(げん)は、1271年から1368年まで中国を支配したモンゴル王朝であり、モンゴル帝国大ハーン直轄世襲領である。正式の国号は大元(だいげん)。中国王朝としては、北宋崩壊以来の中国統一政権であり、元の北走後はが中国統治を引き継ぐ。ただし、元は制度や政治運営の特徴において、モンゴル帝国に受け継がれた遊牧国家特有の性格が強く、遊牧民の国を指すウルスという語を用いて特に大元ウルスと呼ぶべきであるとする意見もある。

1260年、モンゴル帝国の第五代大ハーンに即位したチンギス・カンの孫クビライが、1271年にモンゴル帝国の国号を大元と改めたことにより成立し、……