「中国宇宙ステーション」の版間の差分

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{{Infobox space station
| station = 天宮号宇宙ステーション
(中国宇宙ステーション)<ref name=cmse201311 />
| station_image = Tiangong Space Station Rendering 2021.10.png
| station_image_size = 300px
| station_image_caption = 2021年10月時点の天宮号宇宙ステーションを再現したCG
| sign =
| crew = 最大: 未定 <br/>現在: 3<br/>([[神舟13号]]) <br />
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| configuration_caption =
}}
[[ファイル:Chinese Space Station.png|サムネイル|天宮(てんきゅう)号]]
'''天宮号宇宙ステーション'''(てんきゅうごううちゅうステーション)または'''中国宇宙ステーション'''(ちゅうごくうちゅうステーション、Chinese Space Station,CSS)<ref name="mynavi20210503" />は、中国が[[天宮計画]]で建設中の[[宇宙ステーション]]である。三つの[[モジュール]]で設計されており、総質量は80トンに達すると予想されている。{{仮リンク|天和コアモジュール|en|Tianhe core module}}は2021年4月に打ち上げられ<ref>{{Cite news|url=https://www.asahi.com/articles/ASP4Y5VV9P4YUHBI00S.html|title=宇宙ステーションの中核「天和」の打ち上げ 中国が成功|publisher=朝日新聞デジタル|date=2021-04-29|accessdate=2021-06-08}}</ref>、その他各モジュールは2022年後半の打ち上げ開始が予定されている。
 
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2022年までに打ち上げ予定の[[宇宙ステーション]]。試験機ではなく、[[ソビエト連邦|旧ソ連]]の[[ミール]]に匹敵するサイズの完成した宇宙ステーションと位置づけられている。コアモジュール「天和」(てんわ)、2つの実験[[モジュール]]「問天」(もんてん) と「夢天」(むてん)、無人補給船「天舟」(てんしゅう) といった構成要素が公表されている。打ち上げには[[長征5号|長征5号B型ロケット]]が用いられる。
 
2016年6月に[[国際連合宇宙局]]は[[中国国家航天局]]と「天宮」の利用機会を[[国際連合]]加盟国にも開放する協定を結んでおり、[[日本]]の[[東京大学]]などを含む17ヵ国23機関による9件の科学実験が予定。
 
計画当初は天宮の名称で呼ばれていたが、2021年現在の公式発表などでは中国宇宙ステーション(China Space Station(CSS), 中国空间站)と呼ばれ、天宮の名称は使用されていない<ref name="mynavi20210503">{{Cite web|url=https://news.mynavi.jp/article/20210503-1883149/|title=中国が宇宙ステーションをもつ日 - 最初のモジュール「天和」打ち上げ成功|publisher=[[マイナビニュース]]|date=2021-05-03|accessdate=2021-06-22}}</ref>。
 
== デザインモジュール ==
[[ミール]]や[[ロシア]]の[[国際宇宙ステーション|ISS]]モジュールと同様に、宇宙ステーションのモジュールは完全に組み立てられた状態で打ち上げられる。これに対し、[[アメリカ合衆国|米国]]のISSモジュールは、ケーブル、配管、構造体の人力による接続が必要であり、設置に宇宙遊泳が必要であった。天和コアモジュールのドッキングポートは軸方向からのみ直接のドッキングに対応しており、横方向にドッキングする際には、先に軸方向にドッキングしてから[[ロボットアーム]]で横のドッキングポートへ移動する<ref>{{Cite web |title=China launches Tianhe module, start of ambitious two-year station construction effort |url=https://www.nasaspaceflight.com/2021/04/china-station-construction-begins/ |website=NASASpaceFlight.com |date=2021-04-28 |accessdate=2022-01-16 |language=en-US |first=William |last=Graham}}</ref>。
 
== 天和 ==
=== 構成 (T字型の宇宙ステーション) ===
天和コアモジュール(Tianhe Core Module,CCM)は、最大3人の宇宙飛行士の居住と、宇宙ステーションの誘導、航行、方向制御などに対応している中心モジュール。また、宇宙ステーション全体の電気系統、推進システム、生命維持システムもこのモジュールが中心となっている。
公募、投票、研究者や科学家の意見を組み合わせた後、中国載人航天工程辦公室は2013年10月末に、中国の有人宇宙ステーション全体を「天宮」、コアモジュールを「天和」、無人宇宙補給機を「天舟」、2つの宇宙実験室を「問天」と「夢天」と名付ける<ref>{{cite web|title=中國載人航天工程標識空間站名稱誕生全程揭秘|url=http://politics.people.com.cn/BIG5/n/2013/1106/c70731-23455855.html|accessdate=2013-12-29|publisher=人民网|archiveurl=https://web.archive.org/web/20131224083956/http://politics.people.com.cn/BIG5/n/2013/1106/c70731-23455855.html|archivedate=2013-12-24|deadurl=yes}}</ref> 。
 
モジュールは居住区、サービス区、ドッキングポートの3つのエリアに分かれており、居住区には、キッチンやトイレ、火器管制装置、大気処理・制御装置、コンピュータ、科学実験装置、北京の地上管制との通信装置などが設置されている。サービス区には、[[カナダアーム2|カナダアーム]]式のロボットアームが収納されている。
[[ファイル:Chinese large orbital station BG.png|サムネイル|完成型天宮号]]
[[File:Tianhe before launch 05.png|サムネイル|打ち上げ前の天和コアモジュール]]
[[ファイル:Launch of Tianhe Core Module (Cropped).jpg|サムネイル|天和コアモジュールを打ち上げる長征5B]]
[[ファイル:Tianhe final art 310819.jpg|サムネイル|天和(てんわ)号コアモジュール]]
[[ファイル:Wentian Module.png|サムネイル|問天(もんてん)号宇宙実験室]]
[[ファイル:Mengtian module.png|サムネイル|夢天(むてん)号宇宙実験室]]
 
2018年の[[中国国際航空宇宙博覧会]]で、天和コアモジュールのフルスケールモックアップが公開された。
=== 主要的ミッション ===
 
* ランデブーとドッキング技術を更に進歩。
中国国家航天局の映像から、天和コアモジュールは2つ製作されていることが明らかになっており、天和コアモジュールを2つ連結して宇宙ステーションを拡張した状態を描いたアニメーション等もある<ref>{{Cite web |title=报告地球,这里是中国空间站!_哔哩哔哩_bilibili |url=https://www.bilibili.com/video/BV1MZ4y1F7Cq/ |website=www.bilibili.com |accessdate=2022-01-16 |language=zh-Hans |last=星球研究所}}</ref>。<gallery widths="120" heights="90">
* 長期的な宇宙飛行と居住、軌道上での宇宙機の長期飛行、再生的な生命維持、無人宇宙補給機の補充等の主要技術の飛躍的な進歩。
ファイル:Tianhe Core Module Rendering 01.png|天和コアモジュール(CG)
* 宇宙船の性能と機能を検証。
ファイル:Tianhe Core Module rendering.jpg|天和コアモジュール(CG)
* 中大型的な軌道上宇宙実験を実行。
[[Fileファイル:Tianhe before launch 0507.png|サムネイル|打ち上げ前の天和コアモジュール]]
[[ファイル:Launch of Tianhe Core Module (Cropped).jpg|サムネイル|天和コアモジュールを打ち上げる長征5B]]
ファイル:Interior of Tianhe during the Shenzhou 12 mission.jpg|神舟12号ミッション時点における天和コアモジュールの内部
[[ファイル:Tianhe final art 310819.jpg|サムネイル|天和(てんわ)号コアモジュール]]
</gallery>
 
=== 夢天 ===
2つ打ち上げられる実験モジュールの1つであり、後に打ち上げられる。補給や機材運搬に用いる専用のエアロックを備えている<ref name=":1">{{Cite web |title=周建平:走进新时代的中国载人航天工程 |url=https://web.archive.org/web/20210519053952/http://www.cmse.gov.cn/art/2018/4/24/art_18_32451.html |website=web.archive.org |date=2021-05-19 |accessdate=2022-01-16}}</ref>。<gallery heights="90">
[[ファイル:Mengtian module.png|サムネイル|夢天(むてん)号宇宙実験室]]モジュール
</gallery>
 
=== 問天 ===
2つ打ち上げられる実験モジュールの1つであり、先に打ち上げられる。
 
宇宙ステーションの制御・管理機能を持ち、天和コアモジュールのバックアップとしても機能する。中国宇宙ステーションで2つ目のエアロックとロボットアームを備えており、エアロックは主に宇宙遊泳に使用される<ref name=":1">{{Cite web |title=周建平:走进新时代的中国载人航天工程 |url=https://web.archive.org/web/20210519053952/http://www.cmse.gov.cn/art/2018/4/24/art_18_32451.html |website=web.archive.org |date=2021-05-19 |accessdate=2022-01-16}}</ref>。<gallery heights="90">
[[ファイル:Wentian Module.png|サムネイル|問天(もんてん)号宇宙実験室]]モジュール
</gallery>
 
== デザイン ==
=== 構成 (T字型の宇宙ステーション) ===
公募、投票、研究者や科学家の意見を組み合わせた後などから、中国載人航天工程辦公室は2013年10月末、中国の有人宇宙ステーション全体を「天宮」、コアモジュールを「天和」、無人宇宙補給機を「天舟」、2つの宇宙実験モジュールそれぞれ「問天」と「夢天」と付けるしたと発表した<ref>{{cite web|title=中國載人航天工程標識空間站名稱誕生全程揭秘|url=http://politics.people.com.cn/BIG5/n/2013/1106/c70731-23455855.html|accessdate=2013-12-29|publisher=人民网|archiveurl=https://web.archive.org/web/20131224083956/http://politics.people.com.cn/BIG5/n/2013/1106/c70731-23455855.html|archivedate=2013-12-24|deadurl=yes}}</ref> 。
[[ファイル:Chinese Space Station.png|サムネイル|天宮(てんきゅう)号]]
[[ファイル:Chinese large orbital station BG.png|サムネイル|完成型天宮号]]
=== 主要ミッション ===
* ランデブーとドッキング技術なる進歩
* 長期的な間の宇宙飛行と居住、軌道上での宇宙機の長期飛行、再生的な生命維持、無人宇宙補給機による等の主要技術の飛躍的な進歩
* 宇宙船の性能と機能検証
* 中大型的な軌道上宇宙実験を実行
 
== 履歴と予定 ==
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* すべての日付はUTCで表記されており、打ち上げ予定日は変更される場合がある。
 
{{legend|lightblue|無人補給船}}{{legend|#cfc|有人宇宙船}} {{legend|wheat|モジュール}}<div style="overflow:auto;">
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{| class="wikitable" style="margin:1em auto 1em auto; text-align:left; font-size:85%;"
! 打ち上げ日時 ({{abbr|UTC|Not Earlier Than}})
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ほか、2024年に宇宙望遠鏡モジュールの巡天の打ち上げが予定されている。
</div>
 
 
== 巡天(宇宙望遠鏡) ==
巡天(じゅんてん,Xuntian)は現在開発中の2024年に打ち上げが予定される[[宇宙望遠鏡]]である。