安藤と清澤の両先発が白熱の投手戦を繰り広げ、両軍のスコアボードに0が並び続ける。8回に早大が適時失策で1点を追加すると、9回にはこの回から登板した丹羽弘に対し1死三塁の好機を作るが、ここで事件は起こった。6番に入った同期の[[野村徹]]がショートへのゴロを放つと、三塁走者であった徳武が本塁へ突入。完全にアウトのタイミングであったが、徳武が大橋のミットを目掛けて足を上げた危険なスライディングをしてしまい、ミットごとボールを弾き飛ばしてしまう。ここで徳武がすんなりとベンチに帰っていれば何も起きなかったのだが、危険なプレーに反省の念を覚えた徳武が再び大橋の元へ行ったのが慶大サイドには何か文句を言いに来たかのように映り、特に主将の[[渡海昇二]]はセンターの守備位置から駆け寄って徳武の胸を突いた。これで騒然とした雰囲気となり、本塁付近に集結した両軍の選手が一触即発の状態となる。コーチや監督らがいさめてこの場は収まったものの、球場の雰囲気は殺気立ったままとなり、その裏に三塁の守備に就くと、慶大応援席から[[カキノキ|柿]]、[[ウンシュウミカン|みかん]]、[[缶|空き缶]]が次々に投げ込まれて罵声も酷く、試合が中断してしまった。第2の「[[リンゴ事件]]」か、というところで[[慶應義塾大学野球部|慶大]]の[[前田祐吉]]監督がとっさに三塁コーチスボックスに出て、学生たちを静めた<ref>[http://wasedasports.com/news/20200426_129400/ 緊迫の投手戦制するも、あわやリンゴ事件の再来か！？／早慶６連戦　３回戦]</ref> <ref>[https://hochi-news.cdn.ampproject.org/c/s/hochi.news/amp/articles/20200115-OHT1T50053.html?usqp=mq331AQQKAGYAcngm4GT0YHSSbABIA%3D%3D 前田氏に防いでもらった第２の“リンゴ事件”…早大コーチ・徳武定祐氏]</ref>。リーグ通算88試合出場、313打数92安打、打率.294、3本塁打、46打点。{{by|1958年}}秋季リーグからベストナインに5季連続選出（[[外野手]]1回、三塁手4回）された。大学同期には野村のほか、[[金沢宏 (野球)|金沢宏]]がいる。