ATX
ATX(英語: Advanced Technology eXtended)とは、1995年にインテルが策定した、パーソナルコンピュータの構造規格(フォームファクタ)である。
マザーボードや電源ユニット、およびドライブベイの配置などの筐体内部構造を規定したものだが、ことマザーボードに関して詳細に規定されているため、マザーボード自体の規格として扱われることも多い。それまでのAT規格に代わって、業界標準の地位を確立する。マザーボードの基板サイズを一定としたことで、ケースをそのままに、マザーボード単体の交換が可能になった。2017年時点での最新のバージョンは2.2[1]。
2003年にインテルはATXの置き換えを狙ってBTXを発表した[2]。しかし、2017年時点においてもATXは自作パソコンの標準の一つとして扱われている。
マザーボードの規格
編集- ATX
- 基板サイズ 305mm×244mm(12インチ×9.6インチ)。タワー型デスクトップパソコン(フルタワー、ミドルタワー)で多く用いられる。基板面積に余裕がありコネクタやスロット数が多く拡張性が高い。自作パソコン用としては主流とも言える。規格はATXでも、長辺は305mmと変わらないが、短辺が215-230mm程度の基板を使用しているものもあり、このタイプは6本のビスで固定する。基板端が固定されていないため、ケースに取り付けた後にコネクターなどを挿すときに力を入れると基板が曲がってしまうことがあり注意が必要。
- Micro-ATX(マイクロ-)
- 基板サイズ 244mm×244mm(9.6インチ×9.6インチ)。ATXを小型化した規格で、小型(マイクロ)タワー型から省スペースデスクトップパソコンに用いられる。
- Flex-ATX(フレックス-)
- 基板サイズ 229mm×191mm(9インチ×7.5インチ)。Micro-ATXをさらに小型化した規格で、ブックシェルフ型・キューブ型省スペースパソコンに用いられる。
- Extended-ATX(エクステンデッド-)
- 基板サイズ 305mm×330mm(12インチ×13インチ)。ATXを大型化した規格で、マルチプロセッササーバ、ワークステーションに用いられる。
- XL-ATX
- 基板サイズ 325mm×244mm。ATXを横に大きくした規格。
電源ユニットの規格
編集→詳細は「ATX電源」を参照
脚注
編集- ^ 外部リンク『ATX Specification - Version 2.2』を参照。
- ^ “多和田新也のニューアイテム診断室:10年ぶりのフォームファクター刷新を目指す「BTX」”. インプレス (2004年11月15日). 2016年6月17日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- Intel Corporation (2004年). “ATX Specification Version 2.2” (PDF). form factors.org. 2016年6月17日閲覧。
- Intel Corporation (1999年12月9日). “ATX Riser Card Specification Version 1.0” (PDF). form factors.org. 2016年6月17日閲覧。