薄雪物語(うすゆきものがたり)は、江戸時代初期に刊行された書簡体小説の仮名草子本。慶長年間(1596年-1615年)末以前に成立した[1]寛永9年(1632年)刊行された[要出典]。作者未詳[1]。大本1冊[1]

概要 編集

清水寺で、人妻の薄雪を見初めた園部衛門は恋文のやりとりの末に結ばれる[1]。しかし、薄雪は衛門の留守中に病で急死する[1]。衛門は高野山で出家して薄雪の菩提を弔い、26歳で亡くなる[1]。無常観や恋のわいなさ、ものの哀れがテーマである[1]。御伽草子『はにふの物語』『ふくろうの草紙』といった艶書小説の流れを受け[1]、『古今集』『伊勢物語』『平家物語』『太平記』などの和歌や説話が引用されている[1]

艶書の手本として読まれるとともに、ものの哀れを知るための女性の教養書としても読まれた[1]。その結果、明治20年頃まで再版を重ねるロングセラーとなった[1]。再版を繰り返したため、海賊版も含め、版が10種以上ある。

出典 編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k 岡本勝, 雲英末雄編『新版近世文学研究事典』おうふう、2006年2月、9頁。 

関連項目 編集