藤村は、新潟県柏崎市に本社を置きショッピングセンター「アイリータウン」やホームセンターなどを運営していた企業。2000年平成12年)に自己破産申請を行い、多くが閉店となった[1]

破産手続き前時点ではショッピングセンター「アイリータウン」を柏崎市・長岡市小千谷市燕市の4店、ホームセンターを十日町市六日町(現・南魚沼市)の2店運営していた[1]。また、1997年(平成9年)時点ではアイリータウン4店、アイリーホームセンター10店をはじめ、総合衣料店「アルマ」や、おもちゃ・乳幼児用品店「プリティ」などを県内22か所で展開していた[2]

概要 編集

柏崎市内で人形・玩具店を営んでいた藤村氏が米国での商業施設視察をきっかけに1974年(昭和49年)にホームセンター経営に進出[3]1988年(昭和63年)には同社として初めてショッピングセンターを手掛け、「アイリータウン」の1号店を柏崎市に開店[4]。その後同年に小千谷市、1989年に長岡市、1990年に燕市に進出しアイリータウンは計4店となった[4]

1988年10月にオープンした柏崎市東長浜のアイリータウンは2階建てで、総合衣料品・雑貨の長崎屋、総合食品のサンドール新潟、スーパードラッグストアの藤村の3店舗を核として43店のテナントや1600台の駐車場、動く歩道(オートライン)を備えてスタートした[5]

1988年12月にオープンした小千谷ショッピングセンター(愛称:アイリータウン小千谷)はRC造2階建てで、ホームセンターの藤村、衣料品のリビング、総合食品のやませの3店を核店舗として800台の駐車場を備えてスタートした[6]

1989年10月にオープンした長岡堀金ショッピングセンター(愛称:アイリータウン長岡川崎)は平屋建ての建物に核となるアイリーホームセンターのほか飲食店など8テナントが入る形でスタートしたが[7]、1992年(平成4年)に増床が行われ、魚の角上魚類、肉のヒルトップ(明治屋産業)などカテゴリーキラーディスカウントストアを集めたパワーセンターとしての要素が加わった[4][8]

閉店後の店舗 編集

 
ラ・パーク柏崎を経てMEGAドン・キホーテとなった旧アイリータウン(2022年4月)

柏崎市のアイリータウンは2001年(平成13年)6月、全館改装を経てラ・パーク柏崎としてオープンした(詳細は過去に存在した長崎屋の店舗#新潟県を参照)。

脚注 編集

  1. ^ a b “藤村が破産申請 負債75億円”. 柏崎日報. (2000年1月17日). https://www.kisnet.or.jp/nippo/nippo-2000-01-17-1.html 
  2. ^ “藤村、HC店をリストラ、5ヵ年計画まとめる―まず燕店、業態転換。”. 日経流通新聞. (1997年5月29日). p. 22 地方経済面 新潟 
  3. ^ “藤村アイリー―新趣向豪華建築でSC進出の第一弾(ビジネス創造)”. 日本経済新聞. (1988年10月26日). p. 22 地方経済面 新潟 
  4. ^ a b c “藤村―SCにDS機能も、品ぞろえ重視を基本に(企業新戦略)”. 日本経済新聞. (1993年3月16日). p. 22 地方経済面 新潟 
  5. ^ “ホームセンターの藤村、郊外型の長浜SC来月3日オープン。”. 日本経済新聞. (1988年10月7日). p. 22 地方経済面 新潟 
  6. ^ “小千谷SC、来月9日に開店。”. 日本経済新聞. (1988年11月20日). p. 22 地方経済面 新潟 
  7. ^ “長岡堀金SC、来月6日オープン。”. 日本経済新聞. (1989年9月14日). p. 22 地方経済面 新潟 
  8. ^ “新潟の藤村、DS型SC展開、まず長岡川崎店―生鮮専門店を導入。”. 日経流通新聞. (1992年11月19日). p. 6