もはや私の心には感じない

うつろな心から転送)

もはや私の心には感じない』(もはやわたしのこころにはかんじない、伊語Nel cor più non mi sento)は、ジョヴァンニ・パイジエッロが作曲したオペラ美しい水車小屋の娘イタリア語版』のなかのアリアである。作詞者は台本を書いたジュゼッペ・パロンバと推測されている。「うつろな心」などとも呼ばれる。

音楽・音声外部リンク
原曲と派生楽曲を試聴
(パイジエッロの原曲)Paisiello: Nel cor più non mi sento - チェチーリア・バルトリメゾソプラノ)とジェルジ・フィッシャー英語版ピアノ)の演奏、Universal Music Group提供のYouTubeアートトラック
(ベートーヴェンのピアノ曲)Beethoven: 6 Piano Variations in G Major, WoO 70 on "Nel cor più non mi sento" - ヴィルヘルム・ケンプ(ピアノ)の演奏、Universal Music Group提供のYouTubeアートトラック
(パガニーニのヴァイオリン曲)Capriccio on "Nel cor più non mi sento" in G Major, Op. 38, MS 44 - ヴィルデ・フラングヴァイオリン)の演奏、Warner Classics提供のYouTubeアートトラック

概要 編集

1789年に上演されたオペラ『美しい水車小屋の娘』《La Molinara》の中のアリアで、パイジエッロの作品としては最も知られている。

1795年にはベートーヴェンがピアノ独奏の変奏曲「パイジエッロのオペラ『水車屋の娘』の二重唱「わが心もはやうつろになりて」による6つの変奏曲 ト長調 WoO.70」を、1820年頃にはパガニーニがヴァイオリン独奏の変奏曲「『虚ろな心』の主題による変奏曲 ト長調」を作曲している。その他にも、ヨハン・ネポムク・フンメルジョヴァンニ・ボッテジーニヨハン・バプティスト・ヴァンハルフェルナンド・ソルなどが変奏曲を作曲している。

歌詞 編集

イタリア語(原詩) 日本語(訳)

Nel cor più non mi sento
brillar la gioventù;
cagion del mio tormento,
amor, sei colpa tu,

Mi pizzichi, mi stuzzichi,
mi pungichi, mi mastichi,
che cosa è qesto ahimè?
pietà, pietà, pietà!
amore è un certo che,
che disperar mi fa!

もはや心に感じられない
あの青春の輝きが
私の苦しみのわけは
愛よ お前の罪なのだ

私をつねり、突き、
刺し、噛みつく
ああ これは何なのだ?
どうか どうか 助けてください!
恋とはこれほどまでに
私を絶望させるものなのか!

参考文献 編集

外部リンク 編集