サトノインプレッサは、日本競走馬[1]。主な勝ち鞍は2020年毎日杯。引退後、日本で種牡馬として短期間供用された後にインドに輸出された[3]

サトノインプレッサ
欧字表記 Satono Impresa[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 黒鹿毛[1]
生誕 2017年1月29日(7歳)[1]
抹消日 2021年11月18日[2]
ディープインパクト[1]
サプレザ[1]
母の父 Sahm[1]
生国 日本の旗 日本北海道千歳市[1]
生産者 社台ファーム[1]
馬主 (株)サトミホースカンパニー
調教師 矢作芳人栗東[1]
競走成績
生涯成績 9戦3勝[1]
獲得賞金 8568万1000円[1]
勝ち鞍
GIII 毎日杯 2020年
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馬名の由良は、冠名+名言[2][注釈 1]

戦績 編集

2019年10月26日京都競馬場5Rの2歳新馬戦 に川島信二鞍上でデビューし、道中好位追走から直線で鋭く脚を伸ばすと、最後は逃げ粘るノルカソルカを半馬身差で差し切り初陣を飾る[6][7]。4か月休養の後、2020年2月15日のこぶし賞では出遅れて最後方からの競馬となったが、直線で外から追い込んでくると先に抜け出したギルデッドミラーをゴール前でクビ差捕らえてデビュー2連勝[8]

重賞初挑戦となった3月28日の毎日杯では後方からレースを進め、直線で馬群をこじ開けて先頭に立つと最後はアルジャンナに4分の3馬身差つけて重賞初制覇を果たした[9]

次走は皐月賞を回避し[10]、5月10日のNHKマイルカップ に武豊騎乗でGI初挑戦。管理する矢作芳人調教師が自厩舎の無敗の皐月賞勝ち馬コントレイルを引き合いに「コントレイルを負かすのは、この馬しかいないんじゃないかと思う」と発言し[11]、同厩馬による無敗の3歳GI制覇の期待がかかり2番人気に支持されたが、外枠発走が不利な展開となりラウダシオンの11着と大敗した[12]。次いで中2週で東京優駿 (日本ダービー)に出走。武豊騎手は同馬主で弥生賞勝ち馬のサトノフラッグに騎乗し、サトノインプレッサは矢作厩舎所属の坂井瑠星騎手に乗り替わった。レースでは単勝68.4倍の9番人気と大きく事前評価を落としたが、折り合いもついて馬群を割って伸び、二冠達成のコントレイル、朝日杯フューチュリティステークス勝ち馬で皐月賞2着のサリオスホープフルステークス2着馬ヴェルトライゼンデに次ぐ4着と健闘した[13]

秋に入り、10月11日の毎日王冠では戸崎圭太騎乗でサリオスに次ぐ2番人気に推されるも出遅れて流れに乗れず10着[14]。続いて中1週で10月25日の菊花賞に坂井瑠星騎乗で出走するが、12着と大敗した。さらに明け4歳の2021年に入ってから1月17日の日経新春杯7着、2月7日の東京新聞杯6着と掲示板に載れないレースが続き、その後はレースに出走することなく同年11月18日付で競走馬登録を抹消され、引退した[2]

競走成績 編集

以下の内容は、JBISサーチ[15]およびnetkeiba.com[16]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上がり3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2019.10.26 京都 2歳新馬 芝1600m(重) 14 2 2 008.10(3人) 01着 R1:36.8(35.0) -0.1 0川島信二 55 (ノルカソルカ) 484
2020.02.16 京都 こぶし賞 1勝 芝1600m(重) 7 5 5 003.10(2人) 01着 R1:38.9(34.9) -0.0 0川島信二 56 ギルデッドミラー 488
0000.03.28 阪神 毎日杯 GIII 芝1800m(稍) 10 7 8 002.90(2人) 01着 R1:47.9(35.3) -0.1 0武豊 56 (アルジャンナ) 488
0000.05.10 東京 NHKマイルC GI 芝1600m(良) 18 8 17 005.10(3人) 13着 R1:33.7(34.7) -1.2 0武豊 57 ラウダシオン 482
0000.05.31 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 18 1 1 063.40(9人) 04着 R2:24.9(34.3) -0.8 0坂井瑠星 57 コントレイル 482
0000.10.11 東京 毎日王冠 GII 芝1800m(稍) 11 7 8 008.20(2人) 10着 R1:47.2(35.1) -1.7 0戸崎圭太 54 サリオス 484
0000.10.25 京都 菊花賞 GI 芝3000m(良) 18 3 5 096.9(11人) 12着 R3:07.8(37.2) -2.3 0坂井瑠星 57 コントレイル 484
2021.01.17 中京 日経新春杯 GII 芝2200m(良) 16 4 8 021.80(8人) 07着 R2:12.6(35.6) -0.8 0坂井瑠星 56 ショウリュウイクゾ 478
0000.02.07 東京 東京新聞杯 GIII 芝1600m(良) 16 8 16 024.20(9人) 06着 R1:32.9(34.2) -0.5 0戸崎圭太 56 カラテ 476

引退後 編集

引退後は種牡馬となり[17]2022年社台ブルーグラスファームで供用され[1]、種付け牝馬はウイングレットコイウタ(不受胎)など7頭[18]

同年12月2日インドに輸出され[3]マハーラーシュトラ州プネーのプーナワラ・アストニッシュ・スタッド(Poonawalla Astonish Stud Private Limited)に繋養されている[19]

血統表 編集

サトノインプレッサ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ヘイロー系
[§ 2]

ディープインパクト
2002 鹿毛
日本
父の父
*サンデーサイレンス
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
*ウインドインハーヘア
1991
鹿毛
Alzao Lyphard
Lady Rebecca
Burghclere Busted
Highclere

*サプレザ
2005 鹿毛
アメリカ
Sahm
1994 黒鹿毛
Mr. Prospector Raise a Native
Gold Digger
Salsabil Sadler's Wells
Flame of Tara
母の母
Sorpresa
1996 黒鹿毛
Pleasant Tap Pleasant Colony
Never Knock
Dubiously Jolie Jo
Skeptic Lady
母系(F-No.) サプレザ(USA)系(FN:11-a) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 5 × 5 = 6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ [20]
  2. ^ [21]
  3. ^ [20][21]
  4. ^ [20][21]

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 英語で「名言」「金言」という意味のある欧字表記のImpresaは/impréizə/(インプレイザ)と発音する[4]。インプレッサというカタカナ語としてはSUBARUが製造する乗用車インプレッサがあるが、こちらは英語のimpresaをもとにした造語であるとされ、欧字表記は"IMPREZA"である[5]

出典 編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o サトノインプレッサ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年3月29日閲覧。
  2. ^ a b c 競走馬情報 サトノインプレッサ”. 日本中央競馬会. 2023年10月13日閲覧。
  3. ^ a b 2022年に日本へ輸入・日本から輸出された種牡馬の一覧(シャトル種牡馬含む)”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年10月13日閲覧。
  4. ^ impresaの意味・使い方・読み方”. 英辞郎 on the WEB. アルク. 2023年10月13日閲覧。
  5. ^ スバル・インプレッサはなぜインプレッツァと読まないの?【SUBARU IMPREZA】”. モーターファン. 三栄 (2018年12月11日). 2023年10月13日閲覧。
  6. ^ 【京都5R新馬戦】サトノインプレッサがゴール前で差し切り新馬勝ち/JRAレース結果”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2019年10月26日). 2020年3月29日閲覧。
  7. ^ 【京都5R・2歳新馬】サトノインプレッサが差し切り勝ち 川島「次につながる競馬ができた」”. スポーツ報知 (2019年10月26日). 2020年3月28日閲覧。
  8. ^ 【こぶし賞】サトノインプレッサが差し切りデビュー2連勝/JRAレース結果”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2020年2月16日). 2020年3月29日閲覧。
  9. ^ 【毎日杯】サトノインプレッサがデビュー3連勝で重賞初制覇!/JRAレース結果”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2020年3月28日). 2020年3月29日閲覧。
  10. ^ 毎日杯で3連勝のサトノインプレッサは皐月賞回避 NHKマイルCへ直行”. スポーツ報知 (2020年4月1日). 2023年10月13日閲覧。
  11. ^ 【NHKマイルC】矢作調教師、素質馬第25回で史上初の“偉業”に挑む”. スポーツ報知 (2020年5月4日). 2023年10月13日閲覧。
  12. ^ 【NHKマイルC】武豊騎乗のサトノインプレッサは初黒星の13着 「外枠がつらかった」”. スポーツ報知 (2020年5月10日). 2023年10月13日閲覧。
  13. ^ 【日本ダービー】2頭出し矢作厩舎のもう一頭サトノインプレッサはダービー初騎乗の坂井と4着に”. スポーツ報知 (2020年5月31日). 2023年10月13日閲覧。
  14. ^ 【毎日王冠】サトノインプレッサ10着 痛恨出遅れ末脚も不発「ゲートの中で落ち着けなかった」”. スポーツニッポン (2020年10月12日). 2023年10月13日閲覧。
  15. ^ サトノインプレッサ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年3月29日閲覧。
  16. ^ サトノインプレッサの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年3月29日閲覧。
  17. ^ サトノインプレッサが引退、種牡馬に”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2021年11月18日). 2023年10月13日閲覧。
  18. ^ 種雄馬別種付け雌馬”. 血統書サービス. ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2023年9月2日閲覧。
  19. ^ Stallions in India”. Indian Stud Book. 2023年9月2日閲覧。
  20. ^ a b c サトノインプレッサ 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年3月29日閲覧。
  21. ^ a b c サトノインプレッサの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年3月29日閲覧。

外部リンク 編集