「ロッシュ・ローブ」の版間の差分

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原理的には、天体の質量の減少がロッシュ・ローブの収縮を引き起こし、天体の分裂が起こりうる。しかし、通常はこのようなことが起こらないいくつかの理由がある。第一に、質量の減少によって天体の半径が収縮し、半径がロッシュ・ローブを越えなくなる可能性がある。第二に、連星系の2つの天体の間で質量移転が起こると、[[角運動量]]も転移される。質量の大きな天体から質量の小さな天体に質量転移が起こると、軌道が縮小するが、その逆が起こると軌道が拡大する(質量の合計と角運動量の合計は保存される。)連星系の軌道の拡大により、質量を供出する天体のロッシュ・ローブの収縮率が小さくなるか、拡大することさえあり、天体の破壊を防ぐ。
 
質量転移の安定性や恒星の運命を決定するためには、天体の半径がどうなるかや質量の減少に対するロッシュ・ローブの反応についても考慮に入れなければならない。恒星の膨張がロッシュ・ローブよりも速い、または収縮がロッシュ・ローブよりも遅い時には、質量転移は不安定になり恒星は[[崩壊]]する。恒星の膨張がロッシュ・ローブよりも遅かったり、収縮がロッシュ・ローブよりも速い場合には質量転移は一般に安定で、崩壊も起こらない。
 
質量転移によりロッシュ・ローブから物質が溢れることによって、[[食変光星|アルゴル型食変光星]]や[[超新星]]の再発、[[X線連星]]、[[ミリ秒パルサー]]などの現象が生じる。