GroffGNUプロジェクトによる、roffの代替となる実装である。ジェームズ・クラークC++を主言語として独自に実装した。多数のエクステンションを含め、ditroffを手本にしている。最初のバージョンである0.3.1は1990年6月にリリースされた。最初の安定版は1.04で、1991年11月にアナウンスされた。AT&Tのtroff/nroffパッケージはプロプライエタリソフトウェアな上、UNIXブランドのシステムにおいても必ずしも利用可能ではなかった。Groff はこれらを置き換えるための、容易に入手できるフリーソフトウェアとして開発された。1999年、Werner LembergとTed HardingがGroffのメンテナンスを引き継いだ[1]

Groff
作者 GNUプロジェクト
リポジトリ ウィキデータを編集
対応OS クロスプラットフォーム
種別 Typesetting
ライセンス GNU General Public License
公式サイト www.gnu.org/software/groff/
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Groffは eqntblpicsoelimといったプリプロセッサやポストプロセッサ用の多数のヘルパープログラムを含んでいる。また、troffのマクロパッケージを置き換えたり拡張したりするマクロパッケージもある。

Groffは新機能の開発を進めており、Linuxや4.4BSDの派生オペレーティングシステム (OS) 等のフリーでオープンソースUnix系OSにおいて重要な位置を占めている。特にUnix系OSのドキュメントの標準的な形式である manページの作成にtroffマクロが使われているためである。

OpenBSDはバージョン 4.9 以降、groffではなくmandoc英語版を使用している[2]

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ FFII-Nachrichten 1999 Woche 20”. www.fitug.de. 2022年7月30日閲覧。
  2. ^ OpenBSD 4.9 Changelog”. www.openbsd.org. 2022年7月30日閲覧。

外部リンク 編集