「人文科学」の版間の差分

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なおhumanitiesという用語は、[[wikt:science|science]]という言葉は含まない。本来的には人文学と呼ばれるべきであるが、自然科学・社会科学と語調を合わせるために作られた言葉である。人文学とは、そもそも分析的な学問である科学であることを拒否するものであり、性質上総合的に研究される学問である。ただ、近年は学問境界が曖昧になっており、総合的な研究をするための手段として、科学的手法が用いられることも多々ある。
 
人文学における、研究方法は多岐にわたる。たとえば[[考古学]]や[[民族学]]や[[文化人類学]]などでは[[発掘調査]]、[[現地調査]]、[[フィールドワーク]]などが主となる。現在は話されていない言語について研究するような分野では、主に[[文献学]]的方法を採用する。
 
人間の研究のうちでも特に人間行動にかかわる分野を[[行動科学]]と称し、別個に学問の分類に加える場合がある。この場合、[[教育学]]、[[心理学]]、[[社会学]]、[[宗教学]]などは人文学でなく、実験・実証が可能であるために行動科学として別個に分類される。これは学問手法による分類でなく、学問の目的・対象による分類である。
 
なお[[心理学]]の分類については議論が多く、自然科学としての性質を持つように変化してきた歴史があり、分類が一定しない。現在では心理学のほとんどの部門で[[実験]]、[[観察]]、[[統計]]などの手法が重視される。だが、心理学内の細かい分野ごとに事情は異なり、自然科学あるいは人文学どちらに分類したほうが良いのかはっきりしないこともある。統計や実験など自然科学的手法をもちいた学問分野はすべて自然科学である、という考え方もあるわけで、人間をただの実験動物(モルモット)のように扱う大学の実験心理学は自然科学に分類される。だが現実の社会で悩んでいる人々の話を傾聴し、実際に人々の心を救っている[[臨床心理学]]は、人間をモルモットのようには扱っておらず、自然科学ではない。