甲斐市

日本の山梨県の市

甲斐市(かいし)は、山梨県北西部の国中地方に位置する人口約7万人の甲府市に次ぐ県内で人口第2位の都市である。市章は、旧三町を表現する三枚の葉で頭文字の「K」を形作り、ハートの造形を図案化したもの。

かいし ウィキデータを編集
甲斐市
甲斐市旗 甲斐市章
2005年4月1日制定
日本の旗 日本
地方 中部地方甲信越地方
都道府県 山梨県
市町村コード 19210-4
法人番号 3000020192104 ウィキデータを編集
面積 71.95km2
総人口 75,588[編集]
推計人口、2024年4月1日)
人口密度 1,051人/km2
隣接自治体 甲府市韮崎市南アルプス市北杜市中巨摩郡昭和町
市の木 ケヤキ
市の花 サクラ
甲斐市役所
市長 保坂武
所在地 400-0192
山梨県甲斐市篠原2610番地
北緯35度39分39秒 東経138度30分57秒 / 北緯35.66081度 東経138.51578度 / 35.66081; 138.51578座標: 北緯35度39分39秒 東経138度30分57秒 / 北緯35.66081度 東経138.51578度 / 35.66081; 138.51578
外部リンク 公式ウェブサイト

甲斐市位置図

― 市 / ― 町 / ― 村

ウィキプロジェクト

地理 編集

山梨県のほぼ中央、甲府盆地の中西部からやや北寄りに位置。東側は同じく南北に長い形状の甲府市(県庁所在地)と完全に隣接し、JR中央本線国道20号などによって接続されており、同市のベッドタウンとして人口が急増している。北西部は旧双葉町地域を通じて韮崎市と隣接する。釜無川を境に南西部の南アルプス市と隣接し、国道52号からの双田橋信玄橋アルプス通りからの開国橋によって結ばれている。南部は中巨摩郡昭和町と隣接。また、北部の山岳地帯を通じて北西部の北杜市とも隣接している。旧敷島町にあたる北部は森林資源の豊富な山岳や丘陵地帯。中南部は釜無川の左岸に展開する平野部で、市街地が形成されている[甲斐市 1]

地名の由来 編集

市名は、山梨県の旧国名甲斐国」に由来する[1]。ただし当地が「甲斐」の中心地であった歴史はない。

また県庁所在地である甲府市に加え、昭和の大合併で発足した山梨市平成の大合併で発足した甲州市など、類似した市名が並立している問題が指摘されている[誰によって?]

隣接している自治体 編集

人口 編集

 
甲斐市と全国の年齢別人口分布(2005年) 甲斐市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 甲斐市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

甲斐市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


地形 編集

山地 編集

主な山
主な峠

河川 編集

主な川

地名 編集

甲斐市の地名は基本的に旧3町と同じものを使用している。竜王地区の地名は1875年明治8年)以前の村名が地名になっている。

歴史 編集

竜王町の歴史双葉町の歴史敷島町の歴史」も参照。

先史 編集

縄文時代 編集

竜王地区・敷島地区は亀沢川流域の山間地を中心に縄文時代からの遺跡が数多く分布する。

弥生時代 編集

弥生時代には南部平坦地の金の尾遺跡が県内でも代表的な集落遺跡として知られる。

古代 編集

古墳時代 編集

敷島地区は多くの古墳時代の遺跡があり、天狗沢瓦窯跡は古代甲斐における仏教文化の浸透を示す遺跡として注目されている。 古墳時代後期には竜王地区に盆地北西部勢力の一角を示す赤坂台古墳群が築かれている。

中世 編集

中世には信濃国へ至る穂坂路が双葉地区を通った。

平安時代 編集

平安時代には皇室領の八条院領篠原荘に含まれた。

戦国時代 編集

戦国時代には武田氏の大名権力により釜無川の治水が行われ、1560年永禄3年)に信玄堤が築かれ竜王河原宿が開発された。また城下町甲府近郊として材木などの資源も供給された。

近世 編集

戦国時代 編集

中世から近世には城下町甲府の近郊として材木などの資源を供給し、近世には北山筋12か村が御用を務めた。 双葉地区でも用水堰の開削が行われる。

江戸時代 編集

新田開発が行われ開発が進み、養蚕甲州煙草の栽培が普及し、甲州街道沿いの地域は宿場としても機能した。

近現代 編集

近代は農業と養蚕を中心とする農村で、大正昭和戦前期には県内でも特に小作争議が激化した地域として知られ、戦中には都市部からの疎開先となった。

戦後には甲府市の発展により甲府郊外として宅地化や商業地域化が進み、工業団地の造成や情報通信産業の誘致などが行われている。

明治 編集

大正 編集

昭和 編集

平成 編集

令和 編集

市政 編集

市長 編集

  • 保坂武(2008年10月3日就任、4期目)
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
藤巻義麿 2004年10月3日 2008年10月2日
保坂武 2008年10月3日 2012年10月2日
2012年10月3日 2016年10月2日
2016年10月3日 2020年10月2日
2020年10月3日 現職

甲斐市役所 編集

本庁舎 編集

地上4階建て。新館の3階の一部と4階は竜王北部公民館となっている。

組織 編集

市長
  • 副市長
    • 企画政策部
    • 総務部
    • 市民部
    • 生活環境部
    • 福祉健康部
    • 建設産業部
    • 上下水道部
    • 議会事務局
    • 会計課
教育長

役所 編集

支所
  • 敷島支所(生活環境部)
  • 双葉支所(生活環境部)

議会 編集

市議会 編集

  • 定数:19人
  • 議長:山本英俊
  • 副議長:清水和弘

衆議院 編集

当落 候補者名 年齢 所属党派 新旧別 得票数 重複
中谷真一 45 自由民主党 125,325票
比当 中島克仁 54 立憲民主党 118,223票
辺見信介 57 NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で 4,826票

施設 編集

 
韮崎警察署甲斐分庁舎(2021年廃止)
 
竜王郵便局
 
甲斐市立竜王図書館

警察 編集

警察署
交番
  • 竜王交番

消防 編集

旧竜王町、旧敷島町
本部
消防署
  • 西消防署(甲斐市竜王3314番地1)
出張所
  • 敷島出張所(甲斐市島上条350-5)
旧双葉町
本部
分署
  • 韮崎消防署双葉分署(甲斐市龍地5184-1)

病院 編集

郵便局 編集

主な郵便局

図書館 編集

市内に合計4館ある。

竜王図書館 編集

詳しくは「甲斐市立竜王図書館」を参照。

竜王図書館は市役所に併設されている竜王北部公園の一角に位置している。

地上2階地下1階の構造で、図書館収蔵能力は、1階と2階に12万冊、地下の書庫に12万冊の合計24万冊。館内には図書や紙芝居はもちろん、ビデオ・CDなどのほか、雑誌200種、新聞18種をそろえ、2階には視聴覚室や読書室、会議室などがあり、視聴覚室では上映会など各種イベントを開催している。

二階には信玄堤や山県大弐など旧竜王町に関する寄贈図書を集成した「本竜王文庫」が置かれている。

敷島図書館 編集

敷島図書館は敷島総合文化会館の中に設置され、一般図書館と児童図書館に分かれている。一般図書館は、静かで快適な空間でゆとりある読書が楽しめ、児童図書館はゆったりふれあう空間が用意されている

双葉図書館 編集

双葉図書館は双葉ふれあい館に併設され、富士山と180度のパノラマを眺めながら読書に親しむことができる図書館である。

南部公民館図書室 編集

2022年(令和4年)3月時点で長期休館中である。

文化施設 編集

社会教育施設
  • 敷島総合文化会館
  • 双葉ふれあい文化館
  • 竜王歴史民俗資料館(山県神社内)
  • 双葉歴史民俗資料館
  • 釜無川レクリエーションセンター
    • かまなしの湯
  • 神明温泉志麻の湯
  • 百楽泉
  • 赤坂台総合公園(ドラゴンパーク)

交流施設 編集

公民館
  • 竜王北部公民館
  • 竜王中部公民館
  • 竜王南部公民館
  • 敷島公民館
  • 清川地域ふれあい館
  • 睦沢地域ふれあい館
  • 吉沢地域ふれあい館
  • 双葉公民館

運動施設 編集

対外関係 編集

姉妹都市・提携都市 編集

姉妹都市 編集

経済 編集

 
ラザウォーク甲斐双葉

第三次産業 編集

商業 編集

主な商業施設

拠点を置く企業 編集

情報・通信 編集

マスメディア 編集

送信所 編集

山梨放送は開局当初は旧竜王町に本社屋を置いていた。

教育 編集

専門学校 編集

高等学校 編集

県立
私立

中学校 編集

市立 編集

私立 編集

小学校 編集

市立 編集

  • 甲斐市立玉幡小学校
  • 甲斐市立竜王小学校
  • 甲斐市立竜王南小学校
  • 甲斐市立竜王西小学校
  • 甲斐市立竜王北小学校
  • 甲斐市立竜王東小学校
  • 甲斐市立敷島小学校
  • 甲斐市立敷島南小学校
  • 甲斐市立敷島北小学校
  • 甲斐市立双葉東小学校
  • 甲斐市立双葉西小学校

その他の教育 編集

交通 編集

 
竜王駅
 
山梨交通敷島営業所
 
甲斐市民バス
 
中央自動車道
 
双葉滑空場

鉄道 編集

市の中心となる駅:竜王駅

鉄道路線

バス 編集

路線バス
高速バス

道路 編集

高速道路
国道
県道

空路 編集

市内に旅客空港は存在しない。

空港
日本航空学園が運営管理している。山梨県消防防災航空隊のヘリポートとしても使用されている。

観光 編集

 
昭和初期の山縣神社[16]

名所・旧跡 編集

主な寺院
主な神社

観光スポット 編集

自然
  • 釜無川信玄堤
    • 戦国時代武田信玄が治水のために17年を費やして治水工事を行った。信玄堤を望む場所に「信玄堤公園」がある。
  • 茅ヶ岳
    • 市最北端に位置する、標高1704mの山。作家で登山家にして「日本百名山」を著した深田久弥終焉の地として知られ、深田を慕う登山マニアの来訪が絶えない。
  • 太刀岡山
    • 日本神話において日本武尊(ヤマトタケル)の東征からの岐路にを残していった伝説が伝えられる山。
  • 梅の里
  • 御岳昇仙峡(甲府市)
ワイナリー
温泉

文化・名物 編集

 
サテライト双葉

祭事・催事 編集

主なイベント
  • 下福沢道祖神祭
  • 御幸祭(おみゆきさん)
  • 柳荘大弐学問祭
  • 大久保太太神楽

名産・特産 編集

特産物

スポーツ 編集

バスケットボール 編集

公営競技 編集

出身関連著名人 編集

脚注 編集

出典 編集

  1. ^ 歴史 甲斐市、2023年6月30日閲覧。
  2. ^ 駅の情報(竜王駅):JR東日本”. JR東日本:東日本旅客鉄道株式会社. 2022年6月6日閲覧。
  3. ^ 学校の歴史 – 竜王中学校”. www.city-kai.ed.jp. 2022年6月6日閲覧。
  4. ^ a b 学校の歴史 – 我らの敷島中学校”. www.city-kai.ed.jp. 2022年6月6日閲覧。
  5. ^ 学校の歴史 – 竜王南小学校”. www.city-kai.ed.jp. 2022年6月6日閲覧。
  6. ^ 学校の歴史 – 敷島北小学校”. www.city-kai.ed.jp. 2022年6月6日閲覧。
  7. ^ 学校の歴史 – 竜王北小学校”. www.city-kai.ed.jp. 2022年6月6日閲覧。
  8. ^ 学校の歴史 – 竜王東小学校”. www.city-kai.ed.jp. 2022年6月6日閲覧。
  9. ^ 学校の歴史 – 竜王北中学校”. www.city-kai.ed.jp. 2022年6月6日閲覧。
  10. ^ 詳細情報(市区町村変遷情報)”. 詳細情報(市区町村変遷情報). 2022年3月13日閲覧。
  11. ^ 竜王駅の南北自由通路by安藤忠雄 | 山下ふみこオフィシャルブログ | 山下ふみこ みんなが幸せになる沼津へ”. yamashita.fm. 2022年6月6日閲覧。
  12. ^ 【甲斐市長選】選挙結果|甲斐市”. www.city.kai.yamanashi.jp. 2022年3月13日閲覧。
  13. ^ 山梨県警察. “「甲斐警察署」業務開始”. 山梨県警察. 2022年3月13日閲覧。
  14. ^ 甲斐市の国際交流. 甲斐市. 2017年1月20日閲覧.
  15. ^ About Our Sister City. Keokuk Sister Cities. 2017年1月20日閲覧.
  16. ^ 甲斐保勝協会編『甲斐勝景写真帳』昭和初期の「山縣神社」昭和7年(1932年)発行、国立国会図書館蔵書、2017年10月21日閲覧。

甲斐市 編集

  1. ^ わたしたちの甲斐市 p.5
  2. ^ a b c d わたしたちの甲斐市 p.109
  3. ^ わたしたちの甲斐市 p.4
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n わたしたちの甲斐市 p.110
  5. ^ a b c d e f g h i j わたしたちの甲斐市 p.111

関連項目 編集

外部リンク 編集