アニーとボンボン」(Les Sucettes)は、セルジュ・ゲンスブールが作曲しフランス・ギャルに提供した1966年

アニーとボンボン
フランス・ギャルシングル
A面 Les Sucettes
Quand on est ensemble
B面 Ça me fait rire
Je me marie en blanc
リリース
規格 Super 45 tours
録音 1966年
Studio Blanqui (パリ13e)
ジャンル ポップ
時間
レーベル フィリップス
作詞・作曲 セルジュ・ゲンスブール
プロデュース ドニ・ブルジョワ
チャート最高順位
  • 1位(フランス、TMP airplay charts[1]
フランス・ギャル シングル 年表
ベイビー・ポップ
(1966年)
アニーとボンボン
(1966年)
ボンソワール・ジョン・ジョン
(1966年)
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セルジュ・ゲンスブールは、アルバム『ジェーン&セルジュ』(1969年)の中でセルフカバーしたことがある。

歌詞 編集

アニス風味のペロペロキャンディが大好きな少女を題材としたイェイェ英語版である本楽曲は様々な言葉遊びを含んでいることで知られており、例えば、少女の名前であるアニーはアニスとの言葉遊びである。

また、この楽曲は2つの解釈で知られている。sucette(スュセット)という語は棒状のペロペロキャンディを意味すると同時にフェラチオの隠語でもあり、フランスでありながらペニー硬貨が登場し、これはペニスを暗示している。溶けたキャンディがアニーの喉を降りて彼女が幸せな気分になる箇所は精飲を暗示している[2]

反響 編集

関係者の反応 編集

当時、若年のアイドルであったギャルはこの隠された意味に気付かず無邪気にロリポップを嘗める姿でプロモーション・ビデオ(PV)に登場していた[3]。それにはギャルの後ろでロリポップ・キャンディの着ぐるみを被った数人の人物が共演しているが、彼らの着ぐるみもギャルが手にしたキャンディも両者共に男性器を彷彿させるような形状であることが確認できる[4]

歌詞の意味を知ったギャルはひどくショックを受け、誰にも顔向けできないとしてしばらく引きこもってしまった[5]

ギャルは書籍"Serge Gainsbourg: A Fistful of Gitanes"の中で、「今までゲンスブールから提供された楽曲を誇りと無邪気さの中で歌ってきたため、彼のいいように利用されてきたと知ったときは苦痛に感じた」と述べているほか[6] 、2001年のテレビ番組でのインタビューの中でも「周りの大人たちに裏切られた気分だった」と振り返っている[4]

脚注 編集

  1. ^ Top 10 France - 1966 - Archives des tops 10(2016/11/3閲覧)
  2. ^ Franck Évrard (préf. Anna Alter), De la fellation dans la littérature : De quelques variations autour de la fellation dans la littérature française, Bègles, Le Castor astral, 2001, 233 p. (ISBN 2-85920-404-0), p. 108.
  3. ^ France Gall biography at RFI Musique Archived 2004-02-06 at the Wayback Machine., accessed 25 June 2007.
  4. ^ a b The Story behind Les Sucettes - YouTube
  5. ^ Sylvie Simmons, Serge Gainsbourg: A Fistful of Gitanes, ISBN 978-0-306-81183-8, page 44.
  6. ^ Gilles Verlant, Gainsbourg, quoted in Sylvie Simmons, Serge Gainsbourg: A Fistful of Gitanes, ISBN 978-0-306-81183-8, page 44.

外部リンク 編集