野々村 信武(ののむら のぶたけ、元和5年〈1619年〉 - 没年不明)とは、江戸時代絵師

来歴編集

師系不明、京都に住む。俵屋、通正と号す。作は屏風絵と絵馬が残り、画風は狩野派風ともいわれる。『古画備考』によれば谷文晁加賀藩の藩士より聞いた話として、信武は加賀の画人であったと伝え、それがのちに京に上って絵師として活動したとみられる。京都北野天満宮に奉納された信武筆の絵馬「弓流図」には「元禄四辛未歳(1691年)十一月穀旦」、「野々村通正信武七十三歳筆」と記されており、これを逆算すれば信武は元和5年の生れとなる。没年は不明だが、『尾形流略印譜』(酒井抱一編、文化12年〈1815年〉刊行)には「通正信武七十七歳筆」という落款の模写を載せており、少なくとも77歳(元禄8年)まで生きていたことが知られる。信武の後継とみられる絵師に野々村忠兵衛がいる。

作品編集

  • 「児童十二ヶ月屏風」 紙本着色、六曲一隻屏風 ※「通正信武六十八歳筆」の落款、「野」の印あり。貞享3年(1686年)
  • 「山水図屏風」 紙本墨画淡彩、六曲一隻屏風 ※両隻に「野」の朱文方印、「通正信武」の白文方印あり
  • 「弓流図」 板絵彩色、絵馬 北野天満宮所蔵 ※元禄4年11月

参考文献編集

  • 金子孚水監修 『肉筆浮世絵集成』 毎日新聞社、1977年
  • 杉本欣久 「京の町絵師・尾形光琳の意匠性と光琳文様 -江戸時代の京都にみる淡雅の系譜-」 『黒川古文化研究所紀要 古文化研究』第七号 財団法人黒川古文化研究所、2008年
  • 奥平俊六 『畫下遊楽(一) 奥村俊六美術史論集』 藝華書院、2018年 ※「加藤文麗と野々村信武」(291頁)