「表意文字」の版間の差分

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広義で、事物の[[概念]]を表わす文字を指すための用語である。ことばというものを主として「意味」の面からとらえて、一定の意味をもつ語のそれぞれに対応させた文字<ref name="Seisen"></ref>。ひとつの字の示す単位が語形の段階にとどまり、さらに細かく分割して示すことのない文字体系<ref name="NDHZ">『日本大百科全書』【表意文字】</ref>。
 
なお厳密な意味では、文字は言語単位に対応するものであるとの理由から、[[絵文字]]を含めない<ref name="Britannica_shoukoumoku_hyoui" />。広義の意味では、[[絵文字]] (英: ''pictogram''。言語との結びつきがないが、意味(概念)を表す図像) も含めることがある
:つまり広義、ゆるい意味では、[[絵文字]] (英: ''pictogram''。言語との結びつきがないが、意味(概念)を表す図像) も含めることがある。
 
表意文字は、概念(意味)を視覚的な要素(直線、曲線、点など)で表した文字の体系。表意文字では文字の一つ一つに、示している意味(概念)がある。
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知られている範囲では、シュメール文字 ([[スメリア文字]]) が最古の表意文字であり<ref name="Britannica_shoukoumoku_hyoui" />、表意文字として一番有名である<ref name="Britannica_shoukoumoku_hyoui" />。
 
日本人は表意文字の例として漢字を挙げることは多い一応挙げても良いが、それには微妙な面もある。その理由は下で説明する。
::<u>シュメール文字やエジプト文字に加えて</u>、[[漢字]]も表意文字の例として挙げられることは多い<ref name="NDHZ" />。ただし漢字は、特に中国語の書記に使われている状況にあるものは、文字のひとつひとつが[[意味]]のみを表すのではなく、語や[[形態素]]を表し、その結果、語や形態素の発音も表している。その意味では「漢字は表意文字」と呼ぶことは、必ずしも適切というわけではない<ref>たとえば Gelb, I. J. ''A Study of Writing'', University of Chicago Press, 1963 参照。</ref>。近年の(学術的な)[[文字|文字体系]]の分類では、漢字は、中国語の書記で使用されるときには、「[[表語文字]]」と分類される。
::一方、日本語の文章の中で使用されている漢字について、「漢字は表意文字」と言っても一応は良い。日本語中の漢字については一般的に「漢字は表意文字」と説明しておいて、「漢字ひとつに、対応する音がいくつかある。[[音読み]]と[[訓読み]]がある。」と説明する。
 
[[指事文字]]も表意文字である。たとえば漢字の「上」「下」は表意文字の一種の指示文字である(水平線(横線)を引いておいて、その線の「うえ」や「した」のほうに線や点を描きたすことで伝えたい概念を「さししめして」いるので指示文字である)。