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[[病気]]に対する[[社会的認知]]が不十分であり、病気に対する[[偏見]]が強かった時代には、[[ハンセン病]]等の療養所で入所者が別の名前を名乗るといったケースが[[アメリカ]]や[[日本]]で見受けられた。これは、家族など親族への風評差別を防ぐという点も、理由のひとつとして挙げられる。ただし、自分の名前をそのまま使った場合もある。後年にらい予防法が廃止された時点で、それまでの偽名を止めて元の名前に戻した人もいる。その名を長く使っている人の場合は愛着が湧く事もあり、またその名前で有名になった場合もある。ただし、社会に出れば、免許証での表記や病院の呼び出しなどではすべて本名で扱われるため、そこに逆に違和感を覚えた例もあるという。これらの問題に関しては、[[ハンセン病#偽名・仮名の使用]]を参照されたい。
 
また[[第二次世界大戦]]中、[[オーストラリア]]の[[カウラ]]に収容されていた[[日本人]][[捕虜]]の多くは、捕虜になったことを恥じ、本名を名乗らなかった。そのため、後に起きた脱走事件([[カウラ事件]])の犠牲者の墓地には、偽名が記されている<ref>『初めて戦争を知った - 若者たちの旅(2)生きて虜囚の辱めを受けず - オーストラリア・カウラ事件』(1993年)、[[NHKエンタープライズ]]</ref>。
 
他に、[[会社]]が社員に対して、同姓の社員がいるとの理由で偽名の使用を強制した例が存在する。偽名使用を命ぜられた社員はこれを嫌がって[[出社拒否]]したところ、会社から事実上解雇され、社員は「偽名の使用を強いられ精神的苦痛を受けた」などとして、会社に対し[[損害賠償]]の支払いなどを求め訴訟を起こしている<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/national/20140704-OYT1T50107.html 「偽名で勤務を強いられた」新入社員が損賠請求] [[読売新聞]] 2014年7月4日</ref>。ただし、[[旧姓]]時代からの活動が長年続き実績も周囲に認知されている等の理由で、職場の容認のもと[[結婚|婚姻]]等ののち[[戸籍]]名とは異なる旧姓を名乗る場合は、「[[旧姓通称利用]]」と呼び、区別する。