リズモ大泉学園(リズモおおいずみがくえん)は、東京都練馬区にある複合施設である。大泉学園北口地区市街地再開発組合の施行で整備された。

リズモ大泉学園
リズモ大泉学園(駅北口より)
リズモ大泉学園(駅北口より)
リズモ大泉学園の位置(東京都区部内)
リズモ大泉学園
リズモ大泉学園
施設情報
所在地 東京都練馬区東大泉一丁目28番1号
座標 北緯35度44分58.4秒 東経139度35分14.5秒 / 北緯35.749556度 東経139.587361度 / 35.749556; 139.587361座標: 北緯35度44分58.4秒 東経139度35分14.5秒 / 北緯35.749556度 東経139.587361度 / 35.749556; 139.587361
状態 完成
着工 2013年2月[1]
竣工 2015年3月[1]
用途 集合住宅店舗・事務所・駐車場[1]
地上高
高さ 99.8 m[1]
最上階 27階[1]
各種諸元
階数 地下2階・地上27階[1]
敷地面積 5,110.71 [1]
建築面積 4,085.55 [1]
延床面積 37,736.28 [1]
構造形式 鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造[1]
エレベーター数 7基(施設)4基(住宅)[1]
戸数 168戸[2]
駐車台数 49台(施設) 68台(住宅)[1]
関連企業
設計 アール・アイ・エー[1]
構造エンジニア アール・アイ・エー・織本構造設計・清水建設[1]
施工 清水建設・西武建設建設共同企業体[1]
デベロッパー 大泉学園北口地区市街地再開発組合(参加組合員 野村不動産[3]
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概要 編集

西武池袋線大泉学園駅は、一日の乗降客数が約8万人と多く、路線バスの一日の発着本数が1000本を超える区内屈指の交通拠点ではあるが[4]、鉄道開通に伴う急速な都市化により、駅前に近接した商業の集積と、歩行者空間の不足、交通機能の弱体化、そして未利用地が多いため、土地の利用状況が不健全という課題を抱えていた[5]

1986年に駅周辺が再開発促進地区に指定されたことを受け、1989年に「まちづくり構想」を作成し[4]、それに基づき駅南口周辺では、2003年に駅前地区市街地再開発事業の施行で、「ゆめりあ」や駅前広場等の整備が完了した[4]。一方、北口周辺は駅前広場が未整備であることからバスタクシーの乗降場所が分散し、放置自転車などにより、安全な歩行者空間が十分に確保できず、さらに地区内は老朽化した建物や未利用地が多く、駅前の立地にふさわしい土地利用がなされていない状況にあった[4]。このため、北口周辺でも再開発の機運が高まり、関係権利者における勉強会で検討を重ねた結果、市街地再開発事業により、地区内の道路、駅前広場および施設建設物を一体で整備する方針が確認され、2008年に市街地再開発組合を設立。2015年3月に施設建設物、公共施設ともに竣工し[2]、懇談会でのまちづくり検討開始から約10年でオープンを迎えた[5]

施設名称の由来 編集

Largeの"L"、泉(Izumi)の"IZM"、和や輪を表す"O"を組み合わせたネーミングであり、「大泉の和」をもたらす「大泉の輪」を拡げるという意味が込め、LIZMO大泉学園と決定した[6]ロゴマークは泉の水面をモチーフにデザインされている[6]

施設 編集

敷地内に設けたバス専用道路はピロティ空間となっており、ビルの1階部分と一部を貫通する形で駅前広場と接続する計画とし、バス利便性の向上と駅周辺の交通の円滑化を図ると同時に、バス専用通路上部に住宅高層部部分のボリュームを収めることが可能になり事業性を大きく向上させている[5]

駅前広場にはペデストリアンデッキを整備し、駅改札口および既存デッキと直結させ、併せてシェルターエレベーターエスカレーターの設置を図り、ユニバーサルデザインに配慮した施設とした[6]。またペデストリアンデッキには、ジャパンアニメーション発祥の地である練馬区のアニメに関わる資源を生かし、区が独自事業としてモニュメント等からなる大泉アニメゲートを設けた[6]

金融機関 編集

1、2階の一角にきらぼし銀行JA東京あおばが支店を構える[3]

グランエミオ大泉学園 編集

地下1階から地上4階部分には、権利者である西武鉄道が西武プロパティーズの運営でショッピングセンターのグランエミオ大泉学園を開業[2]

屋上庭園 編集

4階には屋上庭園があり、一般開放されている。富士山や新宿ビル群などが眺望できる。

公益施設 編集

5階の一部が公益施設で、区民事務所、地域活動支援センター、図書館資料受取窓口が設置されている[2]

プラウドタワー大泉学園 編集

5階から27階までが総戸数168戸の集合住宅であるプラウドタワー大泉学園となっている[2]。住戸バリエーションは2LDK - 4LDKを設定[3]。ELVホールやコリドーにはフロアごとに異なった、光を反射するアートや日本の樹をモチーフにしたアートを配置[7]。5階には光に包まれるようなスタディスペースなどの共用施設を設け、6階のガーデンラウンジはリングをモチーフとし、住宅屋上庭園の緑と緩やかにつないだ[7][3]

沿革 編集

  • 2005年平成17年) - 北口地区まちづくり懇談会を設立。
  • 2008年(平成20年)4月 - 再開発準備組合発足。
  • 2011年(平成23年)4月 - 都市計画決定。
  • 2012年(平成24年)
    • 2月 - 事業計画認可。
    • 9月 - 権利変換計画認可。
  • 2013年(平成25年)2月 - 着工。
  • 2015年(平成27年)3月 - 竣工。

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 近代建築 2015, p. 116.
  2. ^ a b c d e 市街地再開発 2015, p. 9.
  3. ^ a b c d 大泉学園駅北口地区第一種市街地再開発事業 再開発ビル本体工事及び公共施設工事の着工について”. 大泉学園駅北口地区市街地再開発組合 (2015年1月29日). 2020年11月22日閲覧。
  4. ^ a b c d 市街地再開発 2015, p. 8.
  5. ^ a b c 近代建築 2015, p. 114.
  6. ^ a b c d 市街地再開発 2015, p. 10.
  7. ^ a b 近代建築 2015, p. 115.

参考文献 編集

  • 『市街地再開発』全国市街地再開発協会、2015年5月。 
  • 『近代建築』近代建築社、2015年9月。 

外部リンク 編集