内山靖崇

日本のテニス選手 (1992-)

内山 靖崇(うちやま やすたか、1992年8月5日 - )は、日本の男子プロテニス選手。北海道札幌市出身[1]ATPツアーでダブルス1勝。ランキング自己最高位はシングルス78位、ダブルス102位。身長183cm。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。北日本物産テニス部 → 積水化学工業所属[2][3]青森山田高等学校出身[1]

内山 靖崇
Yasutaka Uchiyama
2023年ウィンブルドンでの内山靖崇
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 同・北海道札幌市
生年月日 (1992-08-05) 1992年8月5日(31歳)
身長 183cm
体重 75kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2011年
ツアー通算 1勝
シングルス 0勝
ダブルス 1勝
生涯獲得賞金 1,483,878 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 1回戦(2020・21)
全仏 1回戦(2020・21)
全英 1回戦(2019・21)
全米 1回戦(2020)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 1回戦(2020)
全英 1回戦(2018)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 78位(2019年11月4日)
ダブルス 102位(2018年8月20日)
獲得メダル
男子 テニス
2014 仁川 団体
2024年4月24日現在

選手経歴 編集

ジュニア時代 編集

小学2年からテニスを始める。中1から錦織圭と同じくIMGニック・ボロテリー・テニスアカデミーに留学。2010年から拠点を東京に移す。4月、日本F4フューチャーズ優勝。10月、世界スーパージュニアテニス選手権大会でシングルス、ダブルスの2冠を達成。

2011年 プロ転向 編集

2011年にプロ転向。5月、イタリアF10フューチャーズダブルス優勝。10月、オーストラリアF10フューチャーズ優勝。

2012年 フューチャーズ3勝目 編集

3月、日本F1フューチャーズ優勝。4月、日本F4フューチャーズ優勝。

2013年 デビス杯初出場 編集

国別対抗戦のデビスカップインドネシア戦でデビスカップ日本代表デビュー。11月、タイF4フューチャーズ優勝。

2014年 デビス杯ベスト8 編集

 
2014年ウィンブルドン選手権での内山靖崇

1月、デニス・クドラとダブルスを組み、マイアミ・チャレンジャーで優勝。自身初のATPチャレンジャーツアーでの優勝。同月に行われたデビスカップワールドグループ1回戦、カナダ戦では、錦織圭と組んだダブルスにおいてネスター/ダンチェビッチ組を6-3, 7-6(3), 4-6, 6-4で破り、現行の16ヶ国で行われるワールドグループ制以降、日本初のベスト8進出に貢献した[4]。11月、松井俊英とペアを組み、ダンロップワールドチャレンジテニストーナメントで優勝。

2015年 全日本テニス選手権初優勝 編集

9月、デビスカップ日本代表に招集。西岡良仁とダブルスを組んで試合に敗れたが、チームはコロンビアに勝利して残留を決めた。

11月、第2シードとして出場した全日本テニス選手権男子シングルスにおいて、6度目の出場で初の決勝進出。決勝では添田豪を7-6(6)、6-4のストレートで破り大会初優勝を果たした[5]

2016年 編集

3月、デビスカップ2016ではイギリスと対戦。2日目のダブルスに西岡と出場したが、ジェイミー・マリーアンディ・マリー兄弟に敗れた。

2017年 ツアーダブルス初優勝 編集

2月、デビスカップ2017ではフランスと対戦。ダブルスに杉田祐一と出場したが、世界ランク1,2位のエルベール/マユ組に敗れたがシングルスの最後の試合で、デッドラバーではあったが、ピエール=ユーグ・エルベールに6-4, 6-4で勝利し、自身のシングルスでのワールドグループ初勝利を上げた。2月の島津全日本室内テニス選手権大会ではノーシードから決勝進出、決勝でブラジュ・カウチッチに6-3, 6-4で勝利し、シングルスでのチャレンジャーツアー初優勝を果たす[6]

10月の楽天ジャパン・オープンはワイルドカードで出場。1回戦でフランク・シュクゴールを6-3, 3-6, 6-1で降し、ATPツアーの本戦で初勝利を挙げた[7]マクラクラン勉とのペアで出場したダブルスでは準々決勝で第1シードのジャン=ジュリアン・ロジェ/ホリア・テカウ組に7-6(2), 7-6(3)で勝利する番狂わせを演じるなど快進撃を見せ、ATPツアーで初の決勝進出、決勝で第2シードのジェイミー・マリー/ブルーノ・ソアレス組に6-4, 7-6(1)で勝利し、ツアー初優勝を果たす。日本ペアのATPツアー優勝は、2005年のジャパン・オープンでの岩渕聡/鈴木貴男ペア以来12年ぶりである[8]

2018年 グランドスラムダブルス初出場 編集

ウィンブルドンで、アンドレイ・ベゲマンとのペアでダブルス予選を突破し、グランドスラム本戦初出場を果たす[9]。本戦は1回戦で、第11シードのパブロ・クエバス/マルセル・グラノリェルス組から第3セットを奪うも敗れた。

2019年 トップ100入り 編集

年初のブリスベン国際において予選から勝ち上がり、自身初のATPツアーベスト8に進出する。

ウィンブルドンで予選を突破し、15回目の挑戦でシングルスでのグランドスラム本戦初出場を果たす[10]。本戦は1回戦でテニーズ・サンドグレンに敗れた。楽天ジャパン・オープンはワイルドカードで予選から出場。予選を突破し、本戦では1回戦で第4シードのブノワ・ペール、2回戦でラドゥ・アルボットに勝利し、シングルスではATPツアーベスト8進出[11]。準々決勝でライリー・オペルカに敗れた。10月の寧波チャレンジャーで優勝、10月21日付のランキングで87位となりトップ100入りを果たす[12]

2020年 編集

6月5日よりYouTubeにて、自身のチャンネルうっちー教室を開設し、テニスの動画レッスンを開始した。 現役選手として異例ながら、9月に自らの名を冠したテニス大会「Uchiyama Cup」を故郷の札幌で開催・運営することを発表[13]

2022年 編集

2022年12月3日、アナウンサーの森田美礼と結婚したことを発表した[14][15][16]

2023年 編集

 
2023年ウィンブルドン選手権での内山靖崇

ATPツアー決勝進出結果 編集

ダブルス: 1回 (1勝0敗) 編集

大会グレード
グランドスラム (0-0)
ATPワールドツアー・ファイナル (0-0)
ATPワールドツアー・マスターズ1000 (0-0)
ATPワールドツアー・500シリーズ (1-0)
ATPワールドツアー・250シリーズ (0–0)
サーフェス別タイトル
ハード (1–0)
クレー (0–0)
芝 (0-0)
カーペット (0-0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2017年10月8日   東京 ハード   マクラクラン勉   ジェイミー・マリー
  ブルーノ・ソアレス
6-4, 7-6(7-1)

ATPチャレンジャーツアー・ITFワールドテニスツアー決勝 編集

フューチャーズ(8)
チャレンジャー(5)

シングルス 編集

No. 年月日 大会 サーフェス 対戦相手 試合結果
1. 2010年4月11日   筑波F4フューチャーズ ハード 関口周一 7-5, 6-1
2. 2011年11月30日   オーストラリアF10フューチャーズ ハード 守屋宏紀 7-6, 6-4
3. 2012年3月18日   亜細亜F1フューチャーズ ハード 近藤大生 6-2, 7-6
4. 2012年4月8日   筑波F4フューチャーズ ハード L・フアン 7-5, 6-4
5. 2013年11月30日   タイF4フューチャーズ ハード ルーク・サビル 6-1, 3-6, 6-1
6. 2015年4月4日   筑波F4フューチャーズ ハード 仁木拓人 6-1, 6-2
7. 2015年6月22日   ブルガリア F2フューチャーズ クレー ディミタル・クズマノフ 5-7, 6-4, 6-2
8. 2015年6月28日   札幌F8フューチャーズ クレー 片山翔 6-2, 6-3
1. 2017年2月26日   京都チャレンジャー カーペット (室内)   ブラジュ・カウチッチ 6–3, 6–4
2. 2018年3月4日   横浜チャレンジャー ハード   伊藤竜馬 2–6, 6–3, 6–4
3. 2018年9月9日   張家港チャレンジャー ハード   ジェイソン・ジュン 6–2, 6–2
4. 2019年9月15日   上海チャレンジャー ハード   ディー・ウー 6–4, 7–6(4)
5. 2019年10月20日   寧波チャレンジャー ハード   スティーブン・ディエズ 6–1, 6–3

ダブルス 編集

No. 年月日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 試合結果
1. 2012年1月30日   ドイツF4フューチャーズ 守屋宏紀 マルコ/ジョージ 7-6, 6-3
2. 2012年5月21日   イタリアF10フューチャーズ クレー ラドゥ・アルボット 守屋宏紀/関口周一 7-6, 6-3
3. 2012年6月19日   昭和の森F6フューチャーズ 田川翔太 吉備裕也綿貫裕介 6-2, 6-3
4. 2013年1月22日   トルコF1フューチャーズ ハード 小ノ澤新 井藤祐一仁木拓人 7-6, 6-2
5. 2013年4月28日   中国F3フューチャーズ 守屋宏紀 ブライダン・クライン/ジョーズ・スタッタム 2-6, 6-4, [10-6]
6. 2013年6月8日   グアムF1フューチャーズ ハード 佐藤文平 関口周一/J・オブリ 6-3, 6-3
7. 2014年1月26日   マウイチャレンジャー ハード   デニス・クドラ   ダニエル・コサコウスキー
  ニコラス・マイスター
6-3, 6-2
8. 2014年6月29日   札幌F8フューチャーズ クレー 鈴木貴男 仁木拓人/小ノ澤新 6-2, 7-6
9. 2014年11月23日   豊田チャレンジャー カーペット   松井俊英   佐藤文平
  楊宗樺
7-6(6), 6-2

シングルス成績 編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 通算成績
全豪オープン LQ A LQ LQ LQ LQ 1R 1R LQ A 0–2
全仏オープン A A A LQ LQ LQ 1R 1R A A 0–2
ウィンブルドン LQ A A LQ LQ 1R NH 1R A LQ 0–2
全米オープン LQ LQ A LQ A LQ 1R LQ A A 0–1

デビスカップ 編集

ステージ オーダー 対戦国 対戦相手 スコア
2013年 アジア・オセアニア・1回戦 ダブルス (伊藤竜馬)   インドネシア クリストファー・ルンカット
エルバート・シー
6-4, 5-7, 2-6, 7-5, 6-2
シングルス5 ウィスヌアディ・ヌグロホ 6-1, 6-3
アジア・オセアニア・2回戦 ダブルス (守屋宏紀)   韓国 ナム・ジソン
イム・ヨンギュ
5-7, 1-6, 4-6
2014年 ワールドグループ・1回戦 ダブルス (錦織圭)   カナダ ダニエル・ネスター
フランク・ダンチェビッチ
6-3, 7-6(7-3), 4-6, 6-4
ワールドグループ・準々決勝 ダブルス (伊藤竜馬)   チェコ ラデク・ステパネク
ルカシュ・ロソル
4-6, 4-6, 4-6
シングルス4 (デッドラバー) ルカシュ・ロソル 3-6, 6-3, 4-6
2015年 ワールドグループ・1回戦 ダブルス (添田豪)   カナダ ダニエル・ネスター
バセク・ポスピシル
5-7, 6-2, 3-6, 6-3, 3-6
ワールドグループ・プレーオフ ダブルス (西岡良仁)   コロンビア フアン・セバスティアン・カバル
ロベルト・ファラ
7-6(7-4), 2-6, 3-6, 2-6
2016年 ワールドグループ・1回戦 ダブルス (西岡良仁)   イギリス アンディ・マリー
ジェイミー・マリー
3-6, 2-6, 4-6
2017年 ワールドグループ・1回戦 ダブルス (杉田祐一)   フランス ピエール=ユーグ・エルベール
ニコラ・マユ
3-6, 4-6, 4-6
シングルス5 (デッドラバー) ピエール=ユーグ・エルベール 6-4, 6-4
ワールドグループ・プレーオフ ダブルス (マクラクラン勉)   ブラジル マルセロ・メロ
ブルーノ・ソアレス
6-7(2-7), 4-6, 2-6
2018年 ワールドグループ・1回戦 ダブルス (マクラクラン勉)   イタリア シモーネ・ボレッリ
ファビオ・フォニーニ
5-7, 7-6(7-4), 6-7(3-7), 5-7
ワールドグループ・プレーオフ ダブルス (マクラクラン勉)   ボスニア・ヘルツェゴビナ トミスラフ・ブルキッチ
ネルマン・ファティッチ
6-2, 6-4, 6-4
2019年 予選ラウンド ダブルス (マクラクラン勉)   中華人民共和国 公茂鑫
張擇
7-5, 5-7, 4-6
決勝グループステージ シングルス1   フランス ジョー=ウィルフリード・ツォンガ 2-6, 1-6
ダブルス (マクラクラン勉) ピエール=ユーグ・エルベール
ニコラ・マユ
7-6(7-4), 4-6, 5-7
ダブルス (マクラクラン勉)   セルビア ヤンコ・ティプサレビッチ
ビクトル・トロイツキ
6-7(5-7), 6-7(4-7)

脚注 編集

  1. ^ a b 日本テニス協会プロフィール
  2. ^ “players 選手紹介”. 北日本物産株式会社. http://www.kitabutsu.co.jp/tennis/players.html 2017年10月08閲覧。 
  3. ^ 「東京五輪出場 目指す 内山選手 知事に全日本V報告=富山」 読売新聞富山版、2016年2月18日
  4. ^ “21歳の内山靖崇、錦織圭とのダブルス「最高のプレーが出来た」 デビスカップ”. tennis365.net. http://news.tennis365.net/news/today/201402/99577.html 2015年11月14日閲覧。 
  5. ^ “内山靖崇が添田豪を破ってシングルス初制覇 全日本テニス選手権”. THE TENNIS DAIRY. http://www.thetennisdaily.jp/news_detail.asp?idx=113506 2015年11月8日閲覧。 
  6. ^ “内山靖崇がチャレンジャー大会初優勝”. THE TENNIS DAILY. http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170226-00010008-tennisd-spo 2017年3月2日閲覧。 
  7. ^ “内山靖崇 接戦制しツアー初勝利、チリッチとの2回戦へ”. tennis365.net. https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171002-00010006-tennisnet-spo 2017年10月2日閲覧。 
  8. ^ “マクラクラン、内山靖崇組が初優勝 日本ペア12年ぶりV 楽天OP”. 産経ニュース. https://www.sankei.com/article/20171008-WH2DO3YRN5NQDPEFYKOXJSF3IM/ 2017年10月8日閲覧。 
  9. ^ 内山 複で四大大会初本戦入り”. tennis365.net (2018年6月28日). 2018年6月30日閲覧。
  10. ^ 内山靖崇、杉田祐一が本戦進出 ウィンブルドン予選 サンケイスポーツ、2019年6月28日
  11. ^ 内山靖崇8強「うれしい」世界100位以内見えた”. 日刊スポーツ (2019年10月2日). 2019年10月28日閲覧。
  12. ^ テニス世界ランキング10/21版:錦織が8位浮上、内山靖崇は初のトップ100入り、女子は大坂が3位キープ”. Olympic Channel (2019年10月21日). 2019年10月28日閲覧。
  13. ^ “テニス・内山が大会新設 「試合見てプロを身近に」”. 日本経済新聞. (2020年5月26日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59506960U0A520C2000000/ 
  14. ^ TOKYO MX森田美礼キャスター「温かく見守って」プロテニス選手の内山靖崇との結婚発表”. 日刊スポーツ. 2022年12月3日閲覧。
  15. ^ 内山靖崇 Twitter”. 内山靖崇 Twitter. 2022年12月3日閲覧。
  16. ^ 森田美礼 Instagram”. 森田美礼 Instagram. 2022年12月3日閲覧。

外部リンク 編集

  ウィキメディア・コモンズには、内山靖崇に関するカテゴリがあります。