超音波厚さ計(ちょうおんぱあつさけい)とは、超音波を利用して対象物の厚みを測定する計測機器である。

概要 編集

超音波厚さ計は、探触子(プローブまたはトランスデューサー)と呼ばれる超音波受発信機能を持ったセンサーを用いて測定を行う非破壊検査計測装置。
探触子を測定物に接触させ、超音波を測定物に送信、測定物の裏面に反射して戻ってくる超音波を探触子で受信し、その伝播時間から測定物の厚さを算出する。
測定物の厚さの算出式

 

(D:厚み C:音速 t:伝播時間)

高精度、高分解能の超音波厚さ計では500キロヘルツ〜20メガヘルツ程度の超音波が使われる。

測定方式 編集

超音波の伝播時間を元に厚さの計測を行う。代表的な方式は以下の3つである。

  • 零点・第一回底面エコー方式  内部で設定した零点と、第一回底面エコーの伝播時間差から厚みを計測。
  • 多重エコー方式  各エコー間の伝播時間差から厚みを計測。
  • 表面エコー・第一回底面エコー方式  表面エコーと第一回底面エコーの伝播時間差から、厚みを計測。

主な用途 編集

鉄、アルミニウム、ステンレスなどの金属をはじめ、プラスチックやガラス、セラミックなど様々な素材の厚さを測定することが出来る。
配管やタンク、各種構造物の腐食検査、機械・設備の保守管理、製品の抜き取り検査、精密厚さ測定など、非常に幅広い用途で使用されている。

超音波厚さ計メーカー 編集

関連項目 編集