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[[平面]]上の[[地図]]においては、[[北]]を前、[[東]]を右とする事が一般的である。しかし、観測点の位置により、四方における[[左右]]前後と東西南北は相対的に異なる。
 
ただし、平面上の方向は、縦方向は上下、横方向は左右と表現されるのが普通である。
今回の地図の例は一種の鳥瞰図なので、縦方向が上下の代わりに前後と表現される。
 
又、[[立体]]上では、前後(縦)と[[上下]](高さ)の概念も相対的に異なる。例えば、「右上」という表現は、前後と平行する方向に''立てた''時の称であり、上下と平行する方向に''置いた''時には「右前」となる。
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[[鏡]]は一般に左右を反転すると言われるが、水平の鏡面上に立つ所を想像すれば判る通り、鏡は鏡面に垂直な方向を反転する作用を持つ。従って、鏡を正面から見る時、鏡は前後を反転していると考える事ができる。
 
     |\     
     | \    
     |  \   
(上)   | (上)\  
 Z    |  Z' \ 
 ↑   |  ↑  \
 | (前)|Y' |鏡像 |
観○―→Y |←―○   |
測 \  |(前) \  |
者  X   \    X' |
   (右)  \  (右)|
        \   |
         \  |
          \ |
           \|
観測者の前に鏡面を置いた状態。
(観測者の右上後方から見た図)
 
目の前に真正面に置いた鏡による鏡像は、上の図の通り物理的には前後を反転させるが左右は反転させない。
日常では目の前でこちらを向いている人と自分とでは左右が反転するはずなのに、
鏡で自分の姿を写したときに見える鏡像は、物理的には前後だけが反転するものの
左右は反転しない。このことが逆に左右が反転するものと一般に認知されているのである。
つまり、自分が右手を動かすと鏡像は左手を動かすというように認知してしまうのである。
上下が重力方向で決まるのに対し、左右は基準となる人や物の向きによって相対的に決まる概念であるため、上下反転とは認知されず、左右反転と認知されているのである。
 
観測者と鏡像との関係は、直交座標系の右手系と左手系の関係と同じである。つまり、観測者の右方向をX軸、前方向をY軸、上方向をZ軸とすれば、右手系直交座標系となる。これに対し鏡像の方は左手系直交座標系となり、鏡像の右方向をX'軸、前方向をY'軸、上方向をZ'軸とすると、YとY'が逆方向になるだけで、XとX'、ZとZ'は
同じ方向となる関係である。
 
観測者(実像)と鏡像の関係にあるのは鏡によるものだけではない。
例えばテレビやパソコンなど、人が面と向かって使用する道具は鏡像と同じように、
使用者に対して前後が逆転している。
ステレオテレビやパソコンの右スピーカは使用者と同じ右側についており、使用者と左右は一致している。もちろん上下は使用者と同じ方向である。ところが、テレビやパソコンの前方向は使用者に対面する方向、つまり、使用者にとっての後ろ方向である。
 
====時間軸の前後====
[[時間]]においては、「話が前後する」というように、旧い方を前、新しい方を後として示す事が多い。これとは逆に、「時の流れが後を向いている」というように、旧い方を後、新しい方を前として示す場合もある。