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[[自然科学]]に於ける'''モデル'''とは、[[理論]]を説明する為の簡単な具体的なもの(特に[[幾何学]]的な図形を用いた概念や物体)。
 
==モデルの提示==
{{出典の明記| date = 2019年2月3日 (日) 05:30 (UTC)}}
[[デオキシリボ核酸|DNA]]の構造は[[二重らせん]]モデルで説明されている。これは、黄金比率となってていて、四台塩基のもととなっている。
 
[[ファイル:Ecological Pyramid.png|サムネイル|[[生態ピラミッド]]のモデル]]
[[自然科学]]における'''モデル'''は、[[理論]]を説明するための簡単で具体的なもの。特に[[幾何学]]的な[[図形]]を用いた[[概念]]や物体。[[解釈]]とモデルは、おおよそ、1対1で対応する。ある解釈に対して、それを具体的に示すモデルがある。「モデル」(model)と「近似」(approximation)は、ほぼ同義語として使われる場合がある<ref>「自由電子モデル」と「[[自由電子近似]]」は同じ意味で用いられることがある。</ref>。
 
== 例 ==
[[天文学]]では、「[[天動説]]」及び「[[地動説]]」という理論があり、それを図形的に示したモデルがあった。[[ヨハネス・ケプラー]]は[[正多面体]](プラトン立体)を用いた[[太陽系]]モデルを示した。
 
原子構造理論では、古典論を前提とした「核の周りを回る[[電子]]」というモデルがあった([[長岡半太郎]]、[[ラザフォード]])。しかし、のちに誤りだと否定された。
{{Gallery|width = 200px
原子運動理論では、[[東節男]]理論があり、元素を足し速度 加速度による[[主体の科学]]をあからさまにした。
|ファイル:Tychonian system.svg|天動説(地球中心説)のモデル
|ファイル:Ptolemaicsystem-small.png|プトレマイオスのモデル。地球中心説。地球を中心とした層状の世界があり、太陽や地球以外の惑星の世界がその層の中を移動する、と考えた。
|ファイル:Kepler-solar-system-1.png|[[ヨハネス・ケプラー|ケプラー]]のモデル。正多面体が入れ子状にあることで惑星と惑星が距離を保っている、と考えるもの。
}}
 
[[定量的]]、[[形相]]の解析のために[[数学]]を応用したモデルを[[数理モデル]]という。[[数理]]とは数学上の理論であり、美学を共わなけらばならない。[[数理科学]]により、[[ルート]]、[[比例]]、[[比率]]、[[黄金分割]]において顕著である。また[[確率論]]・[[統計学]]を応用した[[統計モデル]]もある。これらは自然科学のみならず[[社会科学]](特に[[経済学]])でも用いられる。
原子構造理論では、古典論を前提とした「核の周りを回る[[電子]]」というモデルがあった([[長岡半太郎]]、[[アーネスト・ラザフォード|ラザフォード]])。次に[[ボーアの原子模型]]が登場し、その後に電子を確率論的にとらえ雲状に描く[[量子力学]]的原子モデルが登場した。
{{Seealso|原子模型}}
{{Gallery|width = 200px
|ファイル:Rutherford atom.svg|[[ラザフォードの原子模型]]。電子に球状の実体があり原子核の周囲を惑星のように回っていると考えるモデル。
|ファイル:Helium_atom_QM.svg|電子の位置は明らかでなく、周囲に位置がはっきりしない状態で確率論的に、いわば[[雲]]のように存在していると理解し雲状に描くモデル。
}}
 
[[生物学]]・[[医学]]の研究では上記のようなモデルのほかに、生物を利用したモデルが用いられる。例えば[[実験動物]]を用いた疾病モデルなどがある。生物学では生命現象一般に関する研究のために単純で実験しやすい生物が用いられ、これらは[[モデル生物]]と呼ばれる。[[ダーシー・トムソン]]が有名である。
[[定量的]]な解析のために[[数学]]を応用したモデルを[[数理モデル]]という。また[[確率論]]・[[統計学]]を応用した[[統計モデル]]もある。これらは自然科学のみならず[[社会科学]]([[経済学]]、[[社会学]]など)や[[人文科学]]([[心理学]]、[[計量文献学]]など)でも用いられる。
 
人工物の研究では、自転車、車、航空機、建築の全体構造から重心を図りだし、翼理論の25%の動態の重心が幾何学により解明された。全体構造はフラクタル(相似形)で、できている。また、客観をふまえた主観の科学を明示している。科学哲学。自転車、車、航空機の工学、感性工学、流体力学の機体、車体のハード設計は[[基礎科学]]とする。ハード設計は機能美 形態美がなくてはならないのでデザイン設計とし、黄金分割を用途としている。
[[生物学]]・[[医学]]の研究では上記のようなモデルのほかに、生物を利用したモデルが用いられる。例えば[[実験動物]]を用いた疾病モデルなどがある。生物学では生命現象一般に関する研究のために単純で実験しやすい生物が用いられ、これらは[[モデル生物]]と呼ばれる。
 
パーソナルコンピューターの定量に電子工学(エレクトロニクス)という学問があり、その形状とともにPCの工業製品の制作に田島学理、特に文系の玄学が考慮されていて、不確定性原理により、特許をとる。
== 学問とモデル ==
 
人体比例にはモデュロール著「[[モデュール論]]」があり、また、[[レオナルド・ダヴィンチ]]作、ヴィトルヴィウスなどがある。
 
「形の比例」、美術出版、岩中徳次郎著には、植物の比率がとりあげられている。
 
近年、べノア ・マンデンブローとIBMの研究者により、カエデの葉が[[フラクタル理論]](自己相似)により、作図できることを提唱した。
 
 
 
==解釈とモデル==
[[解釈]]とモデルは、おおよそ、1対1で対応する。ある解釈に対して、それを具体的に示すモデルがある。但し、二つのモデルが兄弟のように似ていると、それを一つの(大分類の)モデルと見なすこともできる。
 
==学問とモデル==
解釈・モデルは、複数ある状態からひとつへと収束することもあれば、逆にひとつの解釈しかなかった状態から複数が並立する状態に移行することもある。モデルの盛衰にはさまざまなパターンがある。
 
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また、「複数の解釈のどれもが(ある意味で)正しい」ということもありうる。例えば、[[電子]]はある面では[[粒子]]のような振る舞いをし、ある面では[[波動|波]]のような振る舞いをすることが、現在では知られている。
== 分類 ==
大野<ref>{{cite|和書 |editor= |author=大野克嗣 |title=非線形な世界 |edition= |publisher=東京大学出版会 |year=2009 |isbn=978-4-13-063352-9 |page=185-188}}</ref>はモデルという言葉の使い方を、次の相互排除的でない3つに大別した。
# 現実のある側面(ある現象)の数理的本質を捉えることを目的としたもの。現実はモデルより込み入ったものとなる。比喩的に言えば、現実とモデルの対応は[[準同型]]あるいは[[縮約]]的になる。[[イジングモデル]]、[[ラザフォードの原子模型|原子の惑星モデル]]、[[ワインバーグ=サラム理論|ワインバーグ=サラムモデル]]など。
# [[系 (自然科学)|系]]のある側面のあらゆる記述を与えることで実際の系の代わりになる数理的あるいは実体的な系。現象を観測した時に得られるデータを信号を見たときに、その信号を効率よく生み出せる信号源として現象を整理するためのモデルである。信号の[[データ圧縮]]を目指しているとみることができ、現象の理解を目指していないしその本質の数学的表現を追求するという意識も希薄となる。これも現実との対応は全体としては準同型的あるいは[[射影]]的である。発電所等プラントの[[プロセスモデル]]、[[in silico]]の発生系・細胞生化学的系、[[シミュレーション]]など。
# 抽象的な概念をより具体的に表現したもの。上記2つが記述の道具であるのに対し、これは論証の道具としてのモデルであると言ってもよい。上記の2つと違い、現実とどう対応させるかという問題は存在しない。[[数理論理学]]ではしばしばこの意味で用いられる。双曲幾何学の[[ポアンカレ円板モデル]]、[[チューリングマシン]](「計算する」ことに対するモデル)など。
 
<!--{{要出典範囲|学問が未発達の時点では、複数の解釈が成立する。}}{{要出典範囲|然し、これは、「複数の解釈のどれもが正しい」と云うことを意味しない。本当はそのうちの一つだけが正しいのだが、学問が未発達なので、どれが正しいのか、判明しないのだ、と××××は述べた}}-->
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
 
==「モデル」と「近似」==
== 関連項目 ==
「モデル」(model)と「近似」(approximation)は、ほぼ同義語として使われる場合がある。
<!-- {{Commonscat|Scientific modelling}} -->
* [[抽象化]]
* [[モデリング (科学的)]]
* [[シミュレーション]]
* [[計算科学]]
* [[数値解析]]
* {{仮リンク|All models are wrong|en|All models are wrong}}、[[統計学]]で言われている「モデルというものは、どれも間違っている」という[[格言]]。
 
例:自由電子モデル ⇔ [[自由電子近似]](「[[自由電子]]」の項参照)
自然科学以外の分野のモデルについては[[モデル|モデル (曖昧さ回避)]]のページを参照のこと。
 
==注==
{{reflist}}
 
==関連項目==
* [[抽象化]]
 
== 外部リンク ==
* [http://plato.stanford.edu/entries/models-science/ Models in Science] - 科学で使われるモデルについて。スタンフォード哲学百科事典。
 
 
{{科学哲学}}
{{Sci-stub}}
 
{{DEFAULTSORT:もてる}}
[[Category:科学哲学の概念]]
[[Category:自然科学]]
[[Category:システム]]
[[Category:科学的方法]]
{{Sci-stub}}
[[Category:アカデミックスキル]]
[[Category:概念]]
[[Category:概念モデル|*]]
 
[[ar:نموذج علمي]]
[[cs:Model (abstrakce)]]
[[de:Modell]]
[[en:Scientific modelling]]
[[eo:Modelo (abstrakto)]]
[[es:Modelo científico]]
[[fa:مدل‌سازی]]
[[fi:Mallintaminen]]
[[fr:Modèle]]
[[gl:Modelo científico]]
[[he:מודל]]
[[hu:Modell (tudomány)]]
[[io:Modelo]]
[[it:Teoria#Modelli]]
[[lt:Modelis]]
[[nl:Model (wetenschap)]]
[[no:Teoretiske modeller]]
[[pt:Modelos físicos]]
[[qu:Kayma]]
[[ro:Model abstract]]
[[ru:Концептуальная модель]]
[[simple:Models of nature]]
[[uk:Модель (загальне значення)]]
[[sk:Abstraktný model]]
[[sr:Моделовање]]
[[sv:Vetenskaplig modell]]
[[ta:அறிவியல் ஒப்புரு]]
[[th:แบบจำลอง]]
[[tr:Model (soyut)]]
[[uk:Модель]]
[[zh:模型]]