三菱電機ビルソリューションズ

三菱電機ビルソリューションズ株式会社(みつびしでんきビルソリューションズ、MITSUBISHI ELECTRIC BUILDING SOLUTIONS CORPORATION)は、東京都千代田区丸の内に本社を置く[注 1]三菱電機グループ及び三菱グループトータルビルシステム会社エレベーターエスカレーターは日本国内においてトップシェアを誇る。

三菱電機ビルソリューションズ株式会社
MITSUBISHI ELECTRIC BUILDING SOLUTIONS CORPORATION
本社ビル外観
東京ビルディング
種類 株式会社
略称 MEBS
本社所在地 日本の旗 日本
100-8335
東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
東京ビルディング
設立 1954年昭和29年)3月29日
(菱電サービス株式会社)
業種 建設業
法人番号 5010001030412 ウィキデータを編集
事業内容 トータルビルシステム事業
昇降機エスカレータ冷凍機空調機器等のメンテナンス、各種ビル設備の監視、制御及びビル管理・システム開発、防犯・防災設備の監視、制御及び管理・システム開発、受電・空調・衛生設備全般にかかわるサービス(設計、工事、保守、改修、診断、トラブル対応、コスト削減、省エネルギー対策)など
代表者 代表取締役社長 織田巌
資本金 50億円
売上高 4,000億円 (発足時)
従業員数 13,000名(2022年4月1日現在)
決算期 3月末日
主要株主 三菱電機 100%
主要子会社 菱サ・ビルウェア
メルテック・ビジネス
関係する人物 野中和夫
外部リンク https://www.meltec.co.jp/
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概要 編集

三菱電機製のビル設備の販売から施工、メンテナンス(保守・管理)、リニューアルまでを一元管理で行う。(主にエレベーターエスカレーター、空調・冷熱機器、防犯カメラ、ビル管理システム・セキュリティー等)

メンテナンスを中心としたストック型ビジネスを展開しており、取引先は、マンション、ビル、工場、病院、学校、ホテル、商業施設、鉄道、空港、公共施設など多岐にわたる。全国のエレベーター総台数の約1/3である約24万台を保守・管理していて、前述の通り、業界トップを誇っている。さらにビル用エアコン等冷熱設備において約43万台を管理するまでに至っている。現在、売上高においても業界1位に位置している。

三菱電機グループ内の数ある企業の中でも社員数・売上ともに事業規模が最も大きな企業である。また、旧社名である三菱電機ビルテクノサービス時代は三菱電機グループ内でMELTEC(メルテック)と呼ばれることが多く、実際インターネットドメイン名も「meltec.co.jp」となっている。

2022年4月1日、三菱電機のビルシステム事業との統合により三菱電機ビルソリューションズ株式会社に社名変更し、ビルメンテナンス事業者のまま昇降機メーカーに転身。これにより、エレベーター・エスカレーター・ビルシステムの開発・製造から新設・メンテナンス・リニューアルまで一貫した事業運営体制を実現した。略称もMEBSに変更されたが子会社には「メルテック」の名称が各社に残されており、ドメイン名も三菱電機ビルテクノサービス時代のまま。

 
三菱電機ビルソリューションズ純正保守における点検時の表示。社名変更後の撮影だが、まだ三菱電機ビルテクノサービスの名前は残っている。

なお、自社製エレベーターやエスカレーターの施設ごとにおける営業設計(基本設計は自社)、新設・リニューアルに係る据付等の工事、リョーデンリフト(菱電エレベータ施設株式会社オリジナルのダムウェーター)の設計施工に関することは、子会社である菱電エレベータ施設株式会社が担っている。

沿革 編集

  • 1954年 - 菱電サービス株式会社(りょうでんサービス)として設立。昇降機保守業務を開始。
  • 1956年 - 冷熱機器の修理・部品販売業務を開始。
  • 1983年 - ビル設備の遠隔監視サービス「メルセントリー」販売開始。
  • 1984年 - 昇降機新設販売開始。
  • 1985年 - ビル総合管理事業開始。
  • 1987年 - ビル診断業務開始。
  • 1990年 - 三菱電機ビルテクノサービス株式会社(みつびしでんきビルテクノサービス、MITSUBISHI ELECTRIC BUILDING TECHNO-SERVICE CO., LTD.)に商号変更。トータルビルシステム事業開始。
  • 1999年 - ISO14001を全国278事業所で取得。
  • 2002年 - 体験型ショールーム「M's Station」開設
  • 2003年
    • 遠隔診断・遠隔救出機能を備えたエレベーターメンテナンス契約「ELE-FIRST(エレファースト)」販売開始 。
    • ISO9001(2000年度改訂版)の認証取得。
  • 2006年
    • 地震時エレベーター自動診断&復旧システム「ELE-Quick(エレクイック)」を提供開始。
    • 「モーションサーチ」(エレベーター内暴れ検知)を「ELE-FIRST(エレファースト)」の オプション契約である「防犯カメラ録画サービス」の一部として販売。
    • 大規模地震を想定し、エレベーター復旧総合対応体制を構築。
  • 2008年
    • ビル遠隔管理サービス「メルセントリーWis」シリーズ発売(監視カメラ専用タイプ、エネルギーレポートサービス付加など)」。
    • 関西地区ショールーム「M'sサテライト関西」開設。
  • 2009年
    • 三菱ビル設備オープン統合システム「Facima BA-system」(ファシーマ・ビー・エー・システム)発売開始。
    • Facima BA-systemの機能を活用した新サービス「ビル設備運用システ ム&プランニング『Facima』」の運用開始。
    • 「省エネ法対応サポート契約」販売開始。
  • 2011年
    • 空調用フィルター洗浄再生サービス「フィルターン」新工場稼動開始。
    • 三菱エレベーターリニューアル商品「ELEMOTION」をフルモデルチェンジ。「Elemotion+(エレモーション・ プラス)」を販売開始。
    • 三菱油圧式エレベーターリニューアル商品「EleFine(エレファイン)」を販売開始。
    • 三菱エレベーターリモートメンテナンス契約「ELE FIRST-i(エレファースト・アイ)」を販売開始。
    • 「ファシーマLiteシステム」&「ファシーマサポート契約Lite」(小規模ビル向けビル設備管理システム)を販売開始。
  • 2022年 - 三菱電機よりビルシステム事業を継承[1][2]し、三菱電機ビルソリューションズ株式会社に社名変更[3][4]。名実共に昇降機メーカーとなる。

エレベーター 編集

標準型・4人乗り・特注型 編集

  • 2022年4月1日に三菱電機からエレベーターの開発・生産・販売を継承[1][2]

リニューアル 編集

  • 商標としては以下の通り。
Elemotion,Elemotion+,Elemotion+R,Elemotion+[ZERO][注 2],Elemotion+[STEP][注 3] - エレモーション、エレモーション・プラス、エレモーション・プラスアール、エレモーション・プラス[ゼロ][注 2]、エレモーション・プラス[ステップ][注 3]
日本エレベーター協会によると、エレベーターの寿命は20~25年[注 4]であり、これを超えたグランディ以前の標準型、アクセルアイ以前の特注型をリニューアルさせる目的として、2000年代前半より発売されたエレベーターリニューアルの商標。エレモーションは2001年から発売され、操作盤などのデザインはエレパックアイに準じている。エレモーション・プラスは2011年2月から発売され、エレモーション・プラスアールはエレモーション・プラスのマンション向けのエレベーターリニューアルで、両者とも操作盤はアクシーズに準じたものとなっている。2017年以降にリニューアルされたものでは、アクシーズ同様液晶のアニメーションが変更されている。エレモーション・プラス[ゼロ]は2016年12月から発売され、ハイブリッド制御盤により作業をしていない時間帯はエレベーターが利用でき、従来約1週間必要であった連続休止期間のゼロ日化を実現した[注 2]。エレモーション・プラス[ステップ]は2022年6月から発売され、段階的に工事を行うことができるリニューアル工事を実現した[注 3]。最近はインジゲーターは液晶式が、セーフティーシューはマルチビームドアセンサー一体型が多くみられる。ゆっくり乗場ボタンやゆっくりかご操作盤も設置される場合がある。
EleFine - エレファイン
2011年6月に発売された油圧エレベーターから機械室レスエレベーターへのリニューアルの商標。操作盤はアクシーズに準じたものとなっている。
Elemotion+ for Compact4 - エレモーション・プラス for コンパクト4
2012年6月から発売された4人乗りエレベーター「コンパクト4」用のリニューアルの商標。操作盤はアクシーズに準じたものとなり、側面壁に設置され、コンパクト4(初代・2代)にはなかった「閉」ボタンやかご内インジケーターがある。また、コンパクト4(初代・2代)では1箇所のみだった乗り場インジケーターは全階に設置される。

事業所 編集

  • 本社所在地 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号(本社ビル:東京ビルディング)
  • 事 業 所 約280ヵ所
  • 支社・製作所所在地
北海道支社 〒060-0003 札幌市中央区北3条西4-1-1(日本生命札幌ビル内)
北日本支社 〒980-0013 仙台市青葉区花京院1-1-20(花京院スクエア
関越支社 〒330-0845 さいたま市大宮区仲町1-110(大宮NSD
東日本支社 〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-5-1(丸の内二丁目ビル
横浜支社 〒221-0056 横浜市神奈川区金港町1-7(横浜ダイヤビルディング
北陸支社 〒920-0031 金沢市広岡3-1-1(金沢パークビル
中部支社 〒450-6045 名古屋市中村区名駅1-1-4(JRセントラルタワーズ
関西支社 〒530-6018 大阪市北区天満橋1-8-30(OAPタワー
中国支社 〒730-0037 広島市中区中町7-22(住友生命広島平和大通りビル
四国支社 〒760-0017 高松市番町1-6-1(両備高松ビル
西日本支社 〒812-0018 福岡市博多区住吉1-2-25(キャナルシティビジネスセンタービル)
稲沢ビルシステム製作所[注 5] 〒492-8682 稲沢市菱町1

在籍していた有名人 編集

社会貢献 編集

関連企業 編集

  • 三菱電機
  • 菱サ・ビルウェア
  • 沖縄菱電ビルシステム - 沖縄県のみ三菱電機ビルソリューションズが一部出資を行う左記会社によって事業が行われている。
  • メルテック・ビジネス
  • トーコービルシステム
  • 上海三菱エレベーター

ほか

主要取引先 編集

提供番組 編集

テレビ(2023年4月現在、公式サイトより

過去

関連項目 編集

建物
日立製作所関係

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 本店は同業である日立ビルシステムの本社と同じ千代田区にある(MEBSは丸の内、HBSは神田淡路町)。
  2. ^ a b c エレモーション・プラス[ゼロ]のリニューアル対象機種は2016年12月の発売当初はグランディのみだったが、2017年10月中旬からはエレペットアドバンスVもエレモーション・プラス[ゼロ]の対象となった。
  3. ^ a b c エレモーション・プラス[ステップ]のリニューアル対象機種はエレペットアドバンスVのみ対象となっている。
  4. ^ ただし、法定償却耐用年数は17年である
  5. ^ 2022年4月に三菱電機 稲沢製作所から名称変更

出典 編集

外部リンク 編集