半値幅(はんちはば、half width)は、山形の関数の広がりの程度を表す指標。半値全幅 (はんちぜんはば、full width at half maximum, FWHM) と、その半分の値の半値半幅 (half width at half maximum, HWHM) とがある。単に半値幅と言うと半値全幅のことが多い。

半値全幅 (FWHM)

定義

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関数 f(x) が、ある箇所の前後で山形の局所的応答を示しているとする。尚、f(x) が不連続な場合などは考えない。もし不連続なときは、近似的な連続関数を考える。

f(x) を、ベースライン関数 b(x) と局所的応答関数 g(x) の和

f(x) = b(x) + g(x)

で表す。山形の広がりの成分は g(x) に含まれ、十分大きい x と十分小さい x (あるいは、±∞ への極限)に対し g(x) = 0 となる。

なお、十分大きい x と十分小さい x に対し f(x) = 0 なら、b(x) = 0 とみなし、

f(x) = g(x)

とすることができる。実用上は、f(x) が上の条件を満たさなくてもこうすることがある。

g(x) の最大値gmax = g(xmax) とすると、g(x) = gmax/2 を満たす x が2つ以上存在する(g(x) が単峰性なら xmax の左右に1つずつ存在する)。g(x) = gmax/2 を満たす最小の xx1、最大の xx2 とすると、x2 - x1 が半値全幅、(x2 - x1)/ 2 が半値半幅である。

半値幅の例

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標準偏差 σ の正規分布の半値幅は、

 
 

である。

双曲線正割関数 sech x の半値幅は、

 
 

である。

a矩形関数の半値幅は、

FWHM = a
HWHM = a/2

である。なおこの場合、「半」値でなくても常にこの幅になるので、単に「全幅」「半幅」とも言う。

品質係数Qとの関係は、 を共振ピークでの共振周波数とすると

 

で表される。

関連項目

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