ぜいたく品不正輸出事件
ぜいたく品不正輸出事件（ぜいたくひん ふせいゆしゅつじけん）とは、2009年6月9日に北朝鮮に対する国際連合安全保障理事会決議の経済制裁に伴い、日本政府が輸出を禁止しているぜいたく品を不正輸出したとして韓国籍の人物を兵庫県警察外事課などが外国為替及び外国貿易法違反で逮捕した事件。国連決議に基づく経済制裁に反した不正輸出で逮捕するのは全国初とされている[1]。
事件の概要 編集
被疑者は、2008年10月から12月にかけて、国連安保理決議の経済制裁により、北朝鮮への輸出が禁じられているメルセデス・ベンツ4台[1]とピアノ34台[1]を、神戸港から中華人民共和国大連港に輸出するように見せかけ、日本国政府の承認なく、朝鮮民主主義人民共和国平壌の商社に向け、不正に輸出した。この平壌の商社は、金正日の資金を管理している朝鮮労働党39号室に所属する複数の貿易会社のひとつ。
また、被疑者は北朝鮮タンクローリー不正輸出事件の件で、6月8日には神戸地方検察庁によって外為法違反と関税法違反の罪で起訴され、起訴事実を認めているという。
なお、本事件における容疑者は在日朝鮮人であることが明らかになっているが、読売新聞のように韓国籍の容疑者名（本名）として報道した報道機関もあれば、朝日新聞のように通名のみを報道する報道機関もあった[2][1][3][4][5][6]。
脚注 編集
- ^ a b c d “不正輸出：北朝鮮にベンツ、容疑の社長再逮捕－－兵庫県警”. 毎日新聞. (2009年6月10日)[リンク切れ]
- ^ “ベンツなどぜいたく品を北朝鮮へ 会社社長を再逮捕”. 朝日新聞. (2009年6月10日)（記事のWeb魚拓）
- ^ “北に高級外車を不正輸出＝経済制裁に違反、初摘発－会社社長を再逮捕・兵庫県警”. 時事通信. (2009年6月9日)[リンク切れ]
- ^ “北朝鮮にベンツ輸出容疑で再逮捕 兵庫県警”. 産経新聞. (2009年6月9日)（記事のWeb魚拓）
- ^ “北朝鮮への不正輸出、容疑の会社社長を再逮捕”. 読売新聞. (2009年6月9日)[リンク切れ]
- ^ “ベンツなどぜいたく品輸出容疑で舞鶴の社長再逮捕──北朝鮮向け”. 日本経済新聞. (2009年6月10日)（記事のWeb魚拓）
参考文献 編集
- “タンクローリーに加えピアノやベンツも不正輸出 9日にも社長を再逮捕”. 産経新聞. (2009年6月9日). オリジナルの2009年6月10日時点におけるアーカイブ。
関連項目 編集
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