憧れのハワイ航路」(あこがれのハワイこうろ)は、1948年(昭和23年)にキングレコードより発売された歌謡曲。また、それを基にした1950年(昭和25年)公開の新東宝映画。

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本来小畑実が歌う予定で作られたが、たまたま小畑が東京を離れていて、岡が譲り受けた経緯がある[1][2]

作詞した石本自身、ハワイ航路(横浜 - ホノルル - サンフランシスコ。戦前は日本郵船の花形航路)への乗船経験が無かった。そのため、かつて郷里(広島県大竹市)の山から眺めた瀬戸内海を航行する大阪商船の別府航路の姿に、映画や小説で知ったハワイのイメージを重ねて作詞したという[3][4][5]

岡の没後は、岡を敬愛する若原一郎が番組で披露した他、坂上二郎が歌い継いでいる。近年では氷川きよしもカバーしている。サザンオールスターズ1981年に行ったコンサートツアー『そちらにおうかがいしてもよろしいですか?』のオープニングでこの曲をカバーしている[6]

2018年のアクト・アゲインスト・エイズイベント『平成三十年度! 第三回ひとり紅白歌合戦』で桑田佳祐がカバー[7]。翌年に発売されたこの公演を収めたライブビデオにも収録された。

映画 編集

憧れのハワイ航路
 
左が岡田秋夫役の岡晴夫
右が君子役の美空ひばり
監督 斎藤寅次郎
脚本 八住利雄
原作 サトウハチロー
製作 伊藤基彦
出演者 岡晴夫
美空ひばり
音楽 上原げんと
主題歌 憧れのハワイ航路
撮影 友成達雄
照明 秋山清幸
編集 神島婦美子
配給 新東宝
公開 1950年4月1日
上映時間 78分
製作国   日本
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  • モノクロ、スタンダードサイズ、映倫番号:129。

キャスト 編集

スタッフ 編集

  • 監督:斎藤寅次郎
  • 製作:伊藤基彦
  • 脚本:八住利雄
  • 原作:サトウハチロー
  • 音楽:上原げんと
  • 撮影:友成達雄
  • 照明:秋山清幸
  • 録音:沼田春雄
  • 美術:加藤雅俊
  • 助監督:松林和尚
  • 編集:神島婦美子
  • 特殊撮影:天羽四郎
  • 製作主任:鈴木義久
  • 主題歌:「憧れのハワイ航路」「憧れのブルーハワイ」「想い出の丘」(歌:岡晴夫)

脚注 編集

  1. ^ 「この日この時 1970・5・19 歌手・岡晴夫没」、毎日新聞1992年5月19日付夕刊(東京本社版)、9面。
  2. ^ 斎藤茂『この人この歌 : 昭和の流行歌100選・おもしろ秘話』広済堂出版、1996年、44頁。ISBN 4331505251 
  3. ^ 鳥山輝「この歌に 憧れのハワイ航路(2) 若さぶつけた明るい詞」読売新聞1990年10月28日付朝刊(東京本社版)、日曜版、4面。
  4. ^ 「もののねだん 暮らしの50年(5) 余暇 豊かさの象徴、海外旅行」毎日新聞1995年8月8日付朝刊(東京本社版)、17面。
  5. ^ 「うたの旅人 岡晴夫「憧れのハワイ航路」 戦後日本に希望の歌声」、朝日新聞2010年11月20日付朝刊(東京本社版)、be on Saturday、e1面。
  6. ^ そちらにおうかがいしてもよろしいですか? sas-fan.net
  7. ^ 桑田佳祐、『ひとり紅白』55曲熱唱で完結 西城秀樹さん・さくらももこさん追悼メドレーも2018年12月3日 ORICON NEWS

外部リンク 編集