「銀行学派」の版間の差分
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ピール条例の成立により勝利の軍配は通貨学派に上がったが、同条例は[[恐慌]]発生などによりその後3度にわたって停止されるなどしたため、相対的に銀行学派の権威が強化されることとなった。
== 真正手形
真正手形原理によると、銀行家が経営者に融資する場合、生産過程での実物財に対する請求権を表す30日、60日、または90日の[[短期商業手形]]を保証(担保)としてそれらとの引き換えに限定して行う限り、商品生産に必要な以上の融資は発生しない。この原理のねらいは、[[物価
さらに、銀行融資は、新しい銀行券または
この原理はアダム・スミスの陳述のいくつかに起源を持つ。ジョン・ロー(1671-1729)の『貨幣と貿易の検討:国に貨幣を供給する提案Money and Trade Considered: With a Proposal for Supplying a Nation with Money(1705)』により、真正手形原理の基本的な考え方、「不動産を担保とし、商業上のニーズに応じて生産高によって制限される通貨"output-governed currency secured to real property and responding to the needs of trade"」の概念が生まれた。ローは、土地を実体(経済)活動の尺度および担保とすることにより、通貨膨脹を制限し、物価の安定性を維持しようとした。その後、スミスは、ローの生産量のプロキシ(価値尺度)である土地の代わりに自己回収的な(すぐ現金になるself-liquidating)短期商業手形を用い、ここに真正手形原理が誕生した。
真正手形原理に対して批判的だった初期の批評家として、イギリスの銀行家、国会議員、慈善家、奴隷制反対活動家、そして金融理論家のヘンリー・ソーントン(1760–1815)がいる。彼は、原理の3つの主要な欠陥の1つ、つまり、本来の意図どおりに貨幣を実質生産量にリンクするのではなく、実質生産量×物価、―またはドルで表示の名目価値―にリンクすることによって、物価から貨幣へ、貨幣から物価へと流れる正のフィードバック・ループを生み出すことを指摘した。通貨当局が市場(貸出)金利を資本利潤率よりも低く保持している場合、このフィードバックループは継続的なインフレを引き起こす可能性がある。
== 関連項目 ==
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