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{{言語学}}
'''方言学'''(ほうげんがく、[[英語]]:dialectology)とは、[[方言]]についての[[言語学]]<ref>Chambers, J. K., & Trudgill, P. (1998). Dialectology. Cambridge University Press.</ref><ref>{{Cite book|和書|last=金田一|first=春彦|authorlink=金田一春彦|title=日本語方言の研究|publisher=[[東京堂出版]]|date=1977-08|id={{全国書誌番号|77028565}}|isbn=978-4490202458|ncid=BN00486327|oclc=34896884|asin=4490202458}}</ref><ref> 小林英夫「方言学、その理論と実際」『民族』第3巻第3号、1928年。</ref>
 
== 概要 ==
[[研究]]の[[対象]]とするのは方言であるが、方言と[[言語]]との区別は必ずしも明確でない。例えば、[[上海語]]は[[中国語]]の一方言であるが<ref>Lance Eccles, Shanghai dialect: an introduction to speaking the contemporary language. Dunwoody Press, 1993. ISBN 1-881265-11-0.</ref><ref>Chen, Yiya; Gussenhoven, Carlos (2015), "Shanghai Chinese", Journal of the International Phonetic Association, 45 (3): 321–327, doi:10.1017/S0025100315000043</ref><ref>小田格. (2018). 中華人民共和国上海市における上海語テレビ放送と言語政策―ポスト標準中国語普及時代の方言放送の行方―. 人文研紀要, 89, 223-254.</ref>[[北京語]]を母体とする[[普通話]]との差は、別々の言語とされる[[スペイン語]]と[[ポルトガル語]]以上に大きい。
 
つまり、純粋に言語構造としての見方と、[[社会]]・[[国家]]の下での言語の見方が必ずしも一致していないわけである。
 
一般に方言学が関心を寄せるのは、言語の地域変種または社会変種としての特性、その成因、分布、通時的変化などであり、一般言語学とはある程度違う視点をもつ<ref>窪薗晴夫. (2015). 日本語の方言研究と一般言語学. 言語研究, 148(0), 1-31.</ref>
 
[[言語地理学]]では、方言の地理的分布を元に言語・方言の歴史を追究する<ref>柴田武『言語地理学の方法』[[筑摩書房]]、1969年。</ref><ref>徳川宗賢『方言地理学の展開』ひつじ書房、1993年。</ref>また、[[比較言語学]]を方言に応用して、方言間の比較により祖語を再構しようとする学問を[[比較方言学]]とも言う<ref>方言地理学と比較方言学 (1974), 徳川宗賢, 学習院大学国語国文学会誌 17, 1-18.</ref>
 
== 隣接した分野 ==
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*[[方言文学]]
*[[方言連続体]]
 
==脚注==
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