(もっこ、ふご)とは、、蔓(つる)などを網状に編んだ運搬用具[1]

概要 編集

藁蓆(わらむしろ)など平面の四隅に吊り綱を2本付けた形状の運搬用具である。箱型の箱畚や馬に付ける駄つけ畚(ビク)もある[1]。吊り綱がつくる2つの環に棒を通し、前後2人でを担いで持ち上げ運搬する。主に、農作業などでを運搬することに使用される。日本では昭和初期まで土木工事にも用いられた[2]。「軽籠」、「もっこう」とも称する。引越作業でも長方形の丈夫な布の四隅に吊り綱を2本付けた畚が大型家具やピアノの運搬の際に用いられる。北海道の漁村では、の運搬に用いる木製の背負い箱を「もっこ」と呼んだ。

なお、畚を「ふご」と読むときは稲わらを編んだ円筒状または円状の運搬容器を指す[3]

派生 編集

語源 編集

  • 持ち籠(もちこ)という言葉の音便だとされている。

脚注 編集

  1. ^ a b 日本民具学会 1997, p. 566.
  2. ^ 畚(もっこ)”. 国土交通省太田川河川事務所. 2021年5月24日閲覧。
  3. ^ 日本民具学会 1997, p. 490.

参考文献 編集

  • 日本民具学会 編『日本民具辞典』ぎょうせい、1997年5月。ISBN 4-324-03912-7 

関連項目 編集