ていざなすはナスの一品種。たいざわなすともいう。

ていざなす

長野県下伊那郡天龍村南部の神原地区で田井澤久吉が、1887年(明治20年)ごろから栽培を始めたとされる[1][2]。名前は「田井沢なす」がなまって「ていざなす」と呼ばれるようになった[1][2]

もとの品種は定かではないが、アメリカで育てられた種と考えられている[3]。大きさは長さ25cm、重さ400グラム以上[3]で、大きなものは長さ30cm、重さは1キロ以上になる[4]。果肉は柔らかく、甘みが強いのが特徴[2]。焼きナスなどに料理されるが漬物には向かない。成熟すると皮が金色にみえることから「黄金のなす」ともいわれている。

100年もの間ほとんど他に出回ることはなく、自家消費されるか村の直売所に並ぶ程度だったが、高齢化の進む同地区で新しい付加価値商品として注目され、村や下伊那農業改良普及センターが希望者を募り、約20軒でつくる「ていざなす生産者組合」が2007年に発足した[4]。また同年には「信州の伝統野菜」に選定されている[5]。2007年11月にていざなすの包装袋、ラベル、ポスター等に対し商標登録を出願し、2009年1月に商標登録された。

脚注 編集

  1. ^ a b 天龍村 : ていざなす”. www.vill-tenryu.jp. 2021年1月21日閲覧。
  2. ^ a b c ていざなすの出荷始まる”. ミナミシンシュウ.jp. 2021年1月21日閲覧。
  3. ^ a b 信州の伝統野菜(なす)”. 長野県. 2021年1月21日閲覧。
  4. ^ a b Vol144■とく☆とく信州 ていざなす | 楽園信州”. blog.nagano-ken.jp. 2021年1月21日閲覧。
  5. ^ 信州の伝統野菜 選定リスト”. 長野県. 2021年1月21日閲覧。

外部リンク 編集