MobileMe
(.macから転送)
MobileMe(モバイルミー)は、Appleの個人向け有料クラウドサービスで、のちにiCloudに移行した。クラウド上のデータが、任意の複数の端末化されるという、今では当たり前のサービスが初めて一般ユーザーに提供された。Mac OS X、 Windows、iPhone、iPod touch、iPadで利用できた。
開発元 | Apple |
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初版 |
iToolsとして2000年1月5日 .Macとして2002年7月17日 MobileMeとして2008年7月9日 |
最新版 |
1.6.7
/ 2011年10月12日[1] |
対応OS |
Mac OS X Windows iOS Web-based |
サポート状況 | サービス停止(2012年6月30日から機能はiCloudへ移動) |
種別 | インターネットスイート |
公式サイト | www.me.com |
概要
編集クラウドとしてオンラインストレージを供給するサービス。
クラウド上のデータと、Mac OS X、Windows、iPhone、iPod touch、iPad上のデータが、いずれの端末で変更されても、自動的に同一化される。Appleはこのデータ変更形式をプッシュと表現していた。クラウド上のデータにアクセスするために使用するブラウザはSafariとFirefoxのみだったが、2010年6月のアップデートでInternet Explorerにも対応した。 MobileMeのサービスは2012年6月30日をもって終了(有料アカウントを所持しているユーザーは、追加料金なしでサービス終了まで使用できた)。既存ユーザは2011年10月開始のiCloudに移行可能である[2]が、この移行サービスも「あとしばらくの間だけ」稼働させた後に打ち切られる見通しである。
構成
編集(2010年11月現在)
- メール(IMAP、POP、SMTP、Webメール)[3]
- 連絡先(アドレス帳。他ユーザへの部分公開が可能)
- カレンダー(スケジューラ。他ユーザへの部分公開が可能)
- ギャラリー(写真公開)
- iDisk(ファイルの保管と共有、Webサイト公開)
- iPhoneを探す(紛失したiPhone・iPadの捜索、ロック、リモートワイプ(データの遠隔消去))
このうち「iPhoneを探す」は、iOS 4.2.1を適用したiPhone 4・iPod Touch(第4世代)・iPadのみ有料会員以外でも実行が可能となった。
歴史
編集- 2000年1月 iTools (20MB) として、Macユーザ向けの無料サービスとしてスタート[4]。
- 2002年7月 .Mac (100MB) が有料で開始され[5]、同年10月に無料のiToolsは終了。
- 2004年9月 250MB(追加で最大1GB)に増量
- 2005年9月 1GB(追加で最大4GB)に増量。
- 2007年8月 10GB(追加で最大20GB)に増量。システム拡充。
- 2008年7月 MobileMe iPhone 3Gの発売と同時に改称しサービスを拡充。しかしアクセス障害、同期障害、.Macからのメール移行不具合などのトラブルが発生したため、新しいデータ変更形式のプッシュという表現の使用を一時凍結し、無料試用期限を90日間延長する措置をとった。
- 2010年6月 20GB(追加で最大60GB)に増量。Webアプリケーションを更新。新たにInternet Explorerにも対応。
- 2011年2月 パッケージ版の販売を終了。
- 2011年10月 iCloud、サービス開始。
- 2012年6月30日 MobileMe、サービス終了。
関連項目
編集脚注
編集- ^ “MobileMe Control Panel for Windows”. Apple. 2010年10月28日閲覧。
- ^ “MobileMeの移行に関する情報”. アップル (2011年6月8日). 2011年6月16日閲覧。
- ^ メールアカウントのドメインは、@me.com。
- ^ “MACWORLD Expo/San Francisco 2000 基調講演レポート”. pc.watch.impress.co.jp. 2020年5月24日閲覧。
- ^ 電子メールのアカウントは「@mac.com」