1929年ハーバート・フーヴァー大統領就任式

第31代アメリカ合衆国大統領ハーバート・フーヴァー就任式は、1929年3月4日月曜日にワシントンD.C.アメリカ合衆国議会議事堂のイーストポルティコで行われた。これは36回目となる大統領就任式であり、大統領のハーバート・フーヴァーと副大統領チャールズ・カーティスの唯一の任期の始まりとなった。フーヴァーの大統領就任宣誓最高裁判所長官で第27代大統領のウィリアム・ハワード・タフトにより執り行われた。これは史上初めてニュースリールで記録された大統領就任式である。元大統領が新大統領の就任宣誓を執り行うのは4年前のカルビン・クーリッジ2回目の就任式に続いて2例目であり、そして2024年5月2日時点で最新である[1]

ハーバート・フーヴァーの大統領就任式
日付1929年3月4日 (95年前) (1929-03-04)
場所ワシントンD.C.
アメリカ合衆国議会議事堂
主催者アメリカ合衆国議会就任式典合同委員会英語版
関係者ハーバート・フーヴァー
第31代アメリカ合衆国大統領
— 就任者

ウィリアム・ハワード・タフト
アメリカ合衆国最高裁判所長官
— 宣誓挙行者

チャールズ・カーティス
第31代アメリカ合衆国副大統領
— 就任者

チャールズ・G・ドーズ
第30代アメリカ合衆国副大統領
— 宣誓挙行者

アメリカ合衆国憲法によると宣誓の際はの「誓う」(swear)または「確約する」(affirm)のどちらかの文言を使うことができる。フーヴァーはクエーカー教徒であったため、しばしば「確約する」と言ったとされているが、式典を撮影したニュース映画では「厳粛に誓う」(solemnly swear)と言っている[2]。就任宣誓で「誓う」ではなく「確約する」と言った大統領はフランクリン・ピアースのみである。

宣誓を執り行う際にタフトは「preserve, protect and defend」というフレーズを誤って「preserve, maintain and defend」と復唱してしまった。ニューヨーク州ウォルデン英語版の13歳の中学2年生だったヘレン・ターウィリガーはこの間違いに気付いてタフトに手紙で伝えた。タフトは「老人の記憶力の欠陥」に起因するとして自身の誤りを認めたが、「preserve, maintain and protect」という言葉を誤って引用した別の失敗であると主張した。ターウィリガーは自身の主張を曲げず、就任正規のニュース映画を製作したフォックス・フィルムパテ・ニュースパラマウント・ニュース英語版がその録音を検証し、共同で彼女の証言を認めた[3]

参考文献 編集

  1. ^ The 36th Presidential Inauguration: Herbert C. Hoover, March 04, 1929”. United States Senate. 2017年1月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月5日閲覧。
  2. ^ Bendat, Jim (2012). Democracy's Big Day: The Inauguration of Our President, 1789-2013. iUniverse. pp. xi, 28, 36. ISBN 978-1-935278-47-4. https://books.google.com/books?id=1Js6TR0cNF4C 
  3. ^ Bendat, Jim (2012). Democracy's Big Day: The Inauguration of Our President. iUniverse. pp. 36–37. ISBN 9781935278481. https://books.google.com/books?id=1Js6TR0cNF4C&pg=PA36 

関連項目 編集

外部リンク 編集