ホオジロ属(ホオジロぞく、学名:Emberiza Linnaeus, 1758)は、スズメ目ホオジロ科に分類される鳥類の一。ホオジロ科の模式属。模式種はキアオジ

ホオジロ属
キアオジ
キアオジ Emberiza citrinella
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: スズメ目 Passeriformes
亜目 : スズメ亜目 Oscines
: ホオジロ科 Emberizidae
: ホオジロ属 Emberiza
Linnaeus, 1758

分布 編集

アフリカ大陸ユーラシア大陸インドネシア日本に分布する[1]。多数の国際自然保護連合(IUCN)により、レッドリストの指定を受けている[2]。日本では複数の種が環境省都道府県によりレッドリストの指定を受けている[3]

形態 編集

全身は褐色の羽毛で覆われ黒い縦縞が入る種が多い。

繁殖期にはオスの頭部の色彩が異なる、斑紋が入る種が多い。

生態 編集

 
地表で種子を採食するミヤマホオジロ

食性は植物食傾向の強い雑食もしくは植物食で、主に種子を食べるが昆虫類を食べる種もいる。主に地表で採食を行う。雛には昆虫類を与える。

繁殖形態は卵生。繁殖期には縄張りを形成する。オスは樹上で囀り、近寄ってきたメスを飛翔して追いかけ求愛する。地表や藪の中に皿やお椀状の巣を作り、卵を産む。

分類 編集

ホオジロ属は以下のに分類されている[1][4][5][注釈 1]

日本では、ホオジロ、カシラダカ、アオジなどは比較的容易に観察することができる[6]。シラガホオジロ、シロハラホオジロ、ホオアカ、キマユホオジロ、ミヤマホオジロ、クロジ、コジュリン[注釈 2]、ツメナガホオジロ、オオジュリンなども観察することができ、コホオアカ、シマアオジ[注釈 3]、シベリアジュリン、シマノジコ、ノジコ[注釈 4]などは非常に観察しにくい種である[6][7][8][9]

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ リストには、学名和名英名)および分布域を記載している。
  2. ^ 絶滅危惧II類(環境省)
  3. ^ 絶滅危惧IA類(環境省)
  4. ^ 準絶滅危惧(環境省)

出典 編集

参考文献 編集

  • 中村登流監修 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社1984年、22-23頁。
  • 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科9 鳥III』、平凡社1986年、157-160頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ6 アフリカ』、講談社2000年、105、213頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社、2000年、104-105、206-207頁。
  • 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年、545-564頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館2002年、100-101頁。
  • 五百沢日丸 『日本の鳥550 山野の鳥 増補改訂版』、文一総合出版2004年、273-293頁。
  • 高野伸二 『フィールドガイド 日本の野鳥 増補改訂版』、日本野鳥の会2007年、268-276頁。
  • 高木清和『フィールドのための野鳥図鑑-野山の鳥』山と溪谷社、2000年8月。ISBN 4635063313 
  • 叶内拓哉、安部直哉『山溪ハンディ図鑑7 日本の野鳥』(第2版)山と溪谷社、2006年10月1日。ISBN 4635070077 
  • 中川雄三(監修) 編『ひと目でわかる野鳥』成美堂出版、2010年2月20日。ISBN 978-4415305325 
  • 真木広造『名前がわかる野鳥大図鑑』永岡書店、2012年4月10日。ISBN 978-4522430866 

関連項目 編集