第3期王将戦

1953年度の王将戦

第3期王将戦(だい3きおうしょうせん)は、1953年度王将戦である。

第3期 王将戦
開催期間 1953年 - 1954年2月13日
前王将 大山康晴(初)
第3期王将 大山康晴(2期目)
リーグ
リーグ
0 残留
升田幸三 / 原田泰夫 / 高柳敏夫 / 二上達也
リーグ
0 陥落
塚田正夫 / 小堀清一 / 丸田祐三 / 板谷四郎
王将戦
第2期第4期 >
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概要 編集

今期の挑戦者を決める挑戦者決定リーグ戦は、シードの棋士5名と予選通過者3名の合計8名で行われた。シードの棋士は、前期の被挑戦者決定戦で敗れた升田幸三八段、七番勝負で敗れた丸田祐三八段、リーグ成績上位の小堀清一八段、塚田正夫九段、板谷四郎八段。予選を勝ち抜いた棋士は、原田泰夫八段、高柳敏夫八段、二上達也六段[1]

挑戦者決定リーグ戦の結果は、升田幸三八段が6勝1持将棋の成績で挑戦権を獲得した[1]。なお、大山康晴が王将と名人を独占していたため、被挑戦者決定戦[注 1]は実施されなかった。

王将戦七番勝負は、大山康晴王将が升田幸三八段に4勝2敗で制した。タイトル防衛を果たした大山は、2期連続2期目の王将位獲得となった[1][4][5]

第3期王将戦七番勝負 編集

対局者 第1局 第2局 第3局 第4局 第5局 第6局
1953年
12月2日・3日
1953年
12月10日・11日
1953年
12月23日・24日
1954年
1月10日・11日
1月23日・24日
1954年
2月3日・4日
1954年
2月12日・13日
大山康晴王将 王将位防衛
升田幸三八段

挑戦者決定リーグ 編集

挑戦1名・陥落4名

順位 棋士 備考 升田 原田 高柳 二上 塚田 小堀 丸田 板谷
升田幸三八段 6 0 1 挑戦
原田泰夫八段 5 1 1
高柳敏夫八段 4 3 0
二上達也六段 3 3 1
塚田正夫九段 3 3 1 陥落
小堀清一八段 3 4 0 陥落
丸田祐三八段 2 5 0 陥落
板谷四郎八段 0 7 0 陥落

残留決定戦 編集

残留決定戦
二上達也六段
塚田正夫九段

二次予選 編集

二次予選は、第8期順位戦時点のA級棋士7名と一次予選の勝者9名によるトーナメント戦で、リーグ戦に進出する3名を決定した[1]

一次予選から勝ち上がった棋士には、★を表記する。

1回戦 2回戦 決勝
大野源一八段
大野
加藤恵三六段
二上達也六段 リーグ入り
灘蓮照八段
二上
二上達也六段
南口繁一八段
南口
五十嵐豊一八段
高柳敏夫八段 A
高柳敏夫八段
高柳
高島一岐代八段
花村元司八段
花村
坂口允彦八段
原田泰夫八段 リーグ入り
原田泰夫八段
原田
熊谷達人六段
神田鎮雄六段
清野
清野静男七段
清野静男七段 B
金高清吉七段
金高
松田茂行八段

敗者復活 編集

決勝
A 高柳敏夫八段 リーグ入り
B 清野静男七段

一次予選 編集

一次予選は、第8期順位戦時点のB・C級棋士から、二次予選に進出する9名が決められた[1]


二次予選進出者

一次予選敗退者

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 王将保持者と名人保持者の三番勝負により被挑戦者を決める制度[2][3]

出典 編集

  1. ^ a b c d e スポーツニッポン新聞社他(2021), p. 14
  2. ^ スポーツニッポン新聞社他(2021), p. 12.
  3. ^ スポーツニッポン新聞社他(2021), p. 16.
  4. ^ ALSOK杯王将戦 過去の結果”. 日本将棋連盟. 2021年8月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月13日閲覧。
  5. ^ 田辺(2006), pp. 260–261.

参考文献 編集

  • スポーツニッポン新聞社毎日新聞社日本将棋連盟『王将戦 70年のあゆみ』2021年2月8日。ISBN 978-4-910319-20-9 
  • 田辺忠幸『将棋 八大棋戦秘話』河出書房新社、2006年2月16日。ISBN 4-309-26870-6 

外部リンク 編集