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したがって、その場合の研究対象の微生物は単独の個体を区別することはできず、このように植え継ぎによって維持する系統をその対象とせざるを得ない。そのような系統のことを'''株'''と呼ぶ。恐らく植え込み、大きく育つと切り離しては植え継ぐ、という操作からの連想であろう。[[英語]]では'''strain'''であり、これには植物の株の意味はなく、家系を意味する言葉である。
 
当初は培養した微生物の系統を意味する語であったが、培養という手法がさまざまな方面にて起用されるにつれ、この言葉も範囲を広げた。[[細胞培養]]においては、[[不死化]]によって半永久的な継代培養が可能になった培養細胞を、株('''細胞株'''あるいは株化細胞、cell line)と呼ぶ。さらには、高等植物の[[生長点培養]]によって繁殖させたものをも株と呼ぶ例がある。云わば逆輸入である。
 
同一の株は細胞分裂の繰り返しによって継承されるものであるから、基本的には同一細胞からの[[クローン]]であり、遺伝的には同質の集団であると考えられる。[[細胞学]]などの分野においてはそのような点で共通の素材があった方が統一した研究ができるから、実験材料として多数の培養株がそれぞれに固有の名をつけて扱われている。その他、一般には野外から分離したものを野性株、特に変異を表したものを変異株、あるいは[[栄養要求株]]などと言ったふうに用いる。