がん村(がんむら)は、中華人民共和国地下水の水質悪化により、がん患者が他地域より多発している村を指す[1]。癌症村とも呼ばれる。中国環境保護部が2013年2月に発表した「化学物質の環境リスク管理計画書」において健康被害が出ていることを認めた。200村以上あると言われ[2]、中国中東部の経済的に発達した地域、なかでも水汚染が深刻な地区に多いと言われている[3]

概要 編集

工業廃水や生活排水が垂れ流しになっていることに加え、化学肥料農薬の大量散布されることにより、地下水に発癌物質が流れているのが原因と言われている[4][5][6]

2010年には、浙江省三門県にあるがん村の「懸渚村」で住民による抗議運動があった[7]WHOの報告によると­、2012年の新たながん症例のおよそ半分近くを中国が占めた[3]。 中国政府は、2012年に巨額の浄化費用を投じる水資源保護の計画を発表し、汚染が新たなビジネスチャンスになると見られている[8]

参考文献 編集

  • 『血染綿花地』唐米豌
  • "When a Billion Chinese Jump: How China Will Save the World - or Destroy It." Jonathan Watts, 2010
  • 『中国汚染の真相 「水」と「空気」で崩れる中国』富坂聰、KADOKAWA/中経出版 (2014/8/22)

脚注 編集

関連項目 編集