ウサーマ・ビン・ラーディン (象)
ウサーマ・ビン・ラーディンは、インドのアッサム州ソニトプル地区で少なくとも27人の死者を出したオスの象である。その凶暴さから同名のテロリストにちなんで名付けられた[1][2]。2004年から2006年までの2年間大暴れした後に射殺されたが、正しい個体が殺されたのかは疑問視されている。
生物 | アジアゾウ |
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性別 | オス |
死没 | 2006年12月 べハリ (インドのアッサム州テズプル近郊) |
活動期間 | 2004年–2006年 |
体長 | 2.7 - 3.0メートル (9 - 10 ft) |
外見 | 牙なし |
名の由来 | ウサーマ・ビン・ラーディン |
襲撃
編集ウサーマ・ビン・ラーディンはインドのアッサム州に生存しており、襲撃当時は45歳から50歳であったと考えられている[3]。 身長は2.7~3.0mであった[3][4]。死者数が2桁に達した2006年からは「凶暴」な象として扱われるようになった[1]。
爆竹や火を恐れないと言われ[4]、アッサム州の襲撃では、射殺されるまでの半年間の間に殺した14人を含む計27人を殺した[3][5]。
州都のグワーハーティーは、テズプル近郊のベハリから南西に240キロのところにある[6]。この地域には推定5,300頭のアジアゾウが生息している[6]。
インド北東部では人間と象の衝突が問題になっている。人間の活動範囲の拡大と象の生息地の破壊により、象は人間の住む場所で餌を探すようになった。2001年から2006年までの間にアッサム州では250人以上が象の犠牲となり、動揺した村人は主に毒殺により268頭の象を殺した[6]。
死
編集インド政府は2006年12月中旬、月末を期限とし「射殺指令」を出した。12月18日にグワーハーティーの北西140kmにある町、ベハリ近くの茶畑まで追跡されたことが発表された[4]。地元の村人たちが太鼓や火を使って農園の隅に象を閉じ込め[1]、ハンターのDipen Phukanが象に近づいていくと、何が起こるかを悟った象はハンターに猛突進した。象が急接近する中、ハンターは象の射殺に成功した。Phukan氏は「象が私に向かって突進してきたので、私は銃を撃ち続けた。象があと数ヤード進んでいたら私は踏み潰されていただろう」と語った[1]。牙がないことから、この象がウサーマ・ビン・ラーディンであると同定された[4]。
しかし、以前に目撃された場所から80キロも離れた場所で射殺されたことから、これは別の象ではないかとも懸念された。林業関係者は無実の象を殺したと非難された。また、自然保護団体は同じ群れの他の象が復讐する可能性を指摘した[4]。
他の象
編集アメリカ同時多発テロ事件以降、アッサム州の村人たちは、農作物や家に被害を与えた象をテロリストとして「ウサーマ・ビン・ラーディン」と呼ぶようになった。2008年には、11人以上の死者と数十人の負傷者を出し同じく「ウサーマ・ビン・ラーディン」と名付けられた象がジャールカンド州で射殺された[7]。
脚注
編集- ^ a b c d “India's killer elephant shot dead” (英語). (2006年12月17日) 2021年10月27日閲覧。
- ^ “Authorities in India hunting killer elephant named after Osama bin Laden” (英語). https://www.waff.com. 2021年10月27日閲覧。
- ^ a b c “Serial killer elephant shot dead in India” (英語). NBC News. 2021年10月27日閲覧。
- ^ a b c d e “'Osama' the serial killer elephant is shot dead - or is he?” (英語). The Independent (2006年12月18日). 2021年10月27日閲覧。
- ^ “Killer elephant named after Osama bin Laden slain - USATODAY.com”. usatoday30.usatoday.com. 2021年10月27日閲覧。
- ^ a b c “Killer elephant named after Osama bin Laden slain - USATODAY.com”. usatoday30.usatoday.com. 2021年10月27日閲覧。
- ^ “Killer elephant "Osama" shot dead in Jharkhand” (英語). Reuters. (2008年5月31日) 2021年10月27日閲覧。