創発民主制(そうはつみんしゅせい、英語:Emergent democracy)とは、特にインターネットによって介在され、中央政府による計画ではなく、多くの個人が参加することによる政治的な構造や行動の発生に関わる概念である。さらに近年では、Clay Shirkyはこの概念を、「組織なしでの組織化のパワー」として言及している。これは、間接民主制直接民主制のような伝統的な民主制の形態とは対照的な新語である。個々のシロアリの行動が、巨大で効率的な巣を創出するように、全ての個体の理解を超える結果を導くことといった、個体のシンプルな行動が集計的に複雑で予測不可能な結果を創造しうるという意味で創発理論に依拠する用語ともいえる。

伊藤穰一は巨大で分権的なネットワークであるインターネットが、極めて複雑な問題に対する、市民による革新的なレスポンスを可能にすることに期待を寄せている。その発端から創発民主制は、伝統的なメディアによる限られた資源が提供しうる以上の実りあるアイデアを提供しているブロガー達によって、分権的なネットワークの中から明らかに勃興してきた。

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