けんけら

福井県大野市の名物菓子

けんけらは、福井県大野市の名物菓子(干菓子)。地元産の大豆の粉に白ごま水飴砂糖を加えて練ったものを薄くのばし、焙炉にかけて加熱し、短冊状に切ったのちにひねってきな粉をまぶしたもので、かなり硬い菓子である[1]1711年創業の朝日屋が元祖とされる[2]

けんけら。大野市の銘菓である

発祥には諸説あり、寛元年間(1243年-1247年)、宝慶寺曹洞宗の古刹で、大本山永平寺の第二道場でもある)の健径羅(けんけいら)という僧が、師のためにつくり、この僧の名が菓子になったという説、大野藩の藩主がこの菓子を褒め「賢家来」(けんけら)の銘を与えたという説、剣で切らなければ切れないほどの固さであったため(剣切羅)という説などがあるが[3]、実際には菓子の立てる軽やかな音をそのまま菓名にしたものとみられる[2]

よく似た菓子に岐阜県高山の郷土菓子の斐太国撰(穀煎)がある[1]

脚注 編集

  1. ^ a b 山本候充編 『日本銘菓事典』 東京堂出版、2004年、108頁。
  2. ^ a b 沢史生「けんけら」 日本大百科全書、2016年8月12日閲覧。
  3. ^ けんけら(亀山楽市のHP)、2016年8月12日閲覧

外部リンク 編集