ウルフ・アリス
ウルフ・アリス(英:Wolf Alice)はイギリス、ロンドンのオルタナティブ・ロック・バンド。2015年6月リリースのファースト・アルバム『マイ・ラヴ・イズ・クール』が全英チャート最高2位を獲得、NMEアワーズ2016で「最優秀ライブ・バンド」「最優秀トラック」(「Giant Peach」)の2部門を受賞した[2] 。2017年9月リリースのセカンド・アルバム『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』では全英最高2位、マーキュリー賞を受賞した。2021年にリリースしたサード・アルバム『ブルー・ウィークエンド』は全英最高1位に輝いた[3]。
ウルフ・アリス | |
---|---|
2014年撮影 | |
基本情報 | |
出身地 | イングランド ロンドン |
ジャンル | |
レーベル | Dirty Hit |
公式サイト | https://wolfalice.co.uk |
メンバー |
|
旧メンバー |
Sadie Cleary James DC |
経歴
編集2010年〜2016年: 結成〜『マイ・ラブ・イズ・クール』
編集ウルフ・アリスはシンガーのエリー・ロウゼル(Ellie Rowsell)とギタリストのジョフ・オディ(Joff Oddie)のアコースティック・デュオとして2010年に結成された。グループ名はイギリスの作家アンジェラ・カーターの短編集『血染めの部屋』収録の短編小説のタイトルから付けられた[4] [5]。やがて2人はバンドサウンドを求め、エリーの友人のSadie Clearyがベーシストとして、ジョフの友人のJames DCがドラマーとしてそれぞれ加入した。同年自主制作の1stEP『Wolf Alice』をリリース[6]。
Jamesが2012年に手首を負傷すると、ジョエル・アメイ(Joel Amey)が代わりにドラマーを務め、後に正式メンバーとなった。同年、学業に専念するためClearyが脱退、代わりにセオ・エリス(Theo Ellis)がベーシストとして加入することになった[7]。同年、「Leaving You」をSoundCloud 上にフリー・ダウンロードでリリース。
2013年2月、初のフィジカル・シングル『Fluffy』をChess Club labelからリリース。5月にはセカンド・シングル『Bros』をリリース。10月には初のオフィシャルEP『Blush』をリリース。
2014年、Dirty Hitと契約しセカンドEP『Creature Songs』を5月にリリース。12月にはUKフェスティヴァル・アワーズの”Best Breakthrough Artist”に選ばれた[8]。
2015年、2月にデビュー・アルバムからのファースト・シングルとして『Giant Peach』、4月にセカンド・シングルとして『Bros』[注釈 1]のリリースを経て、6月にデビュー・アルバム『マイ・ラブ・イズ・クール』をリリース。『マイ・ラブ・イズ・クール』は全英初登場2位を記録。同作は第58回グラミー賞(最優秀ロック・パフォーマンス部門)、ブリット・アワード2016(「最優秀ブリティッシュ・ブレイクスルー・アクト賞」)、マーキュリー賞[9] 、アイヴァー・ノヴェロ賞(最優秀ソング部門)[10] にノミネートされ、NMEアワーズ2016で「最優秀ライブ・バンド」「最優秀トラック」(「Giant Peach」)の2部門を受賞した[11] [12]。収録曲「Silk」は2017年公開の映画「T2 トレインスポッティング」で使用された[13]。
2015年8月、サマーソニック出演で初来日。
2016年1月、ジャパンツアー(東京・大阪)。同年、The 1975 のサポート・アクトとしてアメリカ・ツアー。[14]
2017年〜2020年: ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフでのマーキュリー賞受賞
編集2017年6月、セカンド・アルバムのリード・シングルとして『Yuk Foo』をリリース。その後『Don't Delete the Kisses』『Beautifully Unconventional』『Heavenward』の3つのシングルリリースを経て、9月にセカンド・アルバム『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』をリリース。全英2位を記録。
10月、ジャパンツアー実施(東京・大阪)。
2018年は年間を通じてツアーを行い、フー・ファイターズやクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのツアー・サポート・アクトやリアム・ギャラガーのライブ・サポート・アクトを務めた[15]。8月にはサマーソニックに出演。
2018年9月、『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』でマーキュリー賞を受賞した [16]。
2020年1月、エリーがMura Masaの新曲「Teenage Headache Dream」にフィーチャリング参加。[17]
2021年〜現在: 『ブルー・ウィークエンド』
編集2021年2月24日バンドの公式YouTubeチャンネルでサード・アルバムのリード・シングル「The Last Man on Earth」のMVが公開。その後「Smile」「No Hard Feelings」「How Can I Make It OK?」のMVを公開した後、6月サード・アルバム『ブルー・ウィークエンド』を発売した[18]。本作は全英最高1位に輝いた[19]。
2022年2月9日、ブリット・アワード2022において最優秀ブリティッシュグループ賞を受賞[20] 。
2024年2月、所属していたDirty hitを離れ、Columbia Recordsと契約したことを発表。
ディスコグラフィ
編集スタジオ・アルバム
編集- 『マイ・ラブ・イズ・クール(My Love Is Cool)』(Dirty Hit、2015年6月22日)
- 『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ(Visions of a Life)』(Dirty Hit、2018年9月29日)
- 『ブルー・ウィークエンド(Blue Weekend)』(Dirty Hit、2021年6月4日)
EP
編集- 『Wolf Alice』(自主制作、2010年)
- 『Blush』(Chess Club、2013年10月7日)
- 『Creature Songs』(Dirty Hit、2014年5月26日)
シングル
編集- 『Fluffy』(2013年)
- 『She』(2013年)
- 『Moaning Lisa Smile』(2014年)
- 『Giant Peach』(2015年)
- 『Bros』(2015年)
- 『You’re a Gem』(2015年)
- 『Freazy』(2015年)
- 『White Leather / Leaving You』(2016年)
- 『Lisbon』(2016年)
- 『Yuk Foo』(2017年)
- 『Don’t Delete the Kisses』(2017年)
- 『Beautifully Unconventional』(2017年)
- 『Heavenward』(2017年)
- 『Formidable Cool』(2018年)
- 『Sad Boy』(2018年)
- 『Space & Time』(2018年)
- 『The Last Man on Earth』(2021年)
- 『Smile』(2021年)
- 『No Hard Feelings』(2021年)
- 『How Can I Make It OK?』(2021年)
脚注
編集注釈
編集- ^ 2013年リリースのシングルを再録音
脚注
編集- ^ “Wolf Alice”. 2020年7月20日閲覧。
- ^ “NMEアワーズ 2016、受賞者発表” (2016年2月18日). 2020年7月20日閲覧。
- ^ “Official Albums Chart Top 100 | Official Charts Company” (英語). www.officialcharts.com. 2021年6月21日閲覧。
- ^ “Wolf Alice; Mens Adventures; Blackeye; Must – review” (2013年1月13日). 2020年7月20日閲覧。
- ^ “OTW#481 Wolf Alice” (2013年2月26日). 2020年7月20日閲覧。
- ^ “What Is Real?: Wolf Alice” (2016年2月10日). 2020年7月20日閲覧。
- ^ “Wolf Alice: The Best of What's Next” (2015年6月16日). 2020年7月20日閲覧。
- ^ “UK Festival Awards unveil 2014 winners – M Magazine M magazine: PRS for Music online magazine – PRS for Music Online Magazine”. M-magazine.co.uk (2014年12月2日). 2020年7月20日閲覧。
- ^ “マーキュリー・プライズ、2015年の候補作12作品が明らかに” (2015年10月16日). 2020年7月20日閲覧。
- ^ “アデル、アイヴァー・ノヴェロ賞にノミネートされず” (2016年4月19日). 2020年7月20日閲覧。
- ^ “NMEアワーズ 2016、受賞者発表” (2016年2月18日). 2020年7月20日閲覧。
- ^ “Wolf Alice ウルフ・アリス” 2020年7月20日閲覧。
- ^ “彼らの20年後を描く『T2 トレインスポッティング』サウンドトラック登場!” (2017年1月19日). 2020年7月20日閲覧。
- ^ “Wolf Alice to support The 1975 on US tour”. DIY (2016年2月10日). 2020年7月20日閲覧。
- ^ “Wolf Alice have just been announced to support Liam Gallagher at Finsbury Park, so we talked to them about it”. (29 March 2018) 2020年7月20日閲覧。
- ^ “Wolf Alice win the 2018 Mercury Prize work=BBC News”. (2018年9月21日) 2020年7月20日閲覧。
- ^ “ウルフ・アリスのエリー・ロウゼル参加、ムラ・マサが新曲「Teenage Headache Dreams」公開”. amass (2020年1月8日). 2020年7月20日閲覧。
- ^ “ウルフ・アリス(Wolf Alice)、新作アルバム『Blue Weekend』リリース! | BELONG” (2021年2月26日). 2021年6月21日閲覧。
- ^ “Official Albums Chart Top 100 | Official Charts Company” (英語). www.officialcharts.com. 2021年6月21日閲覧。
- ^ “BRITs 2022 Winners!”. 2022年2月10日閲覧。