国際連合アフリカ連合ダルフール派遣団

国際連合アフリカ連合ダルフール派遣団(こくさいれんごうアフリカれんごうダルフールはけんだん African Union / United Nations Hybrid Operation in Darfur,UNAMID)は国際連合アフリカ連合が共同で行なっていた平和維持活動ダルフール紛争に伴うものであり、2007年7月31日国際連合安全保障理事会決議1769に基づき設立された。アフリカ連合ダルフール派遣団(AMIS)を引き継ぐものである。2020年12月31日に活動を終了した。

国際連合アフリカ連合
ダルフール派遣団
Abu Shouk国内避難民キャンプにて(2009年)
概要 平和維持活動
略称 UNAMID
状況 活動終了
決議 安保理決議1769
活動開始 2007年7月31日
活動終了 2020年12月31日
活動地域 スーダン
公式サイト UNAMID
国際連合の旗 Portal:国際連合
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概要 編集

ダルフール紛争においては2004年よりアフリカ連合による平和維持軍であるAMISが派遣されていた。AMISは7,000名以上の規模となったが、実効的な成果は少なかった。2006年には国際連合安全保障理事会決議1706により、国際連合スーダン派遣団(UNMIS)をダルフールにも展開することが決議されたが、スーダンの反対により展開はなされなかった。2007年には資金面の問題によりAMISの活動が困難になりつつあり、アフリカ連合は国際社会に支援を求めた。アフリカ連合とスーダンに影響力を持つ中華人民共和国の主導により[1]、2007年7月31日に安保理決議1769が採択され、国連と地域機構の初合同[2]の平和維持活動・国際連合アフリカ連合ダルフール派遣団(UNAMID)が編制されることとなった。

UNAMIDの最大規模は兵員約19,000名を含む26,000名が承認されている。2019年8月時点の規模は軍事・警察要員6155名、文民要員2620名(タッフ1947名)、国連ボランティア102名となっている[3]

UNAMIDの任務は、必要な人員・機材・施設を保護し、自己の要員および人道支援活動に関わる安全を確保することと、和平合意の速やかな履行を支援し、市民を保護することにあった。UNAMIDは2007年にAMISより指揮権限を委譲された。

2017年情勢回復により規模を縮小。

2020年12月22日に行われた安全保障理事会では本活動の終了を満場一致で採択(決議2559)し、UNAMIDは同年12月31日に終了した。2021年6月30日までに全ての人員が撤退する予定[4]

脚注 編集

  1. ^ “第7回 中国のPKOの展開~概観~”. 内閣府. (2012年5月18日). http://www.pko.go.jp/pko_j/organization/researcher/atpkonow/article007.html 2018年8月18日閲覧。 
  2. ^ 『新版アフリカを知る事典』p65(小田英郎・川田順造・伊谷純一郎・田中二郎・米山俊直監修、平凡社、2010年11月25日新版第1刷
  3. ^ ダルフール国連・AU合同ミッション”. 外務省. 2019年10月25日閲覧。
  4. ^ Security Council Terminates Mandate of African Union-United Nations Hybrid Operation in Darfur, Unanimously Adopting Resolution 2559 (2020)”. 国際連合 (2020年12月22日). 2021年1月3日閲覧。

外部リンク 編集